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1 はじまり
ランシーと冒険。初めて教える冒険のコツ
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「ランシーは初めてだから、少しずつ教えていくよ」
「助かるわ」
「冒険は敵を倒さないといけないんだ」
「知ってるわよ」
「敵の倒し方は?」
「叩けば良いんでしょ?」
「基本的にはな」
「本来、冒険者にはステータスというものが与えられる。しかし、俺たちは違う。ステータスはない」
「分かるわ」
「じゃあ、やってみよう」
スライムが現れた。
ランシーは短剣で攻撃した。スライムを倒した。
「これで良いの?」
「あ、ああ。大したもんだな」
「ちょっと、あなたたち、何してるの?」
「冒険だが」
「資格を剥奪されて冒険出来ると思ってるの?」
「ギルドに入らなければ出来る。元より、あんたにそんなこと言われる筋合いはない。エセギルドマスターが」
「なんですって?」
「レベル3のミッションにレベル5を越えるモンスターを配置するのはどうなんだろうね。あんたはそれを知りながら仲間と組んで俺を嵌めた。そうだな?」
「なんの証拠が?」
「俺が戦っても歯が立たなかったのが、何よりの証拠だ」
「それはあなたが弱いから――」
「違う!」
「モンスター図鑑ではレベル7のモンスターだった。知らないはずはない」
「ぐっ。はっはっは。その通りさ。あんたの仲間にあんたといたらろくなことにならないから、私の言う通りにした方が良いと言ったのさ。そしたら、あの男本当にそうしちゃって。笑えるわね」
「くそったれが」
「なんとでも言うが良い」
「提訴させてもらう。そして、あんたをマスターから引きずり下ろす」
「あなた、最低な人ね」
「おや、あなたはあの令嬢? なんでこの人といるの?」
「私が雇ってあげたのよ。困ってたからね」
「この女は冒険者としての素質がないから、マスターにされたんだ」
「なら、分からないとこだらけじゃないの?」
「そうだ、名前だけの糞野郎だ」
「ここにギルドマスターの人はいるかな?」
「私だけど、あなたは?」
「冒険者保護団体監視員です。冒険者に不利なことが発覚した場合、ギルドマスターを逮捕するようになっています。この度、ハロルドさんのお仲間からあなたのことを聞きましてな。騙されたと言っていましたよ」
「くっ、あいつ」
「ご同行願いますかな?」
「分かったよ」
女は連行されていった。
「ランシー、続けようか」
「疲れたわ。明日にしましょう」
「そうだな」
二人は屋敷に戻った。
「助かるわ」
「冒険は敵を倒さないといけないんだ」
「知ってるわよ」
「敵の倒し方は?」
「叩けば良いんでしょ?」
「基本的にはな」
「本来、冒険者にはステータスというものが与えられる。しかし、俺たちは違う。ステータスはない」
「分かるわ」
「じゃあ、やってみよう」
スライムが現れた。
ランシーは短剣で攻撃した。スライムを倒した。
「これで良いの?」
「あ、ああ。大したもんだな」
「ちょっと、あなたたち、何してるの?」
「冒険だが」
「資格を剥奪されて冒険出来ると思ってるの?」
「ギルドに入らなければ出来る。元より、あんたにそんなこと言われる筋合いはない。エセギルドマスターが」
「なんですって?」
「レベル3のミッションにレベル5を越えるモンスターを配置するのはどうなんだろうね。あんたはそれを知りながら仲間と組んで俺を嵌めた。そうだな?」
「なんの証拠が?」
「俺が戦っても歯が立たなかったのが、何よりの証拠だ」
「それはあなたが弱いから――」
「違う!」
「モンスター図鑑ではレベル7のモンスターだった。知らないはずはない」
「ぐっ。はっはっは。その通りさ。あんたの仲間にあんたといたらろくなことにならないから、私の言う通りにした方が良いと言ったのさ。そしたら、あの男本当にそうしちゃって。笑えるわね」
「くそったれが」
「なんとでも言うが良い」
「提訴させてもらう。そして、あんたをマスターから引きずり下ろす」
「あなた、最低な人ね」
「おや、あなたはあの令嬢? なんでこの人といるの?」
「私が雇ってあげたのよ。困ってたからね」
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「なら、分からないとこだらけじゃないの?」
「そうだ、名前だけの糞野郎だ」
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「くっ、あいつ」
「ご同行願いますかな?」
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「ランシー、続けようか」
「疲れたわ。明日にしましょう」
「そうだな」
二人は屋敷に戻った。
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