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第九章 夏季休業
船内案内
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エーアリアスはこの話はもう終わりだと言って話を打ち切った。
「船の中を案内するの」
「……あれ? みんなは?」
辺りを見回すが、他に人影はない。
「もう行っちゃったのよ。先にメアリーが案内してるのよ」
そう言ってマリアの腕を引っ張りながら歩き出す。
「ええっ? なんで?」
「すぐに話が終わると思ったから……こんなに長話になるなんて思わなかったの。べ、別にあなたと2人だけで話したいと言ったからじゃないの」
エーアリアスは振り返らずに答えた。
慌てるエーアリアスにマリアは首を傾げる。
「? 危ないから手を話してくれる? 転んじゃうから」
「……あっ、ごめんなさいなの」
慌ててエーアリアスが手を放したことで、マリアは若干バランスを崩す。
「きゃっ」
それでも転倒することはなくバランスを取り戻す。
「もう。いきなり放したら危ないよ」
「……ごめんなさいなの」
エーアリアスは俯きながら再度謝った。
「別に怒ってないから。それよりも中を案内してくれるんじゃなかったの?」
「それなら良かったの……」
エーアリアスはホッとした顔で小さく息を吐いた。
「それじゃあ改めて案内するの。ついて来て」
ようやくもとの調子を取り戻したエーアリアスの姿に、マリアは僅かに頬を弛めた。
船内は外装とは反対に、床も壁も並ぶドアも、全て木製だった。
「……なんだか落ち着く」
飾りらしい飾りは一切なく、無駄を極限まで削った機能美がそこにはあった。そして、見る者に落ち着いた印象を与える。
「そう? なら良かったの」
エーアリアスは嬉しそうに弾けんばかりの笑顔を浮かべた。
「この辺りは全部客室なの。マリアはそこの3号室を使うといいの」
周囲のドアの上部にはドアとは色味の違う木製のプレートが付いている。
「わぁ」
マリアがドアを開けると、目に入ったのは品の良いこれもまた木製のシンプルなテーブルセットとさらに奥に続く2つの扉だった。右がバスルームとトイレ。左がベッドルームなの」
「お風呂? 部屋ごとにお風呂が付いているの?」
マリアは思わずといった様子で感性を上げる。
「? そうなのよ。それぐらい当たり前でしょう?」
心底不思議そうに首を傾げるエーアリアス。
「全部屋お風呂完備なんて……恐るべし、エーデル王国」
その呟きは小さく、エーアリアスの耳には届かない。だがずっとマリアの右肩に座って大人しくしていたベルは呆れたように溜息を吐いた。
「船の中を案内するの」
「……あれ? みんなは?」
辺りを見回すが、他に人影はない。
「もう行っちゃったのよ。先にメアリーが案内してるのよ」
そう言ってマリアの腕を引っ張りながら歩き出す。
「ええっ? なんで?」
「すぐに話が終わると思ったから……こんなに長話になるなんて思わなかったの。べ、別にあなたと2人だけで話したいと言ったからじゃないの」
エーアリアスは振り返らずに答えた。
慌てるエーアリアスにマリアは首を傾げる。
「? 危ないから手を話してくれる? 転んじゃうから」
「……あっ、ごめんなさいなの」
慌ててエーアリアスが手を放したことで、マリアは若干バランスを崩す。
「きゃっ」
それでも転倒することはなくバランスを取り戻す。
「もう。いきなり放したら危ないよ」
「……ごめんなさいなの」
エーアリアスは俯きながら再度謝った。
「別に怒ってないから。それよりも中を案内してくれるんじゃなかったの?」
「それなら良かったの……」
エーアリアスはホッとした顔で小さく息を吐いた。
「それじゃあ改めて案内するの。ついて来て」
ようやくもとの調子を取り戻したエーアリアスの姿に、マリアは僅かに頬を弛めた。
船内は外装とは反対に、床も壁も並ぶドアも、全て木製だった。
「……なんだか落ち着く」
飾りらしい飾りは一切なく、無駄を極限まで削った機能美がそこにはあった。そして、見る者に落ち着いた印象を与える。
「そう? なら良かったの」
エーアリアスは嬉しそうに弾けんばかりの笑顔を浮かべた。
「この辺りは全部客室なの。マリアはそこの3号室を使うといいの」
周囲のドアの上部にはドアとは色味の違う木製のプレートが付いている。
「わぁ」
マリアがドアを開けると、目に入ったのは品の良いこれもまた木製のシンプルなテーブルセットとさらに奥に続く2つの扉だった。右がバスルームとトイレ。左がベッドルームなの」
「お風呂? 部屋ごとにお風呂が付いているの?」
マリアは思わずといった様子で感性を上げる。
「? そうなのよ。それぐらい当たり前でしょう?」
心底不思議そうに首を傾げるエーアリアス。
「全部屋お風呂完備なんて……恐るべし、エーデル王国」
その呟きは小さく、エーアリアスの耳には届かない。だがずっとマリアの右肩に座って大人しくしていたベルは呆れたように溜息を吐いた。
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