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29会社の行末
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婚活は振り出しに戻ったわけなので、特に進展はない。このエッセイは婚活についてのエッセイなので、ここで話すことではないかもしれない。しかし、どうしても言いたいことがあるので今回はそのことについて話していきたい。
前から話しているが、私は現在勤めている会社を12月で辞めることにした。理由はいろいろあるが、そこはいったんおいておく。当然、会社は私の後任を雇う必要がある。私と同期の女性も一緒に12月で辞めることになっていたため、合わせて二人を会社は新たに雇うことにした。
その二人について、このエッセイではすでに話しているが、そのうちの一人について語っていきたい。
私は会社で事務作業をしている。いわゆる「事務員」であり、電話対応や出荷伝票の作成、納品書、請求書の作成などが主な仕事である。基本的にはだれでも覚えればできるような、悪く言えば替えがきく仕事である。そう思っていたのだが、どうやら違っていたようだ。
新たに雇われた女性は事務経験がないとのことだった。とはいえ、誰しも未経験の仕事を覚えていくものだ。雇う時点で少しの不安があったが、それでも中小企業に選択の余地はない。二人も事務員が辞めてしまうのだから、一日でも早い引継ぎが必要だ。
そうして新人が入って二か月ほどが経とうとしていた。しかし、ここで重大な問題が発生した。
「この女性は事務員に向いていないのではないか」
どうやら、事務員の仕事には向き不向きがあるようだった。これには私も同僚も驚きだった。二か月を超えても、一向に仕事が身についていないのだ。電話対応に至っては、まず敬語の使い方から教えなければならなかった。いまだにおかしな対応をしていることがある。そして、相手の会社名や用件を正確に聞き出すことが出来ない。今のところ、大きな被害は出ていないが、出るのも時間の問題だろう。
12月に入り、残り一か月を切った時点でこうなのだ。今は私たち二人が何とかフォローしているが、いなくなった後が空恐ろしい。まあ、私たちには関係のないことだ。会社がうまく回らなくても私の知ったことではない。
電話対応はそんな感じだが、それ以外にも問題だらけだった。私は主に顧客に対しての請求書の作成を任されているが、同僚は支払いの経費を担当している。その経費帳を付けることが出来ないらしい。ただ、取引先から来た会社宛ての請求書を見て経費帳に書き込んでいくだけだと思うのだが、それすらできないらしい。
困った同僚は社長の奥さんに相談した。「この子に経費の担当はむりで、単純作業しかできません」と。
聞いてあきれてしまう。
そんな新人だが、仕事のノリが高校の課題をやっているかのようだった。どの仕事も同僚に確認してもらっていた。間違っていたら、さながら小テストの間違いを直すかのように、「ああなるほど」と頷いて直していた。とりあえず、課題は先生に見せる。そこでOKをもらって初めて実行に移す。そんな高校のノリが透けて見えた。
あきれてものが言えない。
世の中、そんな人もいるのだ。婚活とは関係ないが、仕事をしないとお金は得られない。結婚をするにしてもしないにしても、今の世の中、性別関係なく仕事はしなくてはならないだろう。
その際に、少し自分の適性を考えたほうがいいかもしれない。本人はやる気に満ち溢れているが、それが結果につながるとは限らない。
ちなみに余談だが、他にもやばい事務員が在籍していたことがあった。その同僚は漢字が間違いだらけで目も当てられない状況だった。そして、ある時期に体調を崩して以来、昼食をカロリーメイトオンリーに変えた変人である。その同僚は社長に辞めると申し出て一週間で会社を去っていった。
世の中、中小企業という小さな社会の中でもいろいろな人がいるものだ。
※追記
会社はやばいと思い、パートで事務経験者を急遽募集することにした。しかし、いまだに採用のめどが立っていない。
前から話しているが、私は現在勤めている会社を12月で辞めることにした。理由はいろいろあるが、そこはいったんおいておく。当然、会社は私の後任を雇う必要がある。私と同期の女性も一緒に12月で辞めることになっていたため、合わせて二人を会社は新たに雇うことにした。
その二人について、このエッセイではすでに話しているが、そのうちの一人について語っていきたい。
私は会社で事務作業をしている。いわゆる「事務員」であり、電話対応や出荷伝票の作成、納品書、請求書の作成などが主な仕事である。基本的にはだれでも覚えればできるような、悪く言えば替えがきく仕事である。そう思っていたのだが、どうやら違っていたようだ。
新たに雇われた女性は事務経験がないとのことだった。とはいえ、誰しも未経験の仕事を覚えていくものだ。雇う時点で少しの不安があったが、それでも中小企業に選択の余地はない。二人も事務員が辞めてしまうのだから、一日でも早い引継ぎが必要だ。
そうして新人が入って二か月ほどが経とうとしていた。しかし、ここで重大な問題が発生した。
「この女性は事務員に向いていないのではないか」
どうやら、事務員の仕事には向き不向きがあるようだった。これには私も同僚も驚きだった。二か月を超えても、一向に仕事が身についていないのだ。電話対応に至っては、まず敬語の使い方から教えなければならなかった。いまだにおかしな対応をしていることがある。そして、相手の会社名や用件を正確に聞き出すことが出来ない。今のところ、大きな被害は出ていないが、出るのも時間の問題だろう。
12月に入り、残り一か月を切った時点でこうなのだ。今は私たち二人が何とかフォローしているが、いなくなった後が空恐ろしい。まあ、私たちには関係のないことだ。会社がうまく回らなくても私の知ったことではない。
電話対応はそんな感じだが、それ以外にも問題だらけだった。私は主に顧客に対しての請求書の作成を任されているが、同僚は支払いの経費を担当している。その経費帳を付けることが出来ないらしい。ただ、取引先から来た会社宛ての請求書を見て経費帳に書き込んでいくだけだと思うのだが、それすらできないらしい。
困った同僚は社長の奥さんに相談した。「この子に経費の担当はむりで、単純作業しかできません」と。
聞いてあきれてしまう。
そんな新人だが、仕事のノリが高校の課題をやっているかのようだった。どの仕事も同僚に確認してもらっていた。間違っていたら、さながら小テストの間違いを直すかのように、「ああなるほど」と頷いて直していた。とりあえず、課題は先生に見せる。そこでOKをもらって初めて実行に移す。そんな高校のノリが透けて見えた。
あきれてものが言えない。
世の中、そんな人もいるのだ。婚活とは関係ないが、仕事をしないとお金は得られない。結婚をするにしてもしないにしても、今の世の中、性別関係なく仕事はしなくてはならないだろう。
その際に、少し自分の適性を考えたほうがいいかもしれない。本人はやる気に満ち溢れているが、それが結果につながるとは限らない。
ちなみに余談だが、他にもやばい事務員が在籍していたことがあった。その同僚は漢字が間違いだらけで目も当てられない状況だった。そして、ある時期に体調を崩して以来、昼食をカロリーメイトオンリーに変えた変人である。その同僚は社長に辞めると申し出て一週間で会社を去っていった。
世の中、中小企業という小さな社会の中でもいろいろな人がいるものだ。
※追記
会社はやばいと思い、パートで事務経験者を急遽募集することにした。しかし、いまだに採用のめどが立っていない。
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