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初めての痛み
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あれから、二人してしばらく熟睡をしてしまったらしい。と言うのは、琥珀が目を覚ましたのは寝苦しさからで、思うように寝返りの打てぬ不便さと、窮屈な布団が嫌だったからに他ならない。
体に、何かが纏わりついている。琥珀の胸板には、なんだかやけに体温の高いおなごが乗っかっているようだった。火遊びは懲りたと言うのに、また己は知らぬうちにどこぞの雌とねんごろになってしまったのかと、その視線を胸板に向けた。
「…ちげえ、睡蓮か…。」
柔らかな頬を琥珀の胸板にくっつけながら、ぷうぷうと眠っている。口端には人参の食べかすをつけ、右手にもしっかりと齧り掛けのそれを握りしめていた。
大の字に、仰向けで眠っていた琥珀の太ももに、柔らかな何かが当たっている。当たり前だ、だって睡蓮は今、人型なのだから。手のひらで視界を遮るようにして、琥珀は天井を向いた。
「戻っちまってるじゃねえか、この馬鹿…」
「んむ…、」
「人の胸板に涎まで垂らしやがる…。」
目元を赤くし、べったりと涎をくっつけながら、睡蓮が身じろいだ。まるで口元のそれを拭い取るかのようにして、琥珀の素肌に柔らかな唇を押しつけるのだ。構わないが、睡蓮が目覚めたらこの状況に悲鳴を上げる気がする。それでも、琥珀はどんな反応が返ってくるのかが気にならないわけではない。
「まあ、かまいやしねえか。」
などと、考えることをやめると、寝起きの睡蓮の反応を期待して、琥珀はその身を抱き締める。そおっと体の位置を逆転させ、しばし逡巡する。据え膳食わぬは男の恥、そう言って言い訳でもすれば、琥珀のすけべえ!!ひどいや!!とかなんとか、顔を真っ赤にして喚くに違いない。そういうやりとりを、琥珀は気に入っていたのだ。
「ここだな。あめぇ匂いがすら、」
「ぅ、うー…」
「兎って唸るのか?」
睡蓮の首元に顔を埋めると、頸の柔らかなそこにがじりと歯を立てる。琥珀の犬歯が食い込んでも、聞いたことのないような抗議地味た鳴き声しか上げないので、なんだかそれが面白くて、ついそのまま甘噛みしながらガジガジと肩口まで遊ぶ。
「う、」
「つれねえ事すんなって。」
体を動かして、避けようとする睡蓮の胸板を押さえて固定すると、そのまま鎖骨に軽く歯を立てながら、その薄い体に手を這わせる。
睡蓮の胸元から、ふくよかな花のような香りがする。女の白粉とは違う、自然の香り。琥珀は白い胸元に唇を這わすと、指先で胸元の突起に触れようとして、動きを止めた。
「………。」
まずい、結構本気で触れてしまっていた。琥珀は無言で体を起こすと、これ以上深みにハマる前に無かったことにしようと、そっとその体を見下ろした時だった。
「………、」
「…おはよ」
バチン、と音がしそうな程、しかと目が合ってしまった。そういえば、こいつは裸だったのかとはたと思い至ったのだ。薄暗いとはいえ、まじまじと睡蓮の薄い体を見つめていれば、ぼんやりとした様子で、睡蓮が手を伸ばしてきた。
「お、おい、悪かったって、」
「ゆめ…、?」
「うん?」
琥珀よりも小さくて、柔らかな掌が頬に触れる。片手しか使えないと言うのに、抗えぬ何かによって引き寄せられるように身を屈めた琥珀は、頭に疑問符を散らしながら、暗闇で怪しく光る睡蓮の赤い瞳に囚われるかのようにして、動きを止めた。
なんだこいつ、いつもと雰囲気がちげえ。そんな琥珀の動揺を汲んだ故の行動なのかはわからないが、睡蓮はうっとりとした瞳で、夢なら、いいかぁ…、と自己完結をしたようだった。
「こ、琥珀、こは、く…」
「お、おい、」
「うう、好き、大好き、」
「睡蓮、待て、って…、」
睡蓮から、言われたことのない言葉を差し出された。琥珀は呆気にとられたかのように、睡蓮を見つめると、その右腕が琥珀の首の後ろに回された。左肩に少しだけ力が入っているようで、素直に左腕が上がれば、睡蓮はきっと両腕で琥珀を抱きしめていたに違いない。琥珀は、両腕を睡蓮の顔の脇につき、囲むようにしながら、今まで感じたことのないような胸の高鳴りに、小さく唇を震わせ。
「大好き、大好きなんだ、も、いっぱい、好き、」
「お、おう、」
「こは、好き、」
「わかったって、」
なんてこった。琥珀は、頭の後ろから熱湯を被ったかのように、思考を茹だらせる。意識なんてしていたつもりはないのに、なんて声で気持ちを伝えるのだろう。思いを詰まらせた、少しだけ泣きそうなそんな声。
引き寄せられるように、腕を睡蓮の体に回す。右腕だけで縋り付く華奢な体は、同じ男だと言うのになんだか柔らかくて、抱きすくめれば、ほう…、と安心するかのようにあえかな吐息を漏らすのだ。自分に抱きしめられて、情緒を落ち着かせる睡蓮が、琥珀の知らない生き物に見えた。
「ふあ、う、」
「どうした、」
「う、」
うれしい。掠れた声で、小さく呟かれた。その瞬間、琥珀の全身の細胞が沸き立ち、まるで視界を塞いでいた不可視の紗幕を取り払われたかのような、そんな心地になった。目の奥から、爽やかな風が吹いたように、視界が徐々に明瞭になる。今まで見えてこなかった感情がゆっくりと輪郭を持ち、そして薄暗いはずの室内に色味を持たせるように、目の前がチカリと明滅した。
「マジか…、」
「うん…?」
睡蓮の肩口に顔を埋める。顔が熱い、今までそれなりに褥の経験はあったが、こうも素直で純粋無垢な愛の告白は初めてで、今度は琥珀の情緒が落ち着かない。
嫁はいらねえと由春に宣言してきちまったのに、こうも睡蓮の一言にうつつを抜かしちまいそうになるなんて、と琥珀の眉間に皺がよる。こんな、発情期で前後不覚の状態で、譫言のように恋心を差し出したということは、もはや深層心理からそう言っているのだろう。シラフの時の方が、よほどいい。それならまだ、笑って済ませられたのに。
「なあ、俺はお前の言うことを聞くって言ったけど、まだなんのおねだりも聞いてねえよ、睡蓮。」
「うん、こは…」
「名前呼びてえだけじゃねえんだろう、言ってくんねえと。なあ、」
「う、な、にして…ほし、い…の?」
「だから、ああもう…」
睡蓮の我儘を聴きたいのだ。だけど、それも叶いそうにない。睡蓮を抱きすくめたまま、頬に口付ける。唇を重ねるのは、睡蓮が起きてからじゃないと嫌だったのだ。うやむやにしてほしくない。素直に気持ちを曝け出した睡蓮に、琥珀も答えたかったのだ。
「こういうの、なんてえんだっけ、なあ、」
「う…、ンう、」
「俺にお預けさせんの、おめえくらいだよ。」
早く起きて、これが現実だって理解してくれ。琥珀の頭の血管が、今にも破裂しそうなくらいには心臓が喧しい。睡蓮の眠そうな目が、ゆっくりと閉じて、また開く。琥珀の胸板の少し下あたりに重なった睡蓮の胸の音が、ばくん、と一つ大きく高鳴った。生唾を飲み込む、ああ、マジなのか。琥珀は、小さく息を詰めた睡蓮を腕の中に閉じ込めるようにして、抱きすくめたまま離さなかった。
「こ、はく…あの、」
小さな声が下から聞こえた。眠る前は憤慨してあんなに大きな声を出していたくせに、今はこんなにもしおらしい。
「うん、」
「ぼ、僕、あの、」
「うん、聞いてた。」
「あっ…、あ、えぇ、」
聞いてた。全部、琥珀の目を見て言ったくせに。腕の中の睡蓮の体温が、また上がる。こんなに熱くなって、死んでしまうんじゃないだろうか。だって、心配なほど、睡蓮は琥珀の腕の中で震えている。
「目ぇ、覚めた?」
「あ、はぃ…」
「なんで敬語、それやめろよ。」
「だ、だって、」
睡蓮の右腕が、ゆるゆると琥珀の首から離れた。折り畳まれ、胸板を押し返すようにして手を添えられる。なんだかそれが気に食わなくて、琥珀はこつりと睡蓮と額を重ねる。
「こは、っ」
「明るきゃ、いいのに。」
「へ、」
気持ちとは裏腹に、そう言った。うそだ。明るかったら、余裕がないことなど一発で睡蓮にばれてしまうだろう。だから、あえてそういうことを言った。琥珀の、格好付けであった。至近距離でいれば、この顔の赤さも睡蓮にはバレないだろう。そもそも、部屋が暗いのでわかりようもないのだが、こうして鼻先同士が触れ合う距離にいるには、暗くて見えないから。というわざとらしさも含めて、自分の中で理由が必要だったのだ。我ながら、面倒臭い男だと思う。
「僕は、暗い方が、安心する…、」
睡蓮のまつ毛が震える。ポソポソと喋るから、琥珀の唇には微かに吐息が触れるのだ。口付けがしたい、いいだろうか。口の中は乾くのに、すぐに唾液が溜まる。興奮しているのだと思う、胸の奥が疼痛で苦しくなるのがこんなにも辛いなどと、琥珀は初めて知った。
体に、何かが纏わりついている。琥珀の胸板には、なんだかやけに体温の高いおなごが乗っかっているようだった。火遊びは懲りたと言うのに、また己は知らぬうちにどこぞの雌とねんごろになってしまったのかと、その視線を胸板に向けた。
「…ちげえ、睡蓮か…。」
柔らかな頬を琥珀の胸板にくっつけながら、ぷうぷうと眠っている。口端には人参の食べかすをつけ、右手にもしっかりと齧り掛けのそれを握りしめていた。
大の字に、仰向けで眠っていた琥珀の太ももに、柔らかな何かが当たっている。当たり前だ、だって睡蓮は今、人型なのだから。手のひらで視界を遮るようにして、琥珀は天井を向いた。
「戻っちまってるじゃねえか、この馬鹿…」
「んむ…、」
「人の胸板に涎まで垂らしやがる…。」
目元を赤くし、べったりと涎をくっつけながら、睡蓮が身じろいだ。まるで口元のそれを拭い取るかのようにして、琥珀の素肌に柔らかな唇を押しつけるのだ。構わないが、睡蓮が目覚めたらこの状況に悲鳴を上げる気がする。それでも、琥珀はどんな反応が返ってくるのかが気にならないわけではない。
「まあ、かまいやしねえか。」
などと、考えることをやめると、寝起きの睡蓮の反応を期待して、琥珀はその身を抱き締める。そおっと体の位置を逆転させ、しばし逡巡する。据え膳食わぬは男の恥、そう言って言い訳でもすれば、琥珀のすけべえ!!ひどいや!!とかなんとか、顔を真っ赤にして喚くに違いない。そういうやりとりを、琥珀は気に入っていたのだ。
「ここだな。あめぇ匂いがすら、」
「ぅ、うー…」
「兎って唸るのか?」
睡蓮の首元に顔を埋めると、頸の柔らかなそこにがじりと歯を立てる。琥珀の犬歯が食い込んでも、聞いたことのないような抗議地味た鳴き声しか上げないので、なんだかそれが面白くて、ついそのまま甘噛みしながらガジガジと肩口まで遊ぶ。
「う、」
「つれねえ事すんなって。」
体を動かして、避けようとする睡蓮の胸板を押さえて固定すると、そのまま鎖骨に軽く歯を立てながら、その薄い体に手を這わせる。
睡蓮の胸元から、ふくよかな花のような香りがする。女の白粉とは違う、自然の香り。琥珀は白い胸元に唇を這わすと、指先で胸元の突起に触れようとして、動きを止めた。
「………。」
まずい、結構本気で触れてしまっていた。琥珀は無言で体を起こすと、これ以上深みにハマる前に無かったことにしようと、そっとその体を見下ろした時だった。
「………、」
「…おはよ」
バチン、と音がしそうな程、しかと目が合ってしまった。そういえば、こいつは裸だったのかとはたと思い至ったのだ。薄暗いとはいえ、まじまじと睡蓮の薄い体を見つめていれば、ぼんやりとした様子で、睡蓮が手を伸ばしてきた。
「お、おい、悪かったって、」
「ゆめ…、?」
「うん?」
琥珀よりも小さくて、柔らかな掌が頬に触れる。片手しか使えないと言うのに、抗えぬ何かによって引き寄せられるように身を屈めた琥珀は、頭に疑問符を散らしながら、暗闇で怪しく光る睡蓮の赤い瞳に囚われるかのようにして、動きを止めた。
なんだこいつ、いつもと雰囲気がちげえ。そんな琥珀の動揺を汲んだ故の行動なのかはわからないが、睡蓮はうっとりとした瞳で、夢なら、いいかぁ…、と自己完結をしたようだった。
「こ、琥珀、こは、く…」
「お、おい、」
「うう、好き、大好き、」
「睡蓮、待て、って…、」
睡蓮から、言われたことのない言葉を差し出された。琥珀は呆気にとられたかのように、睡蓮を見つめると、その右腕が琥珀の首の後ろに回された。左肩に少しだけ力が入っているようで、素直に左腕が上がれば、睡蓮はきっと両腕で琥珀を抱きしめていたに違いない。琥珀は、両腕を睡蓮の顔の脇につき、囲むようにしながら、今まで感じたことのないような胸の高鳴りに、小さく唇を震わせ。
「大好き、大好きなんだ、も、いっぱい、好き、」
「お、おう、」
「こは、好き、」
「わかったって、」
なんてこった。琥珀は、頭の後ろから熱湯を被ったかのように、思考を茹だらせる。意識なんてしていたつもりはないのに、なんて声で気持ちを伝えるのだろう。思いを詰まらせた、少しだけ泣きそうなそんな声。
