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第1章
第23話【嫌がらせ】
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マザースライムから得た装飾品を手に、俺は新しい装備構成を相談するためヒミコのアトリエへ向かう。
おっと、いけないいけない。
前みたいに突然押しかけて、またお茶会なんて開いてたら悪いな。
俺は直前になって念の為メッセージを送る。
来ていいとすぐに返事が来たが、10分ほど待ってくれと書いてある。
しょうがないので俺はヒミコのアトリエの前でブラブラとして時間を潰した。
何か今日はやたらとプレイヤーからの視線を受ける気がするが、まぁ獣人アバターは未だに珍しいからな。
視線を気にすることなくウロウロしてたら、突然知らない奴から声をかけられた。
「おい! お前ショーニンだな!?」
ん?
なんで俺の名前が分かるんだ?
俺から見える情報によると、こいつのステータスは完全に物理寄り、知識は初期ステータスのままだ。
レベルは60、なかなかやりこんでる感じのステータスだな。
「おい! 否定しないってことはやっぱりそうなんだな! てめぇ、今に見てろよ!!」
言いたいことだけ言って、男は去っていった。
そのやり取りを見ていたさっきからこっちを伺っていたプレイヤーの多くが、他のやつらと何か囁きあってる。
「なんだ? 今の。変なやつに絡まれたかな?」
とりあえず名前は覚えておくか。
えーっと、確かゲレゲレとかいう変な名前だったな。
時間が経ったので、もう一度ヒミコにメッセージを送る。
またすぐに返事が返ってきた。もう入っていいようだ。
「入るぞ。ヒミコ、早速だが装備について相談がある!」
「いらっしゃい。ショーニン。待たせてしまってごめんなさい。まぁ。新しい装備ですか?」
中に入ると何か違和感を感じた。
前来た時と何かが違うような気がする。
まぁ、多分気のせいだろう。
俺は勧められた椅子に腰をかける。
豪華な革張りの一人がけの椅子で座り心地がとてもいい。
「ああ。実は装備の構成を変えようと思って。前に緊急メンテナンスがあっただろ? そいつのせいで今の装備のままだと少しやりづらいんだ」
「まぁ! 何故かほとんどプレイヤーもいないはずの『商人』のスキルの下方修正でしたから、気にはなっていたのですが……」
「まぁ、変わっちゃったものはしょうがない。俺以外の実害を受けているやつなんてそれこそ少ないだろうしな」
「そうですね……それで、今度はどのような装備を作れはよろしいんですの?」
俺はヒミコに今の装備構成と手に入れた「マザーコア」、そしてそれを使った新しい装備を伝える。
ヒミコはメモを取りながら、うんうんと頷き聞いている。
「どうかな? そういう装備があるかな?」
「ええ。ちょうどいいのがありますわ。それに……ショーニンからいただいたあの鎧のおかげで、前よりも強いカスタマイズも可能になりましたし」
「俺のあげた鎧のおかげ? どういうことだ?」
「え? いやですわ。ご存知のくせに。『加護』の効果ですよ。スキルのレベルを1上げる効果のおかげで……」
なんだって?
そういえばこの前ミーシャがそんなこと言ってたな。加護がどうとか。
「それにしても、本当によろしかったんですか? 私なんかが貰っちゃって。こんなすごい効果の加護なんて、オークションに出したらとてもじゃない金額がつきそうですのに」
「え? あ、いや。あははは。大丈夫! ほら、ヒミコには世話になってるしさ。今も新しい装備お願いしちゃってるし!」
スキルのレベルってのは多分生産職特有のものだろうし、そもそも加護なんてものの存在を知らなかったんだからしょうがないな!
俺には必要ないものだった、ヒミコは喜んでる、以上だ!
今更、「そんなに価値があるなんて知らなかったよ! やっぱり返して!!」なんて言えるか。
「それで、今回のカスタマイズについてなんですけど、せっかくだからこんなのつけてみてはどうでしょうか?」
ヒミコはイタズラっぽい笑みを浮かべ、装備に付与する効果を説明する。
そんな効果があるなんて知らなかったが、今度の装備にうってつけな気がする。
「ああ、それいいな。是非つけてくれ。必要な素材はなんでも言ってくれ。すぐに用意する」
「あ、いえ。これは私からプレゼントさせてください。私からのお返しです」
何故か頬を赤らめてうつむき加減のヒミコが、握って欲しそうに両手を俺の方に出している。
俺はその手を両手で握り返し、お礼を言った。
「いいのか? じゃあ、甘えるよ。ありがとう! でも、足りないものとか手に入らないものがあったらすぐに言ってくれよな。それじゃあ、また来るよ!」
「はい……あ!」
うん?
装備の件が無事済んだので、次の問題を解決できるか確認しようとした俺の後ろでヒミコが声を上げた。
俺はまだ何か用があるのかと、再度ヒミコの方を振り向く。
「どうした? なんかあったか?」
「あ……いえ……なんでもないです。急いで作りますから!」
よく分からないがなんでもないらしい。
俺は予定通り目的の場所へ向かった。
「この辺りなら大丈夫かな? 一発で死ぬことはないだろ」
俺が来たのは低レベル用の狩場、もちろんここには狩りをしに来たわけじゃない。
むしろ狩られに来たんだ。
とりあえずその辺のモンスターを殴ってターゲットを取る。
この辺りは先に攻撃しないと襲ってこないから安心だ。
試しに殴られてみる。
予想通りダメージは0、HPは満たんだ。
「まぁ。そりゃ当然だよな。よし、じゃあ次は『ロックハートペンダント』を外して……あ、万が一の時のために『秘薬アムリタ』を用意しとくんだったな」
装備を外して少し待ってると、モンスターは再度攻撃をしてきた。
避けることなくわざと食らう。
HPが減ったことを確認した後、最近覚えたスキル「金を食う」を使う。
使った瞬間、手のひらより一回り小さいコインが手の中に現れた。
おもむろに俺はそれを貪り食う。
食べ終わると減っていたHPが満たんまで回復していた。ちなみにチョコ味だ。
「うーん。表示は減ってる分しか出ないのか。どのくらいの金額でどのくらい回復するのか色々試さないと分かんないな」
今使ったスキル「金を食う」は文字通り金を食ってHPを回復させるスキルだ。
詳細を開くとこんなことが書いてある。
【金を食う】
金の食ってHPを回復させる。使用金額に応じて回復量が変わる。使ったジルは消える。
覚えた時に回復スキルだと言うのは分かったんだが、どれだけ使えばどれだけ回復するのかが謎だ。
今まで覚えたスキルは分かりやすく書いてあったのにな。
そんなわけで俺はこのスキルの効果を確認するためにこんな所に来たわけだ。
回復量を確認するためにHPを減らしたいが、死んでしまっては困る。
この辺りが色々とやりやすかった。
俺はしばらくの間、ひたすらモンスターから攻撃をわざとくらっては回復する作業を続けた。
「はっ! こんな所にいるとはな! 発見の書き込みを見た時はさすがに釣りだって最初は疑ったぜ。まさかダンジョン攻略者様ともあろうものが、初心者フィールドにいるなんてな!」
突然男の声が聞こえた。
どっかで聞いたことがあるようなだみ声だ。
「しかも、さっきから見てたら、ろくに攻撃を避けることもできてねぇじゃねぇか。これで確信したぜ。ショーニン、お前はやっぱりチート野郎だ!」
さすがに俺は声のした方に顔を向ける。
そこにはさっきヒミコのアトリエの前で絡んできたゲレゲレとかいうふざけた名前のやつがいた。
どうやら、また絡んできたらしい。
暇人かな?
「言い返さないところを見ると図星らしいな。どうやったかは知らんが、チートするにも条件があるんだろ? そうじゃなかったらこんな所で狩ってるわけないからな」
うーん。さっきから俺の事をチート、チートとうるさいやつだな。
言い返さないのはアホらしくて返す言葉も見つからないからだぞ。
「しかし、お前もさすがに自分のしでかしたことを後悔する時が来たぞ。チートだけならまだしも、人の獲物を横からキル取るなんてこの卑怯者め! しかもチートでそのパーティごと殺すなんてゴミ野郎が!」
「は?」
おいおい。こいつはさっきから何言ってるんだ?
意味が分からんが、こいつが言いたいことは分かった。
つまり、俺はチートしていて人が狩ってるモンスターを横取りして、さらに先に狩ってたパーティも巻き添えで殺すようなやつだ。
って誰だよそれ!
「お前が反省してみんなに謝罪するか、もうインする気も失せるまで、見つけたら殺してやるから覚悟しろ!」
「おいおい! ちょっと待て。人違いだろ!」
「うるせぇ! 喰らえ! 『千手観音』!!」
突如ゲレゲレの腕の周りに無数の腕が現れ、その腕の尽くが俺に打撃を食らわせてきた。
慌てて装備を付けるのが間に合ったから良かったものの、さっきのままで食らってたら一発であの世行きだった。
「はっ! チート発動ってか? どんなに硬くてもほとんどダメージ0なんてさすがにおかしいからな。そんなんで勝って嬉しいのかよ!」
「うるさい! 俺はチートなんかしてない!」
ここでこいつを殺してもチートと言われそうだし、かと言ってここまま逃げるのも癪だし。
えーい、ひとまずムカつくから殺る。
俺は後のことは未来の俺に託して、とりあえずこの勘違い絡み野郎に鉄槌を食らわしてやることに決めた。
チートって言われまくったからチート級のダメージを食らわせてやろう。
俺は「複利計算」を使った上で、上限いっぱいの金額を使って「銭投げ」を繰り出した。
マザースライムを倒した俺のレベルは52、およそ35000のダメージがゲレゲレを襲う。
HPの二倍以上のダメージを食らったゲレゲレはその場に倒れ伏す。
ひとまずスッキリしたので、俺は再び「金を食う」の効果の検証を続けた。
おっと、いけないいけない。
前みたいに突然押しかけて、またお茶会なんて開いてたら悪いな。
俺は直前になって念の為メッセージを送る。
来ていいとすぐに返事が来たが、10分ほど待ってくれと書いてある。
しょうがないので俺はヒミコのアトリエの前でブラブラとして時間を潰した。
何か今日はやたらとプレイヤーからの視線を受ける気がするが、まぁ獣人アバターは未だに珍しいからな。
視線を気にすることなくウロウロしてたら、突然知らない奴から声をかけられた。
「おい! お前ショーニンだな!?」
ん?
なんで俺の名前が分かるんだ?
俺から見える情報によると、こいつのステータスは完全に物理寄り、知識は初期ステータスのままだ。
レベルは60、なかなかやりこんでる感じのステータスだな。
「おい! 否定しないってことはやっぱりそうなんだな! てめぇ、今に見てろよ!!」
言いたいことだけ言って、男は去っていった。
そのやり取りを見ていたさっきからこっちを伺っていたプレイヤーの多くが、他のやつらと何か囁きあってる。
「なんだ? 今の。変なやつに絡まれたかな?」
とりあえず名前は覚えておくか。
えーっと、確かゲレゲレとかいう変な名前だったな。
時間が経ったので、もう一度ヒミコにメッセージを送る。
またすぐに返事が返ってきた。もう入っていいようだ。
「入るぞ。ヒミコ、早速だが装備について相談がある!」
「いらっしゃい。ショーニン。待たせてしまってごめんなさい。まぁ。新しい装備ですか?」
中に入ると何か違和感を感じた。
前来た時と何かが違うような気がする。
まぁ、多分気のせいだろう。
俺は勧められた椅子に腰をかける。
豪華な革張りの一人がけの椅子で座り心地がとてもいい。
「ああ。実は装備の構成を変えようと思って。前に緊急メンテナンスがあっただろ? そいつのせいで今の装備のままだと少しやりづらいんだ」
「まぁ! 何故かほとんどプレイヤーもいないはずの『商人』のスキルの下方修正でしたから、気にはなっていたのですが……」
「まぁ、変わっちゃったものはしょうがない。俺以外の実害を受けているやつなんてそれこそ少ないだろうしな」
「そうですね……それで、今度はどのような装備を作れはよろしいんですの?」
俺はヒミコに今の装備構成と手に入れた「マザーコア」、そしてそれを使った新しい装備を伝える。
ヒミコはメモを取りながら、うんうんと頷き聞いている。
「どうかな? そういう装備があるかな?」
「ええ。ちょうどいいのがありますわ。それに……ショーニンからいただいたあの鎧のおかげで、前よりも強いカスタマイズも可能になりましたし」
「俺のあげた鎧のおかげ? どういうことだ?」
「え? いやですわ。ご存知のくせに。『加護』の効果ですよ。スキルのレベルを1上げる効果のおかげで……」
なんだって?
そういえばこの前ミーシャがそんなこと言ってたな。加護がどうとか。
「それにしても、本当によろしかったんですか? 私なんかが貰っちゃって。こんなすごい効果の加護なんて、オークションに出したらとてもじゃない金額がつきそうですのに」
「え? あ、いや。あははは。大丈夫! ほら、ヒミコには世話になってるしさ。今も新しい装備お願いしちゃってるし!」
スキルのレベルってのは多分生産職特有のものだろうし、そもそも加護なんてものの存在を知らなかったんだからしょうがないな!
俺には必要ないものだった、ヒミコは喜んでる、以上だ!
今更、「そんなに価値があるなんて知らなかったよ! やっぱり返して!!」なんて言えるか。
「それで、今回のカスタマイズについてなんですけど、せっかくだからこんなのつけてみてはどうでしょうか?」
ヒミコはイタズラっぽい笑みを浮かべ、装備に付与する効果を説明する。
そんな効果があるなんて知らなかったが、今度の装備にうってつけな気がする。
「ああ、それいいな。是非つけてくれ。必要な素材はなんでも言ってくれ。すぐに用意する」
「あ、いえ。これは私からプレゼントさせてください。私からのお返しです」
何故か頬を赤らめてうつむき加減のヒミコが、握って欲しそうに両手を俺の方に出している。
俺はその手を両手で握り返し、お礼を言った。
「いいのか? じゃあ、甘えるよ。ありがとう! でも、足りないものとか手に入らないものがあったらすぐに言ってくれよな。それじゃあ、また来るよ!」
「はい……あ!」
うん?
装備の件が無事済んだので、次の問題を解決できるか確認しようとした俺の後ろでヒミコが声を上げた。
俺はまだ何か用があるのかと、再度ヒミコの方を振り向く。
「どうした? なんかあったか?」
「あ……いえ……なんでもないです。急いで作りますから!」
よく分からないがなんでもないらしい。
俺は予定通り目的の場所へ向かった。
「この辺りなら大丈夫かな? 一発で死ぬことはないだろ」
俺が来たのは低レベル用の狩場、もちろんここには狩りをしに来たわけじゃない。
むしろ狩られに来たんだ。
とりあえずその辺のモンスターを殴ってターゲットを取る。
この辺りは先に攻撃しないと襲ってこないから安心だ。
試しに殴られてみる。
予想通りダメージは0、HPは満たんだ。
「まぁ。そりゃ当然だよな。よし、じゃあ次は『ロックハートペンダント』を外して……あ、万が一の時のために『秘薬アムリタ』を用意しとくんだったな」
装備を外して少し待ってると、モンスターは再度攻撃をしてきた。
避けることなくわざと食らう。
HPが減ったことを確認した後、最近覚えたスキル「金を食う」を使う。
使った瞬間、手のひらより一回り小さいコインが手の中に現れた。
おもむろに俺はそれを貪り食う。
食べ終わると減っていたHPが満たんまで回復していた。ちなみにチョコ味だ。
「うーん。表示は減ってる分しか出ないのか。どのくらいの金額でどのくらい回復するのか色々試さないと分かんないな」
今使ったスキル「金を食う」は文字通り金を食ってHPを回復させるスキルだ。
詳細を開くとこんなことが書いてある。
【金を食う】
金の食ってHPを回復させる。使用金額に応じて回復量が変わる。使ったジルは消える。
覚えた時に回復スキルだと言うのは分かったんだが、どれだけ使えばどれだけ回復するのかが謎だ。
今まで覚えたスキルは分かりやすく書いてあったのにな。
そんなわけで俺はこのスキルの効果を確認するためにこんな所に来たわけだ。
回復量を確認するためにHPを減らしたいが、死んでしまっては困る。
この辺りが色々とやりやすかった。
俺はしばらくの間、ひたすらモンスターから攻撃をわざとくらっては回復する作業を続けた。
「はっ! こんな所にいるとはな! 発見の書き込みを見た時はさすがに釣りだって最初は疑ったぜ。まさかダンジョン攻略者様ともあろうものが、初心者フィールドにいるなんてな!」
突然男の声が聞こえた。
どっかで聞いたことがあるようなだみ声だ。
「しかも、さっきから見てたら、ろくに攻撃を避けることもできてねぇじゃねぇか。これで確信したぜ。ショーニン、お前はやっぱりチート野郎だ!」
さすがに俺は声のした方に顔を向ける。
そこにはさっきヒミコのアトリエの前で絡んできたゲレゲレとかいうふざけた名前のやつがいた。
どうやら、また絡んできたらしい。
暇人かな?
「言い返さないところを見ると図星らしいな。どうやったかは知らんが、チートするにも条件があるんだろ? そうじゃなかったらこんな所で狩ってるわけないからな」
うーん。さっきから俺の事をチート、チートとうるさいやつだな。
言い返さないのはアホらしくて返す言葉も見つからないからだぞ。
「しかし、お前もさすがに自分のしでかしたことを後悔する時が来たぞ。チートだけならまだしも、人の獲物を横からキル取るなんてこの卑怯者め! しかもチートでそのパーティごと殺すなんてゴミ野郎が!」
「は?」
おいおい。こいつはさっきから何言ってるんだ?
意味が分からんが、こいつが言いたいことは分かった。
つまり、俺はチートしていて人が狩ってるモンスターを横取りして、さらに先に狩ってたパーティも巻き添えで殺すようなやつだ。
って誰だよそれ!
「お前が反省してみんなに謝罪するか、もうインする気も失せるまで、見つけたら殺してやるから覚悟しろ!」
「おいおい! ちょっと待て。人違いだろ!」
「うるせぇ! 喰らえ! 『千手観音』!!」
突如ゲレゲレの腕の周りに無数の腕が現れ、その腕の尽くが俺に打撃を食らわせてきた。
慌てて装備を付けるのが間に合ったから良かったものの、さっきのままで食らってたら一発であの世行きだった。
「はっ! チート発動ってか? どんなに硬くてもほとんどダメージ0なんてさすがにおかしいからな。そんなんで勝って嬉しいのかよ!」
「うるさい! 俺はチートなんかしてない!」
ここでこいつを殺してもチートと言われそうだし、かと言ってここまま逃げるのも癪だし。
えーい、ひとまずムカつくから殺る。
俺は後のことは未来の俺に託して、とりあえずこの勘違い絡み野郎に鉄槌を食らわしてやることに決めた。
チートって言われまくったからチート級のダメージを食らわせてやろう。
俺は「複利計算」を使った上で、上限いっぱいの金額を使って「銭投げ」を繰り出した。
マザースライムを倒した俺のレベルは52、およそ35000のダメージがゲレゲレを襲う。
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