17 / 29
13 現地調査
しおりを挟む
エミリーの手腕で貴族が一生遊んで暮らせるだけのお金を手に入れた私たちは、貧民街で暮らしてる皆さんの要望を調べることにしました。
「なにもお嬢様が現地の視察などせずとも……」
「それを言うなら殿下までついてくるのが予想外ですよ」
「女性2人で貧民街に行くなんて許容できないからな」
「いやいや、ヴァレールはエミリーが心配で気が気じゃなかっただけだろ」
私、エミリー、殿下、ニコラの4人は、王都の片隅にある貧民街に来ています。私が貧民街に行って自分にできることがあるか確認しますと伝えたところ、殿下はすぐにやってきたんです。
『リア! 貧民街で何をするつもりなんだ!?』
『ええと、奉仕活動です』
『駄目だ! 天使のような君があんな奴らに身体を差し出すなんて! リアは俺だけのものなんだ!!!』
『誤解ですよぉ!?』
ちょっとした誤解はありましたが、殿下は一緒に行くと行って譲らなかったので、このメンバーになりました。今も彼は私の手を掴んで離そうとしません。
「機嫌が良さそうだな。どうしたんだ?」
「えへへ。お兄ちゃんみたいです」
「……天使だ」
殿下がうっとりと微笑んでます。
殿下には私がどういう風に見えているんですかね?
「リア様、あまり気を抜かないでくださいね」
「そんなにビビんなくても平気ですよぉ。王都はリアの庭みたいなものなんです」
「へへ、可愛い嬢ちゃん連れてるじゃねえか」
「ピィィィ!?」
寂れた通路を歩いていると、前から柄の悪そうな男たちが集まってきました……! 怖いですー!
「助けてくださいエミリー!」
「おい、俺を頼ってくれよ。婚約者だろ」
殿下が拗ねちゃいました!
「ご安心を。彼らは協力者です」
「へへ。おめえがエミリーか。本当に貴族のお嬢ちゃんを連れてきたんだなぁ。2人まとめてちょっと味見させてくれよ」
「本当に協力者なんですか!?」
「チッ……。ガキが……」
エミリーの目つきが剣呑になります。
冬眠中に叩き起こされた熊みたいな表情です!
「ここは俺とニコラが――」
「ぐえっ」
殿下が言い終わる前に、男たちの内の一人が倒れました!
エミリーが指で何かを弾いて飛ばしてます!
「な、なにしやがる!」
「私の前でお嬢様を侮辱した罰です」
「ざけんなクソメイド!」
ナイフを抜いた男たちが臨戦態勢に入ります!
「殿下、私はリア様のお傍を離れられません」
殿下は頷くと、自ら剣を抜きました。
ニコラが盛大に溜息をついて隣に並びます。
「王族が剣を抜いちゃまずいでしょ」
「言うな。ここなら誰も見てない」
殿下は剣に炎を纏わせました。
「こいつ魔術師か!」
「貴族が魔法を扱うのは当然のことだろう」
「やられる前にやってやる……!」
「お前の罪ごと燃やし尽くしてやる」
殿下が剣を一振りすると、燃え盛る炎が男たちを舐めました。
「ぎゃぁぁぁ!」
「許してくれぇぇぇ!」
「リアに手を出そうとしたお前たちを許すわけないだろ」
冷酷な一面を覗かせた殿下は、容赦なく敵を焼いてしまいました。
命までは取ってないですけど、王族の魔力って半端ないですね。
「見事な炎です。殿下」
「君の指弾には及ばない」
というか、案内役がいなくなっちゃいましたけど、どうしましょう。
「仕方ないですね。ここからは私が案内します」
「いや、一度帰るべきじゃないか? 不慣れな街で土地勘もないのに動くのは危険だ。ましてやここは貧民街だ。リスクが高すぎる」
ニコラが反対しますが……。
「心配は無用です。私はここの生まれですから」
「なにもお嬢様が現地の視察などせずとも……」
「それを言うなら殿下までついてくるのが予想外ですよ」
「女性2人で貧民街に行くなんて許容できないからな」
「いやいや、ヴァレールはエミリーが心配で気が気じゃなかっただけだろ」
私、エミリー、殿下、ニコラの4人は、王都の片隅にある貧民街に来ています。私が貧民街に行って自分にできることがあるか確認しますと伝えたところ、殿下はすぐにやってきたんです。
『リア! 貧民街で何をするつもりなんだ!?』
『ええと、奉仕活動です』
『駄目だ! 天使のような君があんな奴らに身体を差し出すなんて! リアは俺だけのものなんだ!!!』
『誤解ですよぉ!?』
ちょっとした誤解はありましたが、殿下は一緒に行くと行って譲らなかったので、このメンバーになりました。今も彼は私の手を掴んで離そうとしません。
「機嫌が良さそうだな。どうしたんだ?」
「えへへ。お兄ちゃんみたいです」
「……天使だ」
殿下がうっとりと微笑んでます。
殿下には私がどういう風に見えているんですかね?
「リア様、あまり気を抜かないでくださいね」
「そんなにビビんなくても平気ですよぉ。王都はリアの庭みたいなものなんです」
「へへ、可愛い嬢ちゃん連れてるじゃねえか」
「ピィィィ!?」
寂れた通路を歩いていると、前から柄の悪そうな男たちが集まってきました……! 怖いですー!
「助けてくださいエミリー!」
「おい、俺を頼ってくれよ。婚約者だろ」
殿下が拗ねちゃいました!
「ご安心を。彼らは協力者です」
「へへ。おめえがエミリーか。本当に貴族のお嬢ちゃんを連れてきたんだなぁ。2人まとめてちょっと味見させてくれよ」
「本当に協力者なんですか!?」
「チッ……。ガキが……」
エミリーの目つきが剣呑になります。
冬眠中に叩き起こされた熊みたいな表情です!
「ここは俺とニコラが――」
「ぐえっ」
殿下が言い終わる前に、男たちの内の一人が倒れました!
エミリーが指で何かを弾いて飛ばしてます!
「な、なにしやがる!」
「私の前でお嬢様を侮辱した罰です」
「ざけんなクソメイド!」
ナイフを抜いた男たちが臨戦態勢に入ります!
「殿下、私はリア様のお傍を離れられません」
殿下は頷くと、自ら剣を抜きました。
ニコラが盛大に溜息をついて隣に並びます。
「王族が剣を抜いちゃまずいでしょ」
「言うな。ここなら誰も見てない」
殿下は剣に炎を纏わせました。
「こいつ魔術師か!」
「貴族が魔法を扱うのは当然のことだろう」
「やられる前にやってやる……!」
「お前の罪ごと燃やし尽くしてやる」
殿下が剣を一振りすると、燃え盛る炎が男たちを舐めました。
「ぎゃぁぁぁ!」
「許してくれぇぇぇ!」
「リアに手を出そうとしたお前たちを許すわけないだろ」
冷酷な一面を覗かせた殿下は、容赦なく敵を焼いてしまいました。
命までは取ってないですけど、王族の魔力って半端ないですね。
「見事な炎です。殿下」
「君の指弾には及ばない」
というか、案内役がいなくなっちゃいましたけど、どうしましょう。
「仕方ないですね。ここからは私が案内します」
「いや、一度帰るべきじゃないか? 不慣れな街で土地勘もないのに動くのは危険だ。ましてやここは貧民街だ。リスクが高すぎる」
ニコラが反対しますが……。
「心配は無用です。私はここの生まれですから」
0
あなたにおすすめの小説
なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた
たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。
女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。
そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。
夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。
だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……?
※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません……
※他サイト様にも掲載始めました!
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
過労薬師です。冷酷無慈悲と噂の騎士様に心配されるようになりました。
黒猫とと
恋愛
王都西区で薬師として働くソフィアは毎日大忙し。かかりつけ薬師として常備薬の準備や急患の対応をたった1人でこなしている。
明るく振舞っているが、完全なるブラック企業と化している。
そんな過労薬師の元には冷徹無慈悲と噂の騎士様が差し入れを持って訪ねてくる。
………何でこんな事になったっけ?
身代わり令嬢、恋した公爵に真実を伝えて去ろうとしたら、絡めとられる(ごめんなさぁぁぁぁい!あなたの本当の婚約者は、私の姉です)
柳葉うら
恋愛
(ごめんなさぁぁぁぁい!)
辺境伯令嬢のウィルマは心の中で土下座した。
結婚が嫌で家出した姉の身代わりをして、誰もが羨むような素敵な公爵様の婚約者として会ったのだが、公爵あまりにも良い人すぎて、申し訳なくて仕方がないのだ。
正直者で面食いな身代わり令嬢と、そんな令嬢のことが実は昔から好きだった策士なヒーローがドタバタとするお話です。
さくっと読んでいただけるかと思います。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
王宮メイドは今日も夫を「観察」する
kujinoji
恋愛
「はぁぁ〜!今日も働くヴィクター様が尊すぎる……!」
王宮メイドのミネリは、今日も愛しの夫ヴィクターを「観察」していた。
ヴィクターが好きすぎるあまり、あますところなく彼を見つめていたいミネリ。内緒で王宮メイドになり、文官である夫のもとに通うことに。
だけどある日、ヴィクターとある女性の、とんでもない場面を目撃してしまって……?
※同じものを他サイトにて、別名義で公開しています。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
婚約者は冷酷宰相様。地味令嬢の私が政略結婚で嫁いだら、なぜか激甘溺愛が待っていました
春夜夢
恋愛
私はずっと「誰にも注目されない地味令嬢」だった。
名門とはいえ没落しかけの伯爵家の次女。
姉は美貌と才覚に恵まれ、私はただの飾り物のような存在。
――そんな私に突然、王宮から「婚約命令」が下った。
相手は、王の右腕にして恐れられる冷酷宰相・ルシアス=ディエンツ公爵。
40を目前にしながら独身を貫き、感情を一切表に出さない男。
(……なぜ私が?)
けれど、その婚約は国を揺るがす「ある計画」の始まりだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる