こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第五章 エイセルの街

集結

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 リオナを含め、3人も執務室までついてきた。

(グレンがいませんように)

 エリザベートは祈りながらドアをノックした。

「どうぞ」

 中からレインの声が返ってきた。
 ドアを開けるとそこにはエリザベートの願いに反して、グレン、マリア、アルフォード、レイン、そしてアーティスの5人がいた。

(なんで全員揃っているのよ!)

 エリザベートは叫び出したい気持ちを必死で抑えた。

「意外に早く戻ってきましたね」
「……色々あったのよ」

 レインに返答するその声には、疲れが滲み出ていた。

「そちらの方々はその色々に関係する方ですか?」
「ええ」
「おや、その子は最近うちに来た子ではありませんか?」

 レインがエリザベートの足元にいたリオナに気がついた。

「リオナです」

 リオナは緊張でガチガチだった。

「フフ、そんなにかしこまらなくて良いですよ。もっと気楽にして下さい。あの子たちみたいにね」

 レインが指したところではマリアとグレンがソファーに座ってお菓子をのんびりと食べていた。

「いや、あれは寛ぎすぎだろ……?」

 アーティスが突っ込んだが、誰も聞いていなかった。

「あなたも一緒に食べてきなさい」
「いいの!?」

 リオナが瞳を輝かせて2人の方に駆けていった。

「それでは結果を聞きましょうか」
「はい。結論から言えば性犯罪者は街から全て駆逐できた筈です。ただ……」

 エリザベートはそこで後ろの2人をチラリと見た。

「ただ、それを行ったのは私ではなく、リースさんとリアリスさんのお二人です」
「……そうですか。ありがとうございます。これで窃盗事件の方に人が回せます」

 レインは何か言いたそうにしていた。

「結局のところ、何の成果も報告すらできなかったのは僕だけか……」
「アーティスは他のことで役に立っただろ。そう悲観するな」
「……何があったのか後で教えてもらえる?」
「ああ。アーティスのやつは色々面白いぞ」
「楽しみにしておくわ」

 ずっと張り詰めた空気を纏っていたエリザベートもようやく笑顔になった。
 リースは笑顔で喋っているマリアたち3人を見て微笑んでいた。

「リオナもちょっと大人びたところがあるけど、こうして見ると歳相応の子どもにしか見えないわね」
「本当に……」

 アーティスはその言葉を聞いて内心で苦笑いしていた。

(それを言ったらマリアとグレンもそうなんだけどね……)

 結局エリザベートが心配していたようなグレンの正体が露見するようなことはなかった。
 レインはリースたちを噂で聞いていたようで、今度機会があったら指名依頼を出すと約束した。
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