18 / 18
〈本郷 要 side〉
しおりを挟むめったに電話なんて掛けてこない琴子からの電話だった。
琴子によると朱莉が家に来たと話していた。
俺が結婚してから朱莉は束縛をするようになっていた。若いしカワイイなとメールを見ていたが、家にまで行くのは違う。
俺達は仮面夫婦だとしても結婚している。祖父たちに知れたまずい。
ご近所さんもたまに会ったりと顔見知りだ。面倒くさい事になったな。
朱莉と別れたくないが両家の家族にバレるのはまずい。だが、琴子の飯を食えないは何とも寂しい。
朱莉は毎日欠かさず弁当を作ってくるが、正直食べたくない。朱莉の家も綺麗にしているが、やっぱり俺の趣味ではない。
琴子とは顔を合わせていないが、
住むには相性がいいと感じている。
増えていくインテリアや庭にある植物。
すべて琴子のセンスだろ。
インテリアのセンスも合う。
だが、朱莉の家でずっと過ごすのは居心地が悪い。セックスだけしていたいのが本音だ。
琴子は桜井傘下の会社で母方の姓で一般会社員として働いている。
一般常識も桜井家のお嬢さんの教育も受けてる。俺への態度とは違い振る舞いも優雅で見とれてしまう。
結婚式の時には取引先の社長とは顔見知りで話しも弾んで仕事に繋がった。
やはり朱莉にはない教養だ。
琴子のような振る舞いは出来ない。
琴子と暮らしてから朱莉の粗が見えるようになった。俺も我儘な男だな。
どうするかな。
ハワイのリゾート開発の視察もあるから、その時に話すか。
琴子は相変わらず塩対応で俺に興味がない。電話もすぐに切られた。
琴子とも一度やっておくかな。
でも、きっと断われるだろうな。
俺は一度家に帰り、スーツケースに着替えを詰めてからハワイへ向かった。
朱莉も一緒だが、部屋は別にした。
朱莉はどうしてですか?と訪ねてきたが、俺はわかってるだろ?と一言言った。
朱莉はすいませんでしたと謝っていたが、きっとエスカレートしていく。
女の事はよくわかっている。
ハワイに着き、別荘に向かう。
朱莉は近くのホテルに泊まる。
別荘は爺さんの物だから女は泊める事はできない。
「要さん、泊まりに来てくれますか?」
「時間があればな。話した事があるから後で話そう」
「わかりました」
俺達はリゾートが建設されてる場所まで車で向かった。
それから視察を終えた。
俺達はレストランで社員たちとディナー食べてから朱莉の泊まるホテルに向かった。
俺はもう離れよう決めていた。
セックスだけと割り切るのであれば続ける。
大体の女は割り切れない。
ホテルから海が見えるまあまあのホテルだった。
「何か飲みますか?」
「俺はいいよ。話しをしよう」
「ごめんなさい。奥さんに会いにいきました。要と同じ事を言われました。嘘ではないとわかりました。とても美しい女性で驚きました」
「あぁ、かなりの美人だな。うち会社のCMくらいは出れるだろうな」
「それくらい綺麗でした。奥さんは要さんと付き合うのは勝手にしてくれていいと、ただお祖父様に見つかると慰謝料は請求をされると言ってました」
「琴子の爺さんは孫を溺愛してると聞いてるからな。朱莉の家では払えない金額だろうな」
「新居を見てそう思いした。住む世界が違いますね。それでも要さんと一緒に居たいです」
「琴子に会いに行っただろ。付き合っていくのは無理だ。身体だけと割り切るなら別だが、無理だろ」
「いえ、出来ます」
「少し距離を置こう」
「嫌です。何でもしますから。ここだって何時間でも咥えますよ。ね? 」
「いいよ。触るなって」
疲れもあってか俺の息子は硬く勃っている。朱莉は俺のツボを知っている。
「うっ······やめろって····」
朱莉はファスナーを下ろして息子を触ってくる。
「ダメだろ·····やらないよ······」
「やらないでいいですよ。私がしますよ。きっとココに入れたくなっちゃいますよ」
「うっん·······うううっん·······」
欲望に負けて口の中に欲を吐いた。
我慢出来なくなった俺は避妊具を鞄から取り出して、モノに付けてから、朱莉の下着を剥ぎ取り、俺の上に座らせて一気に突いた。
ハワイの環境がそうさせるのか、イッてもまた硬くなる。また避妊具を付けては朱莉の中に欲を吐き出す。
距離を置こうと告げたのに.....
結局性欲に負けた。
朱莉の中を堪能している
イッては入れての繰り返しだ。
「あかり......イクイクイク····」
朱莉も興奮してるのかいつも以上に締めてくる。
「クソっ! 締めるな!」
「かなめさん、イクイクイク······」
「かなめさん、好きです」
俺達は夜中まで抱き合った。
朱莉はもっととせがんで来るが、
もうやめようと断った。
このまま関係をを続けてもいいが、距離は保ってほしい。朱莉はまだ若い。
その辺りがわからないのだろ。
やっぱり距離を置くべきだと判断した。
琴子は俺に愛人がいようとどうでもよいが、俺と同じで爺さんたちにバレるのが面倒のようだ。
俺達は考え方が合うのかもな。
俺はまた琴子に興味が湧いていた。
それからハワイでは朱莉のホテルには行かなかった。
朱莉は来てくれと何度も言って来たが、俺は拒否した。朱莉は割り切れない女だ。
離婚するまでは愛人を作るのは不利だ。
爺さんは俺を海外の僻地に飛ばすだろ。
それだけは勘弁だ。
朱莉とやりたいの山々だったが、そこはぐっとこらえた。
この欲求不満はどするかな。
琴子は家にはいないだろうしな。
俺は出張を終えて家に帰った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
19
この作品の感想を投稿する
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる