こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第三章 魔術の授業

初依頼(2)

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 1時間後、マリアたちは王都のすぐそばの森の中にいた。

「ねぇ、本当にここにいるの?」

 エリザベートがうっそうとした森に不安そうに訊いた。いないんだったらさっさと帰りたいと目が語っていた。

「ああ、少なくとも受付の人はそう言っていた。なんでも、最近この辺で目撃証言が多く寄せられたらしい」
「そう……」

 そのまま無言で5分ほど歩き続けた。

「本当にいるの?」

 エリザベートがさっきとまったく同じことを言った。

「少なくともこの森周辺で被害が多いのは確かだ。……そう言えば誰か探知系の魔術を使えるか?」

 皆無言で首を横に振った。

「少なくとも私が知っている探知系の魔術は中級以上。まだ私たちには無理だと思います」

 そのまま無言で10分ほど歩くと開けた場所に出た。

「おい、見ろよあれ」

 そこは切り立った崖の上で下にはゴブリンの集落があった。かなり大規模で、粗末だが家も立っている。
 時に人間が捕らわれていることもあるが、今回はそのような場所もなさそうだ。

「あの集落を壊滅させれば依頼達成よね?」
「ああ。どうやって倒す?」

 この場から遠距離攻撃をしても良いが多くのゴブリンを逃がしてしまうため、その手は使えない。

「周囲を土の壁で囲ってあっちこっちに火属性の魔術を打ち込めば大丈夫じゃないの?」

 エリザベートの提案にアルフォードは首を横に振った。

「いくら知能が低いたってそんなことをすれば壁を作っている間に逃げられてしまう。そもそもここを囲んで逃げられないぐらいの壁を作るには莫大な魔力がいる。そんなこと誰がやるんだ?」

 アルフォードの反論にエリザベートは何も言い返せなかった。

「現実的なのは四方から魔術で追い立てて倒していく方法だと思います」

 そんなマリアの意見が採用され、細かく計画を立てた。

「よし、各自持ち場につけ。攻撃開始はマリア、お前は僕たちが位置についたのを確認したら派手なのを1つ打ち込んでくれ。それが合図だ」
「うん」

 年齢なども考慮して、マリアは崖の上から攻撃することになっていた。
 マリアは緊張した面持ちで頷いた。
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