69 / 464
第三章 魔術の授業
初依頼(1)
しおりを挟む
その日は適当にクラスを2つのグループに分けて王都のすぐ近くの討伐依頼を受けてみることになった。
「8人だから4人ずつか……」
仲の良い者同士まとまって人数調整をしていく。マリアの班はマリア、エリザベート、アルフォード、アーティスになった。
「何で変態共と同じ班に……」
エリザベートは納得がいかないのかブツブツと文句を言っていた。
(あの誤解、まだ解けてなかったのか……)
アルフォードはその呟きを聞いてしまい、どうやって誤解を解こうかと頭を悩ませた。
(やった!マリアと同じ班だ!)
アーティスは内心でガッツポーズをしていた。
見た目はそこそこ良い方なのだが、よく言えば可愛いもの好き、率直に言えばロリコンの中身の所為で人としては台無しにしていた。そのことを見破ったエリザベートの眼力は流石と言えるだろう。
マリアは周囲のそんな思いなど露知らず、ニコニコとしていた。
「どの依頼を受けますか?」
ボードの依頼の紙を見ながらそんなことを訊いた。
「そ、そうだな。これなんかが良いんじゃないか?」
アルフォードは少しでもエリザベートからの視線から逃れようと、依頼の中の1枚を指した。自然と皆の視線がそれに集まる。
「ゴブリンの討伐、ね。ゴブリンっていうとあれでしょう?無駄に繁殖力が強い魔物。一体一体は弱いけど数が多くて厄介だって聞いたわ。貴方たちはどう思う?」
エリザベートは良いとも悪いとも言わずに、他の者に意見を求めた。
「私は受けてみたい。繁殖力が強いってことは時間が経てばそれだけ被害が大きくなるだろうし……」
マリアがそう言って見た部分にはゴブリンによって王都周辺の農村の畑が荒らされ、被害が出ていると書かれていた。
「それもそうね」
「他の人たちがいつ受けるかわからないしな」
マリアの意見にエリザベートとアルフォードは賛成のようだ。
「ちょっと待て!」
じゃあ、これを受けようか、と話がまとまってきたところでアーティスが静止した。
「どうしたんだ?」
「こっちにしないか?」
アーティスが指したのはスライムの討伐の依頼。こちらは特に被害の情報は書かれていない。
「でもこっちは被害が出てるからなぁ。……それとも怖いのか?」
「そ、そんなわけないだろ!」
「じゃあこっちで言いな」
アルフォードはゴブリンの依頼を剥がすとさっさとカウンターに持って行ってしまった。それにアーティスはしまったという顔をした。
「8人だから4人ずつか……」
仲の良い者同士まとまって人数調整をしていく。マリアの班はマリア、エリザベート、アルフォード、アーティスになった。
「何で変態共と同じ班に……」
エリザベートは納得がいかないのかブツブツと文句を言っていた。
(あの誤解、まだ解けてなかったのか……)
アルフォードはその呟きを聞いてしまい、どうやって誤解を解こうかと頭を悩ませた。
(やった!マリアと同じ班だ!)
アーティスは内心でガッツポーズをしていた。
見た目はそこそこ良い方なのだが、よく言えば可愛いもの好き、率直に言えばロリコンの中身の所為で人としては台無しにしていた。そのことを見破ったエリザベートの眼力は流石と言えるだろう。
マリアは周囲のそんな思いなど露知らず、ニコニコとしていた。
「どの依頼を受けますか?」
ボードの依頼の紙を見ながらそんなことを訊いた。
「そ、そうだな。これなんかが良いんじゃないか?」
アルフォードは少しでもエリザベートからの視線から逃れようと、依頼の中の1枚を指した。自然と皆の視線がそれに集まる。
「ゴブリンの討伐、ね。ゴブリンっていうとあれでしょう?無駄に繁殖力が強い魔物。一体一体は弱いけど数が多くて厄介だって聞いたわ。貴方たちはどう思う?」
エリザベートは良いとも悪いとも言わずに、他の者に意見を求めた。
「私は受けてみたい。繁殖力が強いってことは時間が経てばそれだけ被害が大きくなるだろうし……」
マリアがそう言って見た部分にはゴブリンによって王都周辺の農村の畑が荒らされ、被害が出ていると書かれていた。
「それもそうね」
「他の人たちがいつ受けるかわからないしな」
マリアの意見にエリザベートとアルフォードは賛成のようだ。
「ちょっと待て!」
じゃあ、これを受けようか、と話がまとまってきたところでアーティスが静止した。
「どうしたんだ?」
「こっちにしないか?」
アーティスが指したのはスライムの討伐の依頼。こちらは特に被害の情報は書かれていない。
「でもこっちは被害が出てるからなぁ。……それとも怖いのか?」
「そ、そんなわけないだろ!」
「じゃあこっちで言いな」
アルフォードはゴブリンの依頼を剥がすとさっさとカウンターに持って行ってしまった。それにアーティスはしまったという顔をした。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる