箱庭の白い花

七見高校の二年生、瀬名凛央は委員会決めで居眠りをしてしまい余りものの図書委員になった。


そして委員会初仕事の日、特進クラスの三年生、泉千早に一目惚れをした。


瀬名は泉に、友達になりたいと伝えるが「なるべく他人と関わりたくないんだ」と断られてしまう。


それでも諦めきれず、卒業するまで話をしたいと言い続け泉は渋々OKする。


幼馴染の神崎充希や弟の幸人、水彩画家の天野の協力もあって、閉鎖された泉の心は徐々に開いていった。


が、瀬名は泉の「他人と関わりたくない理由」を知ることになる。


「居眠りせず自分で別の委員会を選んでいれば、彼と出会うことも、何気無い学校生活が楽しくなることも、彼の憂悶と絶望を知ることもなかったんだ」
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