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はじめに

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 私がフードバンクというものを知ったのは、つい最近のことだ。

 きっかけは、2021年の3月頃にポストに入っていた町のお知らせ。
 その中にあった、地域の社会福祉協議会しゃかいふくしきょうぎかいが行っているフードバンクにご協力を!という文字。

 フードバンクって何だろう?
 気になった私は、早速PCで調べることにした。

※※※

 フードバンクとは安全に食べられるのに包装ほうそう破損はそん過剰在庫かじょうざいこ印字いんじミスなどの理由で、流通りゅうつうに出すことができない食品を企業などから寄付きふしていただき、必要としている施設や団体、困窮世帯こんきゅうせたい無償むしょうで提供する活動。

 …なるほど、食べ物を無駄むだにすることなく、そして人助けになるのか。
 素敵な活動だなと思った。
 でも私は企業でないし、そんなに大量の食べ物を提供することはできないから、協