15 / 66
15葛藤
しおりを挟む
「そうか。シャンデル王国における踊りとは、男女が組になってするものなのだな」
サニーは、群衆の隙間から見える第一王子とどこぞの令嬢のファーストダンスに気づいて呟いた。
「じゃ、今から覚える。ちょっと待ってて」
そう言うと、サニーは王子の姿を穴が開く程凝視し始めた。
(え、覚えるって、ダンスを?! 筋の良い貴族の令息でも、厳しい家庭教師について丸一週間はかかるものなのよ?!)
あまりにも無謀な話に、ルーナルーナはサニーを壁際に引っ張っていこうとするが、サニーの手がそれを優しく引き留める。しばらくすると、音楽が一曲の終わりを迎えた。次の曲からは、一般の招待客も踊ることが許される。サニーは大きく頷いた。
「よし、基本的なパターンならば覚えた。あの程度ならば、我が国の茶会の作法に比べると遊びのようなものだな」
周囲の着飾った貴族達が、次の曲に備えてパートナーへダンスの申込みを始める。サニーはそれを見ると、ルーナルーナの前で膝をつき、その細い手を取った。
「ルーナルーナ、私のファーストダンスの相手になってくれないか」
サニーは、下の方からルーナルーナの黒曜石のような瞳を真っ直ぐに捉える。その真剣すぎる眼差しに、ルーナルーナは見事にハートを射抜かれた。
(サニーが『私』っていうなんて、どうしちゃったのかしら。それなら私も)
「えぇ、よろしくてよ?」
茶目っ気たっぷりの返事に気を良くしたサニーは、ここぞとばかりにルーナルーナの指先へキスをする。再び周りからは悲鳴が上がるが、この時にはもう二人の世界ができあがっていた。
「踊ろう」
サニーが立ち上がると、タイミングを見計らったかのように次のワルツが流れ始める。
ダンクネス王国第一王子サニウェルの正真正銘ファーストダンスが、ここに始まる。
「サニー、本当にこの短期間で覚えたのね」
ダンスが始まってすぐ、ルーナルーナが驚いたのはサニーの軽やかな足運びだった。ルーナルーナは、王妃が新たな曲のダンスを覚えようとする度に、練習相手として男性役を任じられていたので、実は男女どちらのダンスも得意である。そんな彼女でも、これが初めてとは思えない身のこなしをサニーはして見せるのだった。ダンスは、リズム感や運動神経は元より、相手と歩調や息遣いを合わせる心配りが大切。まるで熟練のダンサーと踊っているかのような錯覚を起こしながらも、ルーナルーナは艶やかに舞う蝶になるのだった。
「サニー、本当にあなたはすごいわ」
「ルーナルーナのためだったら、これぐらい簡単だよ」
「もう一曲踊ってみない?」
「そうだね」
そう言って、二人が次の曲の旋律に身を委ねようとした時だ。
「そこの者。ここは貴族でもない貴様らが踊って良い場所ではない。失せろ」
突然声をかけてきたのは、白と金で統一された豪華な衣装のまだ年若い男。胸にある勲章は数が多い。この場で剣を所持しているということは、王族を警護する近衛兵か側近に他ならなかった。すぐに状況を理解したルーナルーナは、半ば強引にサニーの服の裾を引っ張る。
「行きましょう。元々私は、隣の独身向けのホールで踊る予定だったのを思い出したわ」
実際は、どの身分の者がどこで踊るなどといった明確な決まりはない。あるとすれば、出会いを求める者は王族が揃っているメインのホールではなく、隣接した若干築年数が新しいホールを選ぶということぐらいだ。
ルーナルーナは下を向いたまま、サニーと連れ立って隣のホールへ向かった。しかし、中に入る気持ちにはなれず、2階へあがる階段を目指す。幅の広い赤絨毯の階段を上り詰めると、そこには月影に照らし出された真っ白なバルコニーがあった。まだ夜会が始まってすぐだからか、先客はいない。
「ルーナルーナ、気を落とさないで」
「大丈夫よ。いつものことだもの。今日はこんなにおめかしして、隣にはサニーがいて、ちょっと舞い上がっていたの。ちょっといろいろ上手くいきすぎていたわ」
「ルーナルーナ」
ルーナルーナは、バルコニーの縁に持たれながら、サニーを見上げた。サニーの髪は、夜の闇を受けて、青みがかった銀色に見える。
「サニー」
「なぁに?」
「今夜は本当にありがとう。たぶん私、一生分の幸運を使い切ってしまったと思うわ」
「え?」
「あなたとの約束は、夜会にエスコートしてもらうところまでだった。それなのに、ドレスをいただいたばかりか、ダンスの相手までしてもらった」
「当然だよ」
ルーナルーナは、おもむろにサニーへ向き直り、しっかりと視線を合わせる。
「改めてお礼を言うわ。どうもありがとう。あなたはきっと、大商人の息子か貴族の方なのでしょう? 私、ちゃんと分かっているの。今回は、たまたまあなたのご慈悲をいただくことができだけだってこと」
サニーは、ルーナルーナのような平民にも対等に接するばかりか、花のように愛でてくれる。ルーナルーナは、これが当たり前だと思う程、頭は悪くない。会う度に、視線を重ねる度に、そして身を引き寄せられる度に募る、この感情の名を知っていようとも、あまりに恐れ多くて勢いに任せることはできなかった。
ルーナルーナは身の程をわきまえた女だ。このままずるずると追い縋って、遠からず酷い別れ方をするのであれば、素敵な思い出ができたこのタイミングで身を引くのが無難。もちろん、別れはサニーから切り出されるのではなく、自身でその瞬間を作り出す。どうせ離れてしまうのならば、もう会えなくなってしまうのならば、せめて奇麗な存在としてサニーの前から消えたいと望んでいた。
己の気持ちに背く言葉を紡ぐのは、辛い。だが、今のルーナルーナにとって、これしか方法が思いつかなかった。
「だからサニー、私……」
次の言葉は続かなかった。
「ん……」
「お願い、もう一回」
サニーがルーナルーナの唇に自らのものを合わせる。ルーナルーナは、あまりの気持ちの良さと生まれて初めての刺激に、意識を飛ばしそうになっていた。サニーの温かな腕と、脳を溶かすような甘い匂いが、ルーナルーナを包み込む。
「ルーナルーナ、俺は君のことが……」
その刹那、サニーの瞼はすっと閉じられた。
(サニー……)
サニーは消えた。
次の約束もしないまま。
互いの気持ちも伝えないままに。
ルーナルーナは誰もいないバルコニーで、しばらく一人ぽつねんと立ち尽くしていた。
サニーは、群衆の隙間から見える第一王子とどこぞの令嬢のファーストダンスに気づいて呟いた。
「じゃ、今から覚える。ちょっと待ってて」
そう言うと、サニーは王子の姿を穴が開く程凝視し始めた。
(え、覚えるって、ダンスを?! 筋の良い貴族の令息でも、厳しい家庭教師について丸一週間はかかるものなのよ?!)
あまりにも無謀な話に、ルーナルーナはサニーを壁際に引っ張っていこうとするが、サニーの手がそれを優しく引き留める。しばらくすると、音楽が一曲の終わりを迎えた。次の曲からは、一般の招待客も踊ることが許される。サニーは大きく頷いた。
「よし、基本的なパターンならば覚えた。あの程度ならば、我が国の茶会の作法に比べると遊びのようなものだな」
周囲の着飾った貴族達が、次の曲に備えてパートナーへダンスの申込みを始める。サニーはそれを見ると、ルーナルーナの前で膝をつき、その細い手を取った。
「ルーナルーナ、私のファーストダンスの相手になってくれないか」
サニーは、下の方からルーナルーナの黒曜石のような瞳を真っ直ぐに捉える。その真剣すぎる眼差しに、ルーナルーナは見事にハートを射抜かれた。
(サニーが『私』っていうなんて、どうしちゃったのかしら。それなら私も)
「えぇ、よろしくてよ?」
茶目っ気たっぷりの返事に気を良くしたサニーは、ここぞとばかりにルーナルーナの指先へキスをする。再び周りからは悲鳴が上がるが、この時にはもう二人の世界ができあがっていた。
「踊ろう」
サニーが立ち上がると、タイミングを見計らったかのように次のワルツが流れ始める。
ダンクネス王国第一王子サニウェルの正真正銘ファーストダンスが、ここに始まる。
「サニー、本当にこの短期間で覚えたのね」
ダンスが始まってすぐ、ルーナルーナが驚いたのはサニーの軽やかな足運びだった。ルーナルーナは、王妃が新たな曲のダンスを覚えようとする度に、練習相手として男性役を任じられていたので、実は男女どちらのダンスも得意である。そんな彼女でも、これが初めてとは思えない身のこなしをサニーはして見せるのだった。ダンスは、リズム感や運動神経は元より、相手と歩調や息遣いを合わせる心配りが大切。まるで熟練のダンサーと踊っているかのような錯覚を起こしながらも、ルーナルーナは艶やかに舞う蝶になるのだった。
「サニー、本当にあなたはすごいわ」
「ルーナルーナのためだったら、これぐらい簡単だよ」
「もう一曲踊ってみない?」
「そうだね」
そう言って、二人が次の曲の旋律に身を委ねようとした時だ。
「そこの者。ここは貴族でもない貴様らが踊って良い場所ではない。失せろ」
突然声をかけてきたのは、白と金で統一された豪華な衣装のまだ年若い男。胸にある勲章は数が多い。この場で剣を所持しているということは、王族を警護する近衛兵か側近に他ならなかった。すぐに状況を理解したルーナルーナは、半ば強引にサニーの服の裾を引っ張る。
「行きましょう。元々私は、隣の独身向けのホールで踊る予定だったのを思い出したわ」
実際は、どの身分の者がどこで踊るなどといった明確な決まりはない。あるとすれば、出会いを求める者は王族が揃っているメインのホールではなく、隣接した若干築年数が新しいホールを選ぶということぐらいだ。
ルーナルーナは下を向いたまま、サニーと連れ立って隣のホールへ向かった。しかし、中に入る気持ちにはなれず、2階へあがる階段を目指す。幅の広い赤絨毯の階段を上り詰めると、そこには月影に照らし出された真っ白なバルコニーがあった。まだ夜会が始まってすぐだからか、先客はいない。
「ルーナルーナ、気を落とさないで」
「大丈夫よ。いつものことだもの。今日はこんなにおめかしして、隣にはサニーがいて、ちょっと舞い上がっていたの。ちょっといろいろ上手くいきすぎていたわ」
「ルーナルーナ」
ルーナルーナは、バルコニーの縁に持たれながら、サニーを見上げた。サニーの髪は、夜の闇を受けて、青みがかった銀色に見える。
「サニー」
「なぁに?」
「今夜は本当にありがとう。たぶん私、一生分の幸運を使い切ってしまったと思うわ」
「え?」
「あなたとの約束は、夜会にエスコートしてもらうところまでだった。それなのに、ドレスをいただいたばかりか、ダンスの相手までしてもらった」
「当然だよ」
ルーナルーナは、おもむろにサニーへ向き直り、しっかりと視線を合わせる。
「改めてお礼を言うわ。どうもありがとう。あなたはきっと、大商人の息子か貴族の方なのでしょう? 私、ちゃんと分かっているの。今回は、たまたまあなたのご慈悲をいただくことができだけだってこと」
サニーは、ルーナルーナのような平民にも対等に接するばかりか、花のように愛でてくれる。ルーナルーナは、これが当たり前だと思う程、頭は悪くない。会う度に、視線を重ねる度に、そして身を引き寄せられる度に募る、この感情の名を知っていようとも、あまりに恐れ多くて勢いに任せることはできなかった。
ルーナルーナは身の程をわきまえた女だ。このままずるずると追い縋って、遠からず酷い別れ方をするのであれば、素敵な思い出ができたこのタイミングで身を引くのが無難。もちろん、別れはサニーから切り出されるのではなく、自身でその瞬間を作り出す。どうせ離れてしまうのならば、もう会えなくなってしまうのならば、せめて奇麗な存在としてサニーの前から消えたいと望んでいた。
己の気持ちに背く言葉を紡ぐのは、辛い。だが、今のルーナルーナにとって、これしか方法が思いつかなかった。
「だからサニー、私……」
次の言葉は続かなかった。
「ん……」
「お願い、もう一回」
サニーがルーナルーナの唇に自らのものを合わせる。ルーナルーナは、あまりの気持ちの良さと生まれて初めての刺激に、意識を飛ばしそうになっていた。サニーの温かな腕と、脳を溶かすような甘い匂いが、ルーナルーナを包み込む。
「ルーナルーナ、俺は君のことが……」
その刹那、サニーの瞼はすっと閉じられた。
(サニー……)
サニーは消えた。
次の約束もしないまま。
互いの気持ちも伝えないままに。
ルーナルーナは誰もいないバルコニーで、しばらく一人ぽつねんと立ち尽くしていた。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる