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英雄は村娘になりました
4話
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「ミュゲ、ウチの婆様の調子が悪いんだ!診に来てくれないか!!」
「了解しました」
ミュゲ10歳。
すっかり村人間の健康はミュゲの能力にかかっていた。
:::
「ごめんねぇミュゲちゃん…体調が思わしくなくって………」
「ススィ御婆様、今日は寒いのに汗をかいて気持ち悪いでしょう。すぐ体を拭って、元気が出る物作りますからね」
「何時もありがとう、ミュゲちゃん………」
(かなり弱っているな。この冬を越せるかどうか、山場だ!気合を入れよう…「疲労感が強く」「手足がだるくて動かすのもおっくう」「食欲がなく食べ物に味がない」「物静かであまりしゃべりたがらず言葉に力がない」「些細なことでも気になり行動が消極的」「汗をかきやすく動くと息切れ」などの症状が出やすくなっている。
症状を軽くするためには気を補い、疲れを残さない工夫が必要だな。
先天の気、後天の気これはどちらも腎に貯えられている。そして後天の気は、飲食物水穀の精微から生成される。そこで最も生成にかかわってくるのが、脾胃(消化器)だ。きのこと鳥を使うか………)
「私が料理を作っている間に御婆様の着替えと清拭をお願いします」
「分かったわミュゲ。お義母さん、汗を拭って綺麗な服に着替えましょうね」
「悪いね、頼みますよ」
どうやらこの家に嫁姑問題はないらしい。
〇きのこポタージュ〇
材料
・マッシュルーム
・椎茸
・舞茸
・玉葱
・鳥スープ
・生クリーム
・小麦粉
・胡桃
・パプリカパウダー
・天然塩、オイル
①鍋にオイル敷き、にんにく、玉葱の順に弱火で炒め、しんなりして水分が飛んだら、マッシュルーム、椎茸を加え、更に、弱火でしっかり炒める。
②火を通した①に小麦粉を加え、全体にからまったら、鶏スープで溶きのばす。
③時々混ぜながら煮て、火を止めて粗熱を取る。
④粗熱を取ったスープをミキサーにかけ(流石に無いので風魔術で代用、勿論バレない様に)、滑らかなスープにする。
⑤滑らかスープを温め、生クリームを加え、塩で味を調え、パプリカパウダーを振り胡桃を盛る。
(前に騒ぎがあったクルミが今回は人を助けるのだから、本当に薬と毒は紙一重だな)
「ススィ御婆様、出来たよ。少しずつでいいから食べてみて」
「良い香り、キノコね………」
「そう、熱いからちゃんとふうふうしてね」
そう言って着替えたススィにスープが乗った盆を渡そうとすると、お嫁さんが受け取ってくれた。
「はいはい、ふうふうね。では頂きます……」
ベッドの上で上半身を起こしたススィの背中に後ろに丸めた布団を置く。これでもたれ掛かれるので倒れる心配はないだろう。
お嫁さんが一匙ずつススィにスプーンをスープを運ぶ。
ソレを口にして嚥下すると、ススィの頬に赤みが差してきた。
「ふぅ~優しいお味ね。元気が出て来るわ……」
「うん、早く元気になってね御婆様。大目に作ったから明日又、火を通して食べてね」
「有難うミュゲちゃん…」
「じゃぁ又何かあったら呼んで下さいね」
そう言ってミュゲは持ってきていた(薬やら食材の入った)バッグを背負って自分の家へと帰るのであった。
「勇者パーティーに薬膳が詳しい漢方医(西洋東洋医術何でもござれ)がいて良かったな」
過去の自分の仲間を思い出し、また1つ人の役に立てた事を思い出の人物に礼を述べるのであった。
「了解しました」
ミュゲ10歳。
すっかり村人間の健康はミュゲの能力にかかっていた。
:::
「ごめんねぇミュゲちゃん…体調が思わしくなくって………」
「ススィ御婆様、今日は寒いのに汗をかいて気持ち悪いでしょう。すぐ体を拭って、元気が出る物作りますからね」
「何時もありがとう、ミュゲちゃん………」
(かなり弱っているな。この冬を越せるかどうか、山場だ!気合を入れよう…「疲労感が強く」「手足がだるくて動かすのもおっくう」「食欲がなく食べ物に味がない」「物静かであまりしゃべりたがらず言葉に力がない」「些細なことでも気になり行動が消極的」「汗をかきやすく動くと息切れ」などの症状が出やすくなっている。
症状を軽くするためには気を補い、疲れを残さない工夫が必要だな。
先天の気、後天の気これはどちらも腎に貯えられている。そして後天の気は、飲食物水穀の精微から生成される。そこで最も生成にかかわってくるのが、脾胃(消化器)だ。きのこと鳥を使うか………)
「私が料理を作っている間に御婆様の着替えと清拭をお願いします」
「分かったわミュゲ。お義母さん、汗を拭って綺麗な服に着替えましょうね」
「悪いね、頼みますよ」
どうやらこの家に嫁姑問題はないらしい。
〇きのこポタージュ〇
材料
・マッシュルーム
・椎茸
・舞茸
・玉葱
・鳥スープ
・生クリーム
・小麦粉
・胡桃
・パプリカパウダー
・天然塩、オイル
①鍋にオイル敷き、にんにく、玉葱の順に弱火で炒め、しんなりして水分が飛んだら、マッシュルーム、椎茸を加え、更に、弱火でしっかり炒める。
②火を通した①に小麦粉を加え、全体にからまったら、鶏スープで溶きのばす。
③時々混ぜながら煮て、火を止めて粗熱を取る。
④粗熱を取ったスープをミキサーにかけ(流石に無いので風魔術で代用、勿論バレない様に)、滑らかなスープにする。
⑤滑らかスープを温め、生クリームを加え、塩で味を調え、パプリカパウダーを振り胡桃を盛る。
(前に騒ぎがあったクルミが今回は人を助けるのだから、本当に薬と毒は紙一重だな)
「ススィ御婆様、出来たよ。少しずつでいいから食べてみて」
「良い香り、キノコね………」
「そう、熱いからちゃんとふうふうしてね」
そう言って着替えたススィにスープが乗った盆を渡そうとすると、お嫁さんが受け取ってくれた。
「はいはい、ふうふうね。では頂きます……」
ベッドの上で上半身を起こしたススィの背中に後ろに丸めた布団を置く。これでもたれ掛かれるので倒れる心配はないだろう。
お嫁さんが一匙ずつススィにスプーンをスープを運ぶ。
ソレを口にして嚥下すると、ススィの頬に赤みが差してきた。
「ふぅ~優しいお味ね。元気が出て来るわ……」
「うん、早く元気になってね御婆様。大目に作ったから明日又、火を通して食べてね」
「有難うミュゲちゃん…」
「じゃぁ又何かあったら呼んで下さいね」
そう言ってミュゲは持ってきていた(薬やら食材の入った)バッグを背負って自分の家へと帰るのであった。
「勇者パーティーに薬膳が詳しい漢方医(西洋東洋医術何でもござれ)がいて良かったな」
過去の自分の仲間を思い出し、また1つ人の役に立てた事を思い出の人物に礼を述べるのであった。
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