引き寄せられるように、腕を睡蓮の体に回す。右腕だけで縋り付く華奢な体は、同じ男だと言うのになんだか柔らかくて、抱きすくめれば、ほう…、と安心するかのようにあえかな吐息を漏らすのだ。自分に抱きしめられて、情緒を落ち着かせる睡蓮が、琥珀の知らない生き物に見えた。
「ふあ、う、」
「どうした、」
「う、」
うれしい。掠れた声で、小さく呟かれた。その瞬間、琥珀の全身の細胞が沸き立ち、まるで視界を塞いでいた不可視の紗幕を取り払われたかのような、そんな心地になった。目の奥から、爽やかな風が吹いたように、視界が徐々に明瞭になる。今まで見えてこなかった感情がゆっくりと輪郭を持ち、そして薄暗いはずの室内に色味を持たせるように、目の前がチカリと明滅した。
「マジか…、」
「うん…?」
睡蓮の肩口に顔を埋める。顔が熱い、今までそれなりに褥の経験はあったが、こうも素直で純粋無垢な愛の告白は初めてで、今度は琥珀の情緒が落ち着かない。
嫁はいらねえと由春に宣言してきちまったのに、こうも睡蓮の一言にうつつを抜かしちまいそうになるなんて、と琥珀の眉間に皺がよる。こんな、発情期で前後不覚の状態で、譫言のように恋心を差し出したということは、もはや深層心理からそう言っているのだろう。シラフの時の方が、よほどいい。それならまだ、笑って済ませられたのに。
「なあ、俺はお前の言うことを聞くって言ったけど、まだなんのおねだりも聞いてねえよ、睡蓮。」
「うん、こは…」
「名前呼びてえだけじゃねえんだろう、言ってくんねえと。なあ、」
「う、な、にして…ほし、い…の?」
「だから、ああもう…」
睡蓮の我儘を聴きたいのだ。だけど、それも叶いそうにない。睡蓮を抱きすくめたまま、頬に口付ける。唇を重ねるのは、睡蓮が起きてからじゃないと嫌だったのだ。うやむやにしてほしくない。素直に気持ちを曝け出した睡蓮に、琥珀も答えたかったのだ。
「こういうの、なんてえんだっけ、なあ、」
「う…、ンう、」
「俺にお預けさせんの、おめえくらいだよ。」
早く起きて、これが現実だって理解してくれ。琥珀の頭の血管が、今にも破裂しそうなくらいには心臓が喧しい。睡蓮の眠そうな目が、ゆっくりと閉じて、また開く。琥珀の胸板の少し下あたりに重なった睡蓮の胸の音が、ばくん、と一つ大きく高鳴った。生唾を飲み込む、ああ、マジなのか。琥珀は、小さく息を詰めた睡蓮を腕の中に閉じ込めるようにして、抱きすくめたまま離さなかった。
「こ、はく…あの、」
小さな声が下から聞こえた。眠る前は憤慨してあんなに大きな声を出していたくせに、今はこんなにもしおらしい。
「うん、」
「ぼ、僕、あの、」
「うん、聞いてた。」
「あっ…、あ、えぇ、」
聞いてた。全部、琥珀の目を見て言ったくせに。腕の中の睡蓮の体温が、また上がる。こんなに熱くなって、死んでしまうんじゃないだろうか。だって、心配なほど、睡蓮は琥珀の腕の中で震えている。
「目ぇ、覚めた?」
「あ、はぃ…」
「なんで敬語、それやめろよ。」
「だ、だって、」
睡蓮の右腕が、ゆるゆると琥珀の首から離れた。折り畳まれ、胸板を押し返すようにして手を添えられる。なんだかそれが気に食わなくて、琥珀はこつりと睡蓮と額を重ねる。
「こは、っ」
「明るきゃ、いいのに。」
「へ、」
気持ちとは裏腹に、そう言った。うそだ。明るかったら、余裕がないことなど一発で睡蓮にばれてしまうだろう。だから、あえてそういうことを言った。琥珀の、格好付けであった。至近距離でいれば、この顔の赤さも睡蓮にはバレないだろう。そもそも、部屋が暗いのでわかりようもないのだが、こうして鼻先同士が触れ合う距離にいるには、暗くて見えないから。というわざとらしさも含めて、自分の中で理由が必要だったのだ。我ながら、面倒臭い男だと思う。
「僕は、暗い方が、安心する…、」
睡蓮のまつ毛が震える。ポソポソと喋るから、琥珀の唇には微かに吐息が触れるのだ。口付けがしたい、いいだろうか。口の中は乾くのに、すぐに唾液が溜まる。興奮しているのだと思う、胸の奥が疼痛で苦しくなるのがこんなにも辛いなどと、琥珀は初めて知った。
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