もういらないと言われたので隣国で聖女やります。

ゆーぞー

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 夕飯を国王ご一家と頂くと聞いて、私はかなり動揺しました。朝食はアンディ様、昼食はエディ様、おやつは皇后様。王族の人とずっと食事をしています。できれば私は部屋の片隅でパンでも齧っていたいのです。今まで他人と接した経験はかなり前になります。孤児院で生活していた時まで遡ってしまうのです。今さら、他人と生活するのは苦痛に感じる時もあります。

 しかし、慣れない環境をなんとか整えてくれようと皆様は尽力して下さっています。それがわかるので、私も何も言うことができません。

 夕食のためのドレスに着替えます。めんどくさい、などと思ってはいけません。せっかくのお食事なのにお腹がキツくて入らなくても恨んではいけないのです。

「アリスは明日は何をするの?」

 エディ様に聞かれて私は顔を上げました。ちょうど海老をどのようにナイフとフォークで切り分ければいいか格闘している最中でした。

「できればポーションの研究をしたいと思っています」

 私は思っていたことを言いました。私の魔力を注げばそれなりの何かができるようです。魔力消費もできるし、必要ないいものができるのであれば一石二鳥というもの。私は有意義な目的ができて喜んでいます。できれば海老も簡単にナイフとフォークで解体されるともっと喜んでしまいます。

「ということは、また研究所に来ると言うことだね」

 アンディ様がなぜだか嬉しいそうに言います。

「アリスは魔獣征伐のためにポーションの研究をしようとしてくれているのです」
 
 エディ様もなぜだか張り切っています。このご兄弟のことはよくわかりませんが、やはりどこか張り合うものがあるのかもしれません。兄弟のいない私にはよくわかりませんが、そういうものだとどこかで聞いた気がします。

「出来上がったポーションに魔力を流せば上級ポーションになりました。どんな魔力を流せばいいのか調べたいと思うのですが」

「わかった、では明日も朝食は一緒に取ろう。今朝の場所で。明日の朝迎えに行くよ」

 アンディ様に言われ、今朝の場所がどこか全くわからないので、迎えは嬉しいなと思います。

「そもそも、魔獣征伐ではどのようなポーションが必要なのでしょうか」
 
 エディ様の方を向くと、エディ様はにっこりと笑いました。その後どういうわけだかアンディ様の方を見て、ニヤっと笑います。何かの合図でしょうか。

「そうだな。まずは回復系、魔力と体力。それから治癒もできるものがいいかな」

「水からではできませんか?」

 私の問いにエディ様は喉を詰まらせました。ちょうどお肉を召し上がっていたところでした。

「ゲホ、ゴホン」

 エディ様は水を飲まれると私に向かって尋ねました。

「水から?」

「はい、こうやって」

 私はコップに入っていた水に魔力を流しました。

「魔力回復にしてみました」

 恐る恐るという感じでエディ様が私の差し出したコップを手にしました。どうやら鑑定しているようです。

「・・・できてる」
 
「何と!」

 遠くで陛下がおっしゃっています。テーブルが広いので陛下の場所は少し遠い位置なのです。

「アリス。明日は私と仕事をしよう」

 叫ぶように陛下がおっしゃっています。遠いので聞こえるように話そうとなると少し大声で言わないとよく聞こえないのでした。

「ずるい!」

 アンディ様とエディ様が同時にお話になりました。明日は陛下とお仕事のようです。

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