こうして少女は最強となった

松本鈴歌

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第九章 夏季休業

リーゼロッタ姫への説明

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 リーゼロッタが呆れた溜息を吐かれた後、国王と宰相はようやく部屋の中に招き入れられた。

「さて、それでは先程の騒ぎについて説明してくださるかしら?」

 皆が椅子に座ると、リーゼロッタはそう言って国王を見た。

「姫様、仮にも一国の王にその口の聞き方は流石に不敬でございます」

 すかさずエレンナからダメ出しが入る。

「エレンナ、話を遮らないでもらえるかしら?」
「姫様、私がしているのは最低限の礼儀の話です」

 子どもっぽく頬を膨らませるリーゼロッタをエレンナはバッサリと切り捨てる。

「……エレンナは細かいですわね。だからいつまで経っても結婚できないのですわ」

 リーゼロッタの言葉はエレンナの心に突き刺さった。

「姫様?いくら姫様でも言って良いことと悪いことが……「コホン、そろそろ良いか?」……申し訳ございません。話をお続けください」

 そこでようやく国王が間に入り、話が一番始めに戻る。

「……それで騒ぎについての説明ということだが」
「そうですわ説明してくださいませ」

 早くとリーゼロッタは国王を急かす。

「……ユニコーンの集団が城門を壊って侵入してきたのだ」
「……はい?」

 リーゼロッタは自分の耳を疑った。

「……今、ユニコーンと言いましたわよね?」
「そうだ」
「ふざけないでくださるかしら?そんな誤魔化しが私に通じると思っていますの?」

 その言葉に国王は慌てる。

「ふざけてなどおらん。……そうと思われても仕方がないのかもしれないが、これは紛れもない事実だ」
「……あくまで事実で通すおつもりなのですね」

 リーゼロッタは溜息を吐くとエレンナを見る。

「エレンナ、荷物を纏めて。事実を教えようとしない者のところになんて滞在したくはございませんわ」

 その一言でエレンナは軽く頭を下げると荷造りをするべく動き出す。
 リーゼロッタも話は終わりだと言わんばかりに立ち上がった。

「待て!事実だと言っているだろう!?」
「そのような言葉など信じられませんわ。それが事実ではないことなど子どもでもわかりますわ」

 そう言い切ると、驚異的な速さで荷造りを終えたエレンナとともに部屋を出ていった。

「……リンリーはいるか?」

 国王は溜息を吐くとそう呼びかける。

「お呼びでしょうか?」

 間を置かずしてリンリーがどこからともなく現れる。

「リーゼロッタ姫に適当な護衛を何人か付けておいてくれ」
「かしこまりました。諜報部の人間をあてても構いませんか?」
「ああ。くれぐれもリーゼロッタ姫には気づかれないように頼む」
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