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オリビアと共にサファイア国へ訪れたエメラルド国の従者は何故自分だけが王の間に取り残されているのか理解できなかった。
オリビアの前ではにこにこしていたサファイア国王も、彼女の姿が見えなくなると同時にその笑顔も消えた。
感情の読み取れない表情でこちらを見る。
「さてと」
サファイア国王が切り出した。
「君はもう国に帰っていいよ」
「……はい?」
唐突すぎる言葉に思わず聞き返してしまう。
「オリビアの世話はここの侍女に任せるから安心して」
「い、いやっ、しかし!えっ?侍女?侍女をお付けになられるのですか?」
「未来の王妃なんだから当たり前だろう」
それは確かに……。
貴族、ましてや王族ともなれば当たり前のことだろうが……。
しかし、相手はあの醜い娘だぞ。
「侍女くらいで大げさだね。これからたくさんオリビアのこと甘やかそうとしているのに。世界中の美味しい食べ物を味わわせ、オリビアに似合うドレスをたくさん作ってあげる。輝く宝石を数え切れなほどあげて、このサファイア国の恵全てがオリビアのものだ」
あまりに好待遇すぎやしないか。
あの娘にはどのような無礼も冷遇も許されるというのに。
釈然としない従者はさらに国王へ食い下がった。
「急にそのようなことを言われましても……私はエメラルド国の王の命を受け、ここにおります。オリビア様の傍にいなければなりません。だから……」
「そうか。それなら君も帰りづらいね。なら、こちらからエメラルド国王に書面を出すから、君はそれを持って帰りな」
「はい、話は終わり」とばかりに国王は淡々と告げた。
「お待ちください!あまりに勝手なっ……」
国王の眼光が鋭くなる。
「勝手だと?」
冷ややかな声に従者は次の言葉を言えなかった。
「エメラルド国の者よ。立場をわきまえた方がいい。君の国と私の国は対等ではない。君の国はこの国に負けた。正義だかなんだか知らないが、言いがかりをつけ、いきなり戦争を始めたにもかかわらず負けたのだ。君の国と私の国、ましてや君と私の間には天地ほどの格差がある」
国王の顔に嘲笑が浮かぶ。
「ふっ、正義などと愚かな。本当は枯渇した己の領土に愛想が尽き、この国の領土欲しくてたまらなくなっただけだろうに。その結果、身勝手な戦争を起こし、ほかの国から冷ややかな目を向けられ、さぞ肩身の狭いことだろう」
「我が国を侮辱するなどっ……」
「分かったから、さっさとお帰り」
あの娘の監視役として送り出されたのに、のこのこ帰ってしまってはそれが叶わなくなってしまう。
娘の死を見届けて、それがサファイア国での非道な仕打ちのせいだと証言しなければならないのに。
「私には使命があります。ここで退くわけには参りません」
サファイア国王は心底うんざりした顔でため息をついた。
「じゃあ一つ質問していいかな?それに答えてくれるなら、ここにいることを許すよ」
「どうぞ。なんなりと」
「さっき君はオリビアに侍女が付くことを驚いていたよね?」
あ、まずいと思った。
サファイア国王の冷ややかな瞳に体が震える。
「エメラルド国でオリビアは王族でありながら、そういう扱いであったと認識して間違いないかな」
これはなんと答えるべきなのだろうか。
冷遇された身であったと正直に話すか。
あの娘は虐げられていい存在だ。ここでもそれは変わりあるまい。
エメラルド国の王族の方々が皆口をそろえてそう言うのだから。
「答えられないなら、質問を変えてもいい。オリビアに君たちが国に帰ったら寂しいか聞いてみてもいいかな。オリビアに寂しい思いはさせたくないからね」
そんなの寂しくないと言うに決まっている。
まずいまずいまずい。
なんと答えればいい。
正直に話すか。
だが、もし……。
「言葉は慎重に選ぶといい」
サファイア国王は言った。
「君の誤った判断ひとつで、この国は動くよ」
だが、もしあの娘がこの国では優遇された身なのだとしたら……。
もしエメラルド国でのオリビア様の扱いを知ってしまったら……。
下手なことは言えない。
自分は使節団でもなんでもない。一介の従者にすぎない。
エメラルド国代表として勝手に発言していい身分ではない。
それで戦争なんて始まったら、自分の首が飛ぶだけではすまない。
エメラルド国王の命に反するとしても、ここは……。
「……本日のところ、は……これにて、失礼いたします……」
サファイア国王はにこりと笑った。
「そ。じゃあ早々に」
淡々と「お見送りを」と側近に言葉を投げた。
他国の姫、それも敵国の姫を一人残していくなど異例中の異例だ。
もしかしたらエメラルド国の者を帰らせて、敵国の姫を辱めようとしているのかもしれない。
オリビア様のエメラルド国での境遇を知らないのであれば、その可能性もあるだろう。
だが、サファイア国王はオリビアに侍女をつけると言った。
それにオリビアの前でのサファイア国王の表情としぐさ。
まるでオリビアを愛しいと言っているかのようだった。
エメラルド国王への書面を持たされ、帰路につかされた従者はぎりぃっと歯ぎしりした。
おかしいっ!!
あの娘にそのような恩恵が許されるのか。
何故妾の娘が大事にされている。
何故虐げられない。
敵国の姫なのに。
しかもサファイア国は魔の国と聞いていたのに王宮にいるのは見目麗しい者ばかりじゃないか!
特にサファイア国王!
エメラルド国では知られていなかったが、あんなに美しい顔をしていたとは!
醜い娘が美しい一国の王に愛され、大切にされるなど。
そんなの……そんなのっ……。
あまりにもアリス様が不憫だっ!
サファイア国王はアリス様にこそふさわしい。
まさに美男美女だ。
アリス様のためにも、急ぎこのことをお伝えしなければ。
「馬鹿だねぇ。あれじゃあ、認めているようなもんじゃないか」
執務室の窓からエメラルド国の従者たちが帰っていく様子を見下ろしながらロゼは言った。
「エメラルド国でのオリビア様の境遇が良いものじゃないことは予測しておりましたけれど、間違いないようですね」
同じく執務室の窓から外を見ていた側近がロゼに言う。
「今日はおとなしく帰って行ったけど、またすぐ来るだろうね」
「エメラルド国王がこのまま引き下がるとは思えません」
「同感だ。イライジャ、向こうに送った密偵には引き続き情報を送るように伝えて」
「かしこまりました」
イライジャと呼ばれた側近は頭を下げる。
トントントン。
執務室の扉が叩かれた。
「どうぞ」
ロゼが声をかけると、扉の向こうからラビンスが姿を見せた。
一礼し、執務室へ足を入れる。
「オリビア様がお休みになられました」
「そう。何か変わったことは?」
ラビンスはさきほどオリビアの部屋で起こったことを話した。
突き飛ばされたことは伏せたまま。
「オリビア様はお体を見せることが辛いようでございます。私の前では肌を見せてはくださいませんでした」
「肌を?」
「湯浴みのお手伝いをさせていただこうとしたのですが、一人で入りたいと」
「それは、気になるね」
「いかがなさいますか?無理に肌をお見せいただくのは、わたくしとしては賛成致しかねますが」
「もちろんだよ。オリビアの口から直接聞くとしよう。ここでの生活が慣れてきた頃にね」
ラビンスはほっと安堵の表情を見せた。
「これからオリビアのことよろしく頼むよ、ラビンス」
ラビンスは深々と頭を下げた。
「喜んでお引き受けいたします」
オリビアの前ではにこにこしていたサファイア国王も、彼女の姿が見えなくなると同時にその笑顔も消えた。
感情の読み取れない表情でこちらを見る。
「さてと」
サファイア国王が切り出した。
「君はもう国に帰っていいよ」
「……はい?」
唐突すぎる言葉に思わず聞き返してしまう。
「オリビアの世話はここの侍女に任せるから安心して」
「い、いやっ、しかし!えっ?侍女?侍女をお付けになられるのですか?」
「未来の王妃なんだから当たり前だろう」
それは確かに……。
貴族、ましてや王族ともなれば当たり前のことだろうが……。
しかし、相手はあの醜い娘だぞ。
「侍女くらいで大げさだね。これからたくさんオリビアのこと甘やかそうとしているのに。世界中の美味しい食べ物を味わわせ、オリビアに似合うドレスをたくさん作ってあげる。輝く宝石を数え切れなほどあげて、このサファイア国の恵全てがオリビアのものだ」
あまりに好待遇すぎやしないか。
あの娘にはどのような無礼も冷遇も許されるというのに。
釈然としない従者はさらに国王へ食い下がった。
「急にそのようなことを言われましても……私はエメラルド国の王の命を受け、ここにおります。オリビア様の傍にいなければなりません。だから……」
「そうか。それなら君も帰りづらいね。なら、こちらからエメラルド国王に書面を出すから、君はそれを持って帰りな」
「はい、話は終わり」とばかりに国王は淡々と告げた。
