毎秒告白したい溺愛王子と、悪女になりたくないエイミーの激おこツッコミ劇場

ゆきぶた

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二人の行く末2

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 殿下に連れられ校内の奥へと案内された私は今、絶賛大混乱中なのですけど!?

「いいですこと!エイミー様を綺麗にしたらすぐにお洋服に着替えられるよう、素早く準備をするのですわ~!」

 どうしてフィア様が侍女にテキパキ指示をだしてるのよ!!?

「いや、あの~」

 声をかけようにもあまりの目まぐるしさに、気がつけば私はダイヤが散りばめられた黄色いドレスを着ていたのだけど……もしかしてこれは、さっき殿下が言っていた服なのかしら?

「全く、アホアホ殿下にしてはセンスがいいですわね……エイミー様の天使のような眩しさが際立つ淡い黄色でしてよ」
「あ、あの……フィア様。これは一体??」
「ふふ、流石のエイミー様も驚きましたわよね。ですが、その疑問は本人に聞いた方が早いのでしてよ?」

 フィア様につられて同じ方を見たのだけど……え、何かしらあれ?
 凄く眩しい何かが部屋の扉から入ってきたのだけど……うぅ、あまりにも眩しくて目が開けられないわよ!?

「エイミー、好きだ!!!!」
「……え?」

 どうして眩しい光から殿下の声がするのよ……って、よく見たら光じゃなくて殿下じゃないの!!?
 しかも、いつものような学生服じゃなくてちゃんとした正装でくるなんてズルいわ。
 カッコよすぎて、殿下が輝いて見えてしまったじゃないの!!

「ああ、なんてことだ!エイミーが美しすぎる。普段から天使だけど、今はまるで大天使のようだ!」
「で、殿下……そんな褒めないで下さい」

 いつものように天使はおかしい!とハッキリ言いたかったのよ?
 だけど何故かしら今は殿下に褒められると、凄く恥ずかしくて上手く言葉にできないのよね……。
 それにいつも褒められてばかりだし、たまには私から殿下を褒めてみるのもアリかもしれないわ!

「あ、あの……殿下もその服装、凄く似合っててカッコいいです」
「…………っ!?」

 えぇ!?なんで殿下は顔を両手で覆ってしまったのよ!?
 そう思ってフィア様を見たのに、何故かフィア様も顔を覆っているのだけど???

「う、推しが今日も尊い……」

 しかもよくわからない事呟いてるし……!!

「と、とにかく。コレはどう言う事なのか、説明してもらえますか?」
「ああ、そうだったね。今回、エイミーをこんなにも着飾ったのには訳がある。僕たちは今からこの学園で婚約発表会をする」
「婚約発表!?あ、あれ……でも公的な発表はまだ先じゃなかったですか?」
「確かに国へ向けた発表はまだ当分先になるだろうね。だから今はまだ、この学園内のみでの発表にはなってしまう。でもね、この発表で僕がどれほどエイミーを愛してるか皆に知ってもらえば、今の噂を全てなかった事に出来る筈だからね」

 確かに殿下の言う事は間違ってないと思うわ。
 だけどそれって……人に見られてる中、私は殿下とイチャイチャしないといけないって事にならないかしら???

「あの、待ってください!殿下の言う事はわかるのですけど、人前でそんな恥ずかしいこと私には出来ませんよ!?」
「大丈夫、エイミーは何もしなくてもいいんだよ。僕がエイミーを愛でるだけなんだから」
「いや、それが心配なんですってば!!」

 だって殿下のする事によっては、羞恥心で私が明日から引きこもる可能性もあるんだから!?

「あの……お二人ともここでイチャイチャするのはいいですが、そろそろ時間でしてよ?」
「い、イチャイチャなんてしてませんから!!」

 フィア様ったらなんて事を言うのかしら……。

「そうだぞフィア、今のはイチャイチャなんかじゃない」
「え、まさか私と殿下の意見が合う日がくるなんて……」

 これも恋人同士になったからかしら?

「そう、僕達はイチャイチャだけじゃ収まらない。ラブラブカップルなのだよ!!」
「は?えっ、ラブラブカップル!??いや、そんなのイチャイチャとほぼ変わらないじゃないですよね??ああ、もう。意見が会うなんて思って喜んだ私が馬鹿みたいじゃないですか、私はそんな事全く考えてませんからね!」

 ほら、こんなアホなやり取りしてるせいでフィア様は絶対呆れてるとそう思ったのに……何でまた顔を覆ってるのよ!?

「ああ、二人のやりとりが尊い……」

 いや、だからどう言う事なのよ!?
 もう考えるのがアホらしくなった私は、とにかく話を進める事にしたの。

「と、とりあえずもう時間なのですよね。というかどうやって全校生徒に伝えるつもりですか?」

 この学園には全校生徒を集められるような場所はないはずよ。
 集会があったとしても、上位貴族か成績優秀者しか入れないような小さな講堂しかないもの。

「そんなの、ここからに決まってるじゃないか」
「へ?」

 この何もない部屋から、どうやって?

「それじゃあ早速とりかかる事にしようか。フィア、手伝いを───」
「わかりましたわ。エイミー様、少し足元失礼しますわね!」

 フィア様が床に両手をかざし魔力を込めると、突然魔法陣が光出したのよ。

「い、いつのまに魔法陣が!?」
「それなら、エイミーが来る前から準備してあったよ」
「え、全然気がつきませんでした。それになんですかコレ……?」
「これは通信用の魔法を改造して作った複数同時接続回線用通信魔法を使う為のサポート用魔法陣だ」
「え、複数……何?」
「まあ、見てればわかるよ」

 そういうと殿下は魔法陣の光を集め違う魔法を展開し始めたのだけど……全くもって何が起きてるのか私にはサッパリわからなかったのよ。

「よし、多分繋がった。それじゃあ回線オープンするよ!フィア、すまないが全教室へ回線が確実に繋がっているか確認できるかな?」
「ええ、大丈夫ですわ。そのまま映像、音声共に出せますわよ」
「よし、それなら配信を開始する!」

 その声に合わせて、魔法陣はいっそ強く輝きを増したのだけど……これって一体どうなるのかしら?
 もう心臓がドキドキしすぎて、せっかくメイクしてもらった顔が台無しになってたらどうしよう。
 不安で挙動がおかしい事に殿下は気がついてくれたのか、私の腰に手を回すとニコリと微笑んでくれたのよ。
 まさか殿下の笑顔がこんなにも安心できる日がくるなんて思ってもなかったわ……。

 よし、顔を上げて胸を張るのよエイミー。
 この道は私が選んだのだから、殿下の横にいたのならば誰にも文句を言われなくなるぐらい、堂々としてみせなさい!
 背筋を伸ばして顎を引いた私は、とりあえず目の前に現れた光の球体を見つめる事にしたのよ。
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