麻薬のようなひと

雛子は30代の地味な女だ。
歳上の由鷹とした初めての行為のときに思ったのだ、「ああ、この男は手放せない」と。
それから雛子は由鷹に溺れきった。
この人から受けるものなら、なんだって享受できる。
辱めを受ける期待。

連れてこられたのは山奥の一軒家だった。
そこで取り出されたものは、一本の赤い縄とカメラ。
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