こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第四章 護衛依頼

十四日目(10) 合流

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 まず最初にエリザベートが、そのすぐ後にアルフォード。そして少し時間を置いてアーティスが馬車のところまで戻ってきた。
 商人たちはその体に目立った傷がないことを確認してホッと溜息を吐いた。

「お疲れ様。こっちは10だったけどそっちは?」
「僕は9だったよ」
「僕は13匹だったな。それよりも群れを率いているキングがいなかったんだがお前たちはどうだった?」
「そう言えばいなかったわね」
「いたらたぶん僕はここにはいないよ」
「……ということはマリアのところか」
「あの子なら大丈夫でしょう?遠距離から攻撃するだろうし」
「……マリアのことだから変な制限をかけて戦いそうな気がする」
「戻ってくるのが遅いし、あり得るわね」

 3人の間に気まずい空気が流れた。

「あの~。結局何だったんですか?」

 その空気を破ったのはバシルだった。

「よせ!空気を読め!」

 カロロスが慌てたようにバシルを止めた。

「構いませんよ。魔物の種類ですけど……オーガでした」
「オーガ?オークではなく?」
「はい、オーガです」
「えっ?確かオーガってBランクの魔物だったような……。まさかBランクを複数相手に一人で戦ったんですか!?」

 ゲオルゲが叫んだ。

「はい。オーガって攻撃力は高いですけど、防御力はオークと変わりませんから、すべて避ければ後は楽ですよ」
「楽って、そんなに簡単に……」
「んっ?ということは嬢ちゃんが相手しているのはオーガキングか!?」
「そうなりますね」

 焦る商人たちとは対照的に、3人は平静だった。

「なんでそんなに落ち着いてるんだ!それでも仲間か!?」

 バシルが怒り出した。

「大丈夫ですよ」
「そうそう信頼しているしね」
「マリアがやられるとしたら不意打ちくらいだろう?今回はそれはないだろうしね」
「しかし──」

バシルは尚も言い返そうとしたが──。

「あれ?どうかしたんですか?」

 マリアがひょっこり姿を現した。

「遅かったじゃない」
「えへへ、ちょっとキングさんを倒すのに苦労しちゃった」

 マリアは茶目っ気たっぷりに笑った。

「ちゃったって、お前なぁ~」
「それよりもそろそろ出発しません?遅くなっちゃいますよ」
「……それもそうですね」

 アレキスは何か言いたそうにしていたが、御者台に戻っていった。他の商人たちも続く。

 その日はもう魔物に出会うこともなく、無事次の街──ブルメルに到着した。
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