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第4章 迷宮都市 ダンジョン攻略
第837話 シュウゲン 20 地下130階~の移転先&特級冒険者の資格
白頭鷲の男2人と仕合ったご褒美のキッスをバニーちゃんから貰い損ね、意気消沈しながらマクサルトダンジョン地下99階の安全地帯に戻ってきた。
獣王を決める武闘大会の結果が気になるところだが、ア・フォン王国に1週間も滞在するわけにはいかんだろう。
それより、先の階層を調べねばならん。
翌日から再び小屋内の移転陣で地下130階へ移動し地下149階まで確認した結果、地下130階~地下149階の扉は開かず条件を満たしていないようだ。
地下101階~地下150階に繋がっている先が判明したため、ダンジョンから帰還し冒険者ギルドへ向かいギルドマスターとの面会を求めると、若くて可愛い受付嬢がにこやかに対応し部屋へ案内してくれる。
機嫌良く後を付いていき、ギルドマスターの部屋に入った。
「おや、また会ったね」
窓際の席で仕事をしていたギルドマスターが、儂の入室に気付き顔を上げ声をかける。
この女性は……、S級ダンジョン内で会い情報を教えてくれた者だ。
バールを知っていそうな感じであったが、マクサルトの冒険者ギルドマスターだったのか。
「先日は、名前も名乗らず失礼した。儂はシュウゲン、隣の者はバールじゃ」
「あぁ、冒険者ギルドで特例扱いの君の事はよく知っている。私は、ここのギルドマスターをしているエスタだよ。他にも色々あって、君達の動向を気にしていたんだ。で、今日は何の用件かな?」
ダンジョンで会った時は気のいい冒険者だと思っていたが、目の前の女性から探るような視線を向けられ印象を改めた。
ギルドマスターをしているくらいだから、見た目年齢より長く生きてそうだ。
ドワーフは長命な種族なので、人間と違い一見しただけでは年齢が分からぬところが不便よな。
80歳を過ぎた儂より上であるかも知れん。
「ダンジョン地下99階で、他国に繋がる移転陣を発見したから報告に参った」
「……何だって? ああぁぁ~、予想以上に早く攻略したのか!」
用件を伝えると、突然席を立ち上がりエスタが両手で頭を抱え込む。
多分、他のダンジョンにある存在を知っているのだろう。
移転陣の報告に驚いた様子はなく、単純に少年の儂が発見した事に頭を悩ませているようだ。
「これは想定外だ。あ~君の冒険者等級はC級だっけ?」
「いや、スキップ制度を受けA級冒険者になっておる」
「A級なら、書類上問題ないか……。まずは移転陣発見の報告に感謝する。それから移転先に関係する守秘義務を契約書で交わそう。詳しく話を聞きたい、ソファーに座ってくれ」
それまで立ったまま会話をしていたが室内にあるソファーに腰掛け、話が長引きそうだとゲンナリする。
移転陣出現の条件や各階層に繋がる国の聞き取り調査を受け、最後に契約書へ署名する頃には1時間が経過しておった。
「ダンジョンに出現した移転陣で移動可能な冒険者は特級となる。特級冒険者は、どの国の冒険者ギルドでも活動出来るしギルドカードを作り直す必要もない。別大陸でも通用する便利なカードだ」
彼女から渡されたのは緋色の冒険者ギルドカードで、何やら特別な物らしい。
このカードを見せれば、入国審査が全て通るのだろう。
「行けぬ階層があったが、何か条件があるのかの?」
「それは別のダンジョンに直接行ける階層だと思う。他のダンジョンで移転陣を発見したら、行き来が可能になるかも知れない」
「そうか……、どのダンジョンに繋がっているかは分からんのだな」
「もし、また別のダンジョンで移転陣を発見したら、必ず冒険者ギルドに報告してくれ」
「承知した。ちなみに、同じ特級冒険者同士なら守秘義務は発生せんのか?」
「知っている者同士であれば、話しても構わない。情報交換して、行き先を広げてもいいしな」
「分かった。もう帰ってもよいか?」
「あぁ、長く引き留めてしまったね。君とは長い付き合いになりそうだよ」
意味深な台詞が気になるのぅ。
理由を聞いてみたかったが、どうにもこの女性は口を割りそうにない。
儂も疲れているので追及はせず王都へ戻った。
久し振りに自宅へ帰り、ダンジョン泊で汚れた体を洗い流そうと鍛冶魔法で作製したミスリル製の浴槽に浸かる。
風呂に入ろうと思っても、実家や宿屋には浴槽がなく体を濡らした布で拭く事しか出来なかった。
鍛冶魔法で想像通りの形が作れると知り、浴槽を作っておいたのだ。
湯は水を入れてバールに頼めば、一瞬で沸くから待つ必要もなく入れる。
やはり一日の終わりは風呂で締めたい。
出来れば質の良い石鹸があれば、もっと嬉しいんじゃが……。
まぁ、無い物ねだりをしても仕方なかろう。
半年後――。
鍛冶Lvと魔力操作Lvが50に上がり、久々に鍛冶師ギルドへ向かいガンツ師匠を訪ねると、今は長期不在にしていると言われる。
家の住所を書いた羊皮紙を渡し、戻ってきたら連絡が欲しいと伝言を残しギルドを出た。
しかし、それから1ヶ月過ぎても連絡はなかった。
あのクソ爺、王都を長く離れるなら言っておけ!
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お気に入り登録をして下さった方、いいねやエールを送って下さった方とても感謝しています。
読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。
応援して下さる皆様がいて大変励みになっています。
これからもよろしくお願い致します。
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獣王を決める武闘大会の結果が気になるところだが、ア・フォン王国に1週間も滞在するわけにはいかんだろう。
それより、先の階層を調べねばならん。
翌日から再び小屋内の移転陣で地下130階へ移動し地下149階まで確認した結果、地下130階~地下149階の扉は開かず条件を満たしていないようだ。
地下101階~地下150階に繋がっている先が判明したため、ダンジョンから帰還し冒険者ギルドへ向かいギルドマスターとの面会を求めると、若くて可愛い受付嬢がにこやかに対応し部屋へ案内してくれる。
機嫌良く後を付いていき、ギルドマスターの部屋に入った。
「おや、また会ったね」
窓際の席で仕事をしていたギルドマスターが、儂の入室に気付き顔を上げ声をかける。
この女性は……、S級ダンジョン内で会い情報を教えてくれた者だ。
バールを知っていそうな感じであったが、マクサルトの冒険者ギルドマスターだったのか。
「先日は、名前も名乗らず失礼した。儂はシュウゲン、隣の者はバールじゃ」
「あぁ、冒険者ギルドで特例扱いの君の事はよく知っている。私は、ここのギルドマスターをしているエスタだよ。他にも色々あって、君達の動向を気にしていたんだ。で、今日は何の用件かな?」
ダンジョンで会った時は気のいい冒険者だと思っていたが、目の前の女性から探るような視線を向けられ印象を改めた。
ギルドマスターをしているくらいだから、見た目年齢より長く生きてそうだ。
ドワーフは長命な種族なので、人間と違い一見しただけでは年齢が分からぬところが不便よな。
80歳を過ぎた儂より上であるかも知れん。
「ダンジョン地下99階で、他国に繋がる移転陣を発見したから報告に参った」
「……何だって? ああぁぁ~、予想以上に早く攻略したのか!」
用件を伝えると、突然席を立ち上がりエスタが両手で頭を抱え込む。
多分、他のダンジョンにある存在を知っているのだろう。
移転陣の報告に驚いた様子はなく、単純に少年の儂が発見した事に頭を悩ませているようだ。
「これは想定外だ。あ~君の冒険者等級はC級だっけ?」
「いや、スキップ制度を受けA級冒険者になっておる」
「A級なら、書類上問題ないか……。まずは移転陣発見の報告に感謝する。それから移転先に関係する守秘義務を契約書で交わそう。詳しく話を聞きたい、ソファーに座ってくれ」
それまで立ったまま会話をしていたが室内にあるソファーに腰掛け、話が長引きそうだとゲンナリする。
移転陣出現の条件や各階層に繋がる国の聞き取り調査を受け、最後に契約書へ署名する頃には1時間が経過しておった。
「ダンジョンに出現した移転陣で移動可能な冒険者は特級となる。特級冒険者は、どの国の冒険者ギルドでも活動出来るしギルドカードを作り直す必要もない。別大陸でも通用する便利なカードだ」
彼女から渡されたのは緋色の冒険者ギルドカードで、何やら特別な物らしい。
このカードを見せれば、入国審査が全て通るのだろう。
「行けぬ階層があったが、何か条件があるのかの?」
「それは別のダンジョンに直接行ける階層だと思う。他のダンジョンで移転陣を発見したら、行き来が可能になるかも知れない」
「そうか……、どのダンジョンに繋がっているかは分からんのだな」
「もし、また別のダンジョンで移転陣を発見したら、必ず冒険者ギルドに報告してくれ」
「承知した。ちなみに、同じ特級冒険者同士なら守秘義務は発生せんのか?」
「知っている者同士であれば、話しても構わない。情報交換して、行き先を広げてもいいしな」
「分かった。もう帰ってもよいか?」
「あぁ、長く引き留めてしまったね。君とは長い付き合いになりそうだよ」
意味深な台詞が気になるのぅ。
理由を聞いてみたかったが、どうにもこの女性は口を割りそうにない。
儂も疲れているので追及はせず王都へ戻った。
久し振りに自宅へ帰り、ダンジョン泊で汚れた体を洗い流そうと鍛冶魔法で作製したミスリル製の浴槽に浸かる。
風呂に入ろうと思っても、実家や宿屋には浴槽がなく体を濡らした布で拭く事しか出来なかった。
鍛冶魔法で想像通りの形が作れると知り、浴槽を作っておいたのだ。
湯は水を入れてバールに頼めば、一瞬で沸くから待つ必要もなく入れる。
やはり一日の終わりは風呂で締めたい。
出来れば質の良い石鹸があれば、もっと嬉しいんじゃが……。
まぁ、無い物ねだりをしても仕方なかろう。
半年後――。
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家の住所を書いた羊皮紙を渡し、戻ってきたら連絡が欲しいと伝言を残しギルドを出た。
しかし、それから1ヶ月過ぎても連絡はなかった。
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