君に取り憑くラブ・ゴースト -黒髪男子に“幽霊さん”と間違われました-

りぃ

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幽霊さんに恋をして -透の話-

第1話:きらきらの笑顔(更新中)

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 幽霊さん、もとい、智生くん。
 俺のことを好きって言ってくれた人。

「お待たせ、待ったよな」

 彼はとろけるような甘い笑顔で俺の顔を覗き込む。
 そもそも朝から彼を見ること自体が初めてなのに。
 こんな風に笑いかけられて、俺は一瞬で挙動不審になってしまった。

「え、や……ううん! 俺も、いま来たから」

 声が裏返りそうになっちゃった。
 俺は視線をうろうろさせながら、最終的につま先を見つめる。

 文化祭当日。
 俺は智生くんと待ち合わせをしていた。
 昨日……智生くんが告白してくれて、まずは友達から、ってことになったあと。
 智生くんが『文化祭一緒に行こう』って言ってくれたから。

 友だちと待ち合わせするなんて初めてで、どきどきして。
 俺は校門から少し離れたところでずっと前髪を触ったり制服を引っ張ったりして忙しかった。
 少しでも智生くんに恥をかかせないようにと身だしなみを整えたはずだけど。
 カバンも制服も兄弟からのお下がりだから、こんな風にかっこいい智生くんの横にいるにはやっぱり似つかわしくないかもしれない。
 俺はまた制服をさりげなく引っ張って、どうにかピシッと見えるようにした。

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 ―透編 随時更新します―
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