「お待ちください!あまりに勝手なっ……」
国王の眼光が鋭くなる。
「勝手だと?」
冷ややかな声に従者は次の言葉を言えなかった。
「エメラルド国の者よ。立場をわきまえた方がいい。君の国と私の国は対等ではない。君の国はこの国に負けた。正義だかなんだか知らないが、言いがかりをつけ、いきなり戦争を始めたにもかかわらず負けたのだ。君の国と私の国、ましてや君と私の間には天地ほどの格差がある」
国王の顔に嘲笑が浮かぶ。
「ふっ、正義などと愚かな。本当は枯渇した己の領土に愛想が尽き、この国の領土欲しくてたまらなくなっただけだろうに。その結果、身勝手な戦争を起こし、ほかの国から冷ややかな目を向けられ、さぞ肩身の狭いことだろう」
「我が国を侮辱するなどっ……」
「分かったから、さっさとお帰り」
あの娘の監視役として送り出されたのに、のこのこ帰ってしまってはそれが叶わなくなってしまう。
娘の死を見届けて、それがサファイア国での非道な仕打ちのせいだと証言しなければならないのに。
「私には使命があります。ここで退くわけには参りません」
サファイア国王は心底うんざりした顔でため息をついた。
「じゃあ一つ質問していいかな?それに答えてくれるなら、ここにいることを許すよ」
「どうぞ。なんなりと」
「さっき君はオリビアに侍女が付くことを驚いていたよね?」
あ、まずいと思った。
サファイア国王の冷ややかな瞳に体が震える。
「エメラルド国でオリビアは王族でありながら、そういう扱いであったと認識して間違いないかな」
これはなんと答えるべきなのだろうか。
冷遇された身であったと正直に話すか。
あの娘は虐げられていい存在だ。ここでもそれは変わりあるまい。
エメラルド国の王族の方々が皆口をそろえてそう言うのだから。
「答えられないなら、質問を変えてもいい。オリビアに君たちが国に帰ったら寂しいか聞いてみてもいいかな。オリビアに寂しい思いはさせたくないからね」
そんなの寂しくないと言うに決まっている。
まずいまずいまずい。
なんと答えればいい。
正直に話すか。
だが、もし……。
「言葉は慎重に選ぶといい」
サファイア国王は言った。
「君の誤った判断ひとつで、この国は動くよ」
だが、もしあの娘がこの国では優遇された身なのだとしたら……。
もしエメラルド国でのオリビア様の扱いを知ってしまったら……。
下手なことは言えない。
自分は使節団でもなんでもない。一介の従者にすぎない。
エメラルド国代表として勝手に発言していい身分ではない。
それで戦争なんて始まったら、自分の首が飛ぶだけではすまない。
エメラルド国王の命に反するとしても、ここは……。
「……本日のところ、は……これにて、失礼いたします……」
サファイア国王はにこりと笑った。
「そ。じゃあ早々に」
淡々と「お見送りを」と側近に言葉を投げた。
他国の姫、それも敵国の姫を一人残していくなど異例中の異例だ。
もしかしたらエメラルド国の者を帰らせて、敵国の姫を辱めようとしているのかもしれない。
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だが、サファイア国王はオリビアに侍女をつけると言った。
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トントントン。
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「どうぞ」
ロゼが声をかけると、扉の向こうからラビンスが姿を見せた。
一礼し、執務室へ足を入れる。
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