幼女先生と不思議な課外授業

青衣

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11月26日【全国の河川の9割で砂金は採れる】

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 この前興味深い記事を見つけたから俺も興味本意で旅館の近くを流れる渓流の浅いところの砂や砂利を掬っては、【ふるい】にかけて余計なものを取り払ってみたんだ。
 するとどうなったと思う?

 それがあったんだよ、メチャクチャ小さいけど黄金色に輝く小粒の砂金がな!!

 他にも見つけれ無いか1時間くらい探してみたけど【ふるい】をすり抜けるような粉みたいなお宝としての価値のある砂金しか見つから……いや、落ちて手元に残ってないなら見つけられなかったも同然なんだけど、鼻息で吹き飛びそうなほどに小さなヤツなら3粒程度は見つけたんだ。

「うーん、砂金採りのアトラクションを我が旅館でも……しかしだなぁ、やっても体験料金やお持ち帰り用の砂金など考えると採算合わない。 イケると思ったんだけど没案だな。」

「やはりアトラクションは抽選式で体験者を選ばせるしかなさそうです。 これだけ探して砂金を見つけられたのは私のも含めて5個。 誰でも楽しめるように体験料金を安価にしないといけないのにこれじゃ割りに合わないです。」

 別なところで探してるマルも収穫の少なさからか、やれやれって感じ。

「全国の9割近い河川に砂金が存在するって雑誌に乗ってたから久々に天啓が降りてきたと思ったんだがな。 残念無念、また来年……ってか。」

「そんなうまい話あるわけないです。 でも毎日探していずれたくさんの砂金を集めて溶かして固めれば金塊が作れるかもですよ。 旅館のエントランスにでも飾っておけばご利益のひとつでも出そうです。」

 何かと諦めきれないのはこんな見た目の俺でも男であるゆえ、冒険心というのが膨らんで欲求が爆発しそうなためがゆえに……多少流れが速かろうが深かろうがマルに内緒で次の休みにコッソリと採りに行くつもり。

 もしバレたら心配するに決まってる、それは嬉しいんだけど止めてくれるな……男の夢は途中半端なところでは止まれない。
 ロマンはすぐそこにあるんだ。

 仕方ないがこれ以上捜索しても成果が目に見えそうだから今日のところは撤退、及び採取した金はサンプル用のビーカーに入れてモミジのところの火力発電所に隣接した鉱物研究所で鑑定してもらうとする。
 米粒にも満たないこんな金に価値のないゴミだって言われるのは目に見えてるが。

「川の水を浴びたし旅館の温泉でも入るか。 マルも一緒に……どうだ?」

「む、むぅ……もし入るっていったら?」

 そのときはその時。
 川の流れのように身を任せて成り行きの通りになるしかないってね。
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