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祝!なんと、寝返りができるようになりました!
いやあ、早いもので私が産まれてから推定五か月弱。
することもないし、とにかく出来得る範囲で体を動かしまくった結果、仰向けの状態から、よっこらせっとうつ伏せになることができました。
すごいね。頭が起き上がるだけで視界だけでなく、世界が広がるのよ。頭が重くてすぐに敷布団におでこをごっつんこしちゃうんだけども、素直に嬉しかった。
寝返りに成功した時、ちょうどミシェル母さまもいて「ニコすごい!」って青い瞳をウルウルさせながら、それはもう褒めちぎってくれた。
ふふふ……そう、なんとなくだけど簡単な言葉ならわかるようになったのです!
白い空間で神様に遭遇しなかったけど、どうも転生特典?らしきものがあるらしい。
頭の中にね、見聞きした知識がするすると入ってくんのよ。まあ、前世の記憶があるところからして普通じゃないよね。
最初こそ正直戸惑ったけど、便利だしいいかと開き直ることにした。それからはちょっとしたことでも聞き逃さないよう、もう耳も目もフル稼働よ。
私の名前はニコル。正しくはニコル・グランチェストというらしい。母さまはミシェルで父さまがクリス。
まだ自分が寝かされてる部屋しか知らないけど、入れ替わりで何人も目にする使用人や乳母?っぽい人もいるし、かなり裕福なお家みたい。多分、貴族なのだと思う。爵位とか詳しいことは分からないけどね。
あと、これが一番のキモなのだけど、なんと……この世界には男しかいないようなのよ!
ミシェル母さまだって、母さまって言ってるけど、とっても美人な男の人だし、乳母のマーシーだってもちろん男!使用人のみんなも男の人しか見ていない。
この事実を理解した時の私の気持ち、わかる!?思わず「ヒャッホー」って雄叫びを上げてしまったわ。
まあ実際には「あぶーう!」って声をあげてマーシーから「あらあら、ご機嫌ですね」ってにこにこされたけど。
神様は私を見捨ててはいなかった。
ありがとう、名も知らぬ神様。転生させてくれたのは腐神様ね、きっと。
「ニーコ。ご機嫌はいかがかな?」
私がゆりかごで手遊び(という名の手先を使う訓練)をしてるとミシェル母さまがやってきた。
「あーう」
「ふふっ、今日もニコはご機嫌だね」
そう言って私を抱き上げたミシェル母さまがぷにぷにほっぺにチュッとキスしてくれた。
ミシェル母さまはとっても綺麗で優しくていい匂いがして大好きだ。
「ミシェル様、本当にニコル様はお利口ですよ」
マーシーが私のことを褒めると、ミシェル母さまが嬉しそうに私をぎゅっと抱きしめてくれた。
「ニコ、お利口だって。すごいねえ」
「あぶー」
そうでしょうそうでしょう、私は余程のことでは取り乱さないデキる赤ん坊なのですよ。
お世話をしてくれるマーシーの手を煩わせることは致しません。
「ねえマーシー、ニコもそろそろおっぱいを止める練習を始めてもいいかな?」
「う?」
(なんですと!?)
ミシェル母さまが私の形のいい頭を撫でながら言った。
「そうですねえ、少し早い気もしますが……様子を見ながら果汁を薄めたものから徐々に慣らしていくのもいいかもしれないですね」
「そっか。ちょっと寂しいけど、仕方がないね。ニコー? 母さまのおっぱいももうすぐおしまいだよー?」
「あぶー、あうあう」
(え、うそ!? そんな……)
男なのに母乳が出るという、BLはファンタジーを証明するあの現象をもう拝めないというの!?
私は思わずミシェル母さまの胸にしがみついた。
ぺったんこで膨らみ皆無なのに何故か母乳が出る不思議なBL乳……。退屈な毎日の中での数少ない癒しの補給源だったのに。あの美しい乳首を合法で拝むことももう出来なくなってしまうのね。
あまりの悲しみに涙が溢れてきた。
「あうう……」
「あらら、ニコ? どうしたのかな? 眠い? それともお腹空いちゃったかな?」
「さっきまでご機嫌で遊んでいらしたのですが……。そろそろお腹が空かれたのかもしれませんね」
「ごめんね、ニコ。来るのが遅くなってしまったね。久しぶりに魔法の鍛練をしてたら夢中になってしまったんだ」
「う?」
(ん? 今、魔法って言った?)
べそべそしながらも首を傾げる私をマーシーに渡してミシェル母さまが上衣を寛げる。
「ほら、ニコ。おっぱいだよー」
「あぶ」
マーシーからミシェル母さまの手に戻された私は、本能的に目の前のピンクでプルンとした美味しそうな乳首にかぶりついた。
乳離れも悲しかったが、お腹も空いていたらしい。うむ、やはり素晴らしいなBL乳。
いやあ、早いもので私が産まれてから推定五か月弱。
することもないし、とにかく出来得る範囲で体を動かしまくった結果、仰向けの状態から、よっこらせっとうつ伏せになることができました。
すごいね。頭が起き上がるだけで視界だけでなく、世界が広がるのよ。頭が重くてすぐに敷布団におでこをごっつんこしちゃうんだけども、素直に嬉しかった。
寝返りに成功した時、ちょうどミシェル母さまもいて「ニコすごい!」って青い瞳をウルウルさせながら、それはもう褒めちぎってくれた。
ふふふ……そう、なんとなくだけど簡単な言葉ならわかるようになったのです!
白い空間で神様に遭遇しなかったけど、どうも転生特典?らしきものがあるらしい。
頭の中にね、見聞きした知識がするすると入ってくんのよ。まあ、前世の記憶があるところからして普通じゃないよね。
最初こそ正直戸惑ったけど、便利だしいいかと開き直ることにした。それからはちょっとしたことでも聞き逃さないよう、もう耳も目もフル稼働よ。
私の名前はニコル。正しくはニコル・グランチェストというらしい。母さまはミシェルで父さまがクリス。
まだ自分が寝かされてる部屋しか知らないけど、入れ替わりで何人も目にする使用人や乳母?っぽい人もいるし、かなり裕福なお家みたい。多分、貴族なのだと思う。爵位とか詳しいことは分からないけどね。
あと、これが一番のキモなのだけど、なんと……この世界には男しかいないようなのよ!
ミシェル母さまだって、母さまって言ってるけど、とっても美人な男の人だし、乳母のマーシーだってもちろん男!使用人のみんなも男の人しか見ていない。
この事実を理解した時の私の気持ち、わかる!?思わず「ヒャッホー」って雄叫びを上げてしまったわ。
まあ実際には「あぶーう!」って声をあげてマーシーから「あらあら、ご機嫌ですね」ってにこにこされたけど。
神様は私を見捨ててはいなかった。
ありがとう、名も知らぬ神様。転生させてくれたのは腐神様ね、きっと。
「ニーコ。ご機嫌はいかがかな?」
私がゆりかごで手遊び(という名の手先を使う訓練)をしてるとミシェル母さまがやってきた。
「あーう」
「ふふっ、今日もニコはご機嫌だね」
そう言って私を抱き上げたミシェル母さまがぷにぷにほっぺにチュッとキスしてくれた。
ミシェル母さまはとっても綺麗で優しくていい匂いがして大好きだ。
「ミシェル様、本当にニコル様はお利口ですよ」
マーシーが私のことを褒めると、ミシェル母さまが嬉しそうに私をぎゅっと抱きしめてくれた。
「ニコ、お利口だって。すごいねえ」
「あぶー」
そうでしょうそうでしょう、私は余程のことでは取り乱さないデキる赤ん坊なのですよ。
お世話をしてくれるマーシーの手を煩わせることは致しません。
「ねえマーシー、ニコもそろそろおっぱいを止める練習を始めてもいいかな?」
「う?」
(なんですと!?)
ミシェル母さまが私の形のいい頭を撫でながら言った。
「そうですねえ、少し早い気もしますが……様子を見ながら果汁を薄めたものから徐々に慣らしていくのもいいかもしれないですね」
「そっか。ちょっと寂しいけど、仕方がないね。ニコー? 母さまのおっぱいももうすぐおしまいだよー?」
「あぶー、あうあう」
(え、うそ!? そんな……)
男なのに母乳が出るという、BLはファンタジーを証明するあの現象をもう拝めないというの!?
私は思わずミシェル母さまの胸にしがみついた。
ぺったんこで膨らみ皆無なのに何故か母乳が出る不思議なBL乳……。退屈な毎日の中での数少ない癒しの補給源だったのに。あの美しい乳首を合法で拝むことももう出来なくなってしまうのね。
あまりの悲しみに涙が溢れてきた。
「あうう……」
「あらら、ニコ? どうしたのかな? 眠い? それともお腹空いちゃったかな?」
「さっきまでご機嫌で遊んでいらしたのですが……。そろそろお腹が空かれたのかもしれませんね」
「ごめんね、ニコ。来るのが遅くなってしまったね。久しぶりに魔法の鍛練をしてたら夢中になってしまったんだ」
「う?」
(ん? 今、魔法って言った?)
べそべそしながらも首を傾げる私をマーシーに渡してミシェル母さまが上衣を寛げる。
「ほら、ニコ。おっぱいだよー」
「あぶ」
マーシーからミシェル母さまの手に戻された私は、本能的に目の前のピンクでプルンとした美味しそうな乳首にかぶりついた。
乳離れも悲しかったが、お腹も空いていたらしい。うむ、やはり素晴らしいなBL乳。
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