こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第七章 それぞれの過ごす日々

マリアの1日(22)

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 2人は一番最初に目に入った生地屋に入った。

「……ベルは何色が良い?やっぱり緑系統?」
「……マリア、ワタシ、ニアウ、イロ、エラブ、シテ」

 ベルには自分が何色が似合うかなんてわからなかった。

「え~と、髪の色と揃えるなら緑でしょ。目の色だったら青だね。でも無難な茶色とか黒、灰色もおかしくないと思うよ。白は……汚れると目立つし、避けた方が無難だね。逆に赤とかオレンジとかの暖色系は目の色と喧嘩しちゃうかな?髪の色とも合うとは言い難いし……。それでベルは何色が良い?」

 そんなマリアの言葉にベルは悩みだした。
 マリアはあくまでもベル自身に選ばせる気だった。マリアが選んでも良いが、毎回マリアが選んでいてはベルのためにならないと思ったのだ。

(ベルって自分の意見よりも私の意見を優先しそうだしね)

 勿論マリアは、ベルが選び終わった後に自分でも選んで自分の趣味全開の服を作るつもりでいた。

(……青系統で作って、私とお揃いにするのも良いなぁ。あっ、でも街中だと変に目立つか。……学園内用にすれば大丈夫かな?後は……布をたっぷり使ってふんわりしたワンピースも捨て難いな。淡い水色とかでレースとかもさり気なく使って。私用に作ると布代が馬鹿にならないし。あっ、偶にはワンピース以外も良いかな?)

 マリアの妄想は止める者もなく、どんどん進んでいく。

(メイド服とかも可愛いだろうなぁ~。よし、絶対作ろう)

 マリアの考えが変な方向に進みだした頃になってようやくベルは考えを決めた。

「マリア、ミドリ、イイ」
「緑?緑って一口に言ってもたくさん種類があるよ?白に近い色もあるし、逆に濃いのもあるよ。今ベルが着ているのみたいに、青みがかったやつとかもあるし」
「フカイ、イロ」

 今度は即答だった。

「ん~、じゃああの辺かな。ベル、気に入ったのある?」

 マリアが指さした一角には緑系統の、それも深緑の布が纏められていた。

「……コレ」

 ベルは端から全て見ると、迷うことなく蔓でその中の一つを指し示した。

「んっ、わかった。これだけで良いの?」
「ウン」

 ベルはマリアが服を一着作ってくれるだけで大満足だった。

「じゃあ会計しちゃうね。……すいませ~ん!」

 マリアは店員を呼ぶと、ベルが選んだもの以外にも値段も見ずに数十種類を選んで店員に渡した。

「……かなり量がありますけど、お持ち帰りは大丈夫ですか?」
「はい。アイテムポーチがありますから」
「……それでしたら大丈夫ですね。長さは?」
「黒いのと茶色のは10メート、他は全部3メートずつで」
「……わかりました」

 結局かなりの高級生地が混じっていたこともあり、合計金額は100,000エルを超えた。そしてこの日この店は開店以来過去最高の売上を記録した。
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