こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第一章 入学と第二王子

謁見後

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 謁見後マリアたちは再び城下町に繰り出していた。時刻はもう少しでお昼になるところだ。

「おいしいって評判のお店を聞いておいたんだよ。値段も安いらしいよ。お昼はその店で良いよね?」
「……別に良いけどその話は誰から聞いたの?」

 マリアはアルフォードからの提案に同意したが、一つ疑問に思った。すなわち貴族である筈のアルフォードがどうやって店の評判などという庶民的な情報を得たのか。

「う~ん、今言っても良いんだけどここは人の耳があるからなぁ。後で食べてる時にでも教えてあげるよ。件の情報元も教えてなかったしね」

 アルフォードが向かったのは《雪ウサギ亭》という看板の兎の絵が可愛らしいこじんまりとした店だった。評判の店というのは本当らしく、まだお昼には少し早いにも関わらず店の外まで人が並んでいた。

「並ばなきゃいけないみたいだけど大丈夫だよね?」
「うん」

 これが普通の貴族だったら特権階級であることをいいことに無理矢理店の中に入れさせるであろう。いや、そもそもこんな普通の小さな店に貴族は来ないであろうが……。
 30分ほどで店の中に入れた。

「この店は麺料理が人気なんだって」
「へぇ~」

 メニューには一般的な料理から少し変わった料理まで並んでいた。そして、アルフォードが言ったようにどれもお手頃な価格だった。

「じゃあ私はこのピセチっていう料理にしてみる」
「それじゃあ僕はリームンにするよ」

 参考までにピセチはスパゲッティのような料理で、リームンはラーメンに似ている。

「すいません、ピセチとリームンを1つずつお願いします」
「はい、銅貨8枚になります」

 奢られてばかりでは悪いからと、マリアが二人分のお金を支払った。

 注文すると5分もしないうちに運ばれて来た。

「お待ちどうさん、リームンとピセチだ」

 どちらも噂以上においしい料理で二人は夢中で食べた。

「さて、さっきの話なんだけど……」

 料理があらかた消えたところでアルフォードは口を開いた。

「待っている人が結構いるし場所を変えない?」

 外にはまだ沢山の人が並んでいるのが見える。二人が並んだ時よりも増えている。

「それもそうだけど、適当な場所がある?」
「向こうの方にカフェがあったからお菓子でも食べながら話そうか」

 二人は席を立つと近くのカフェに向かった。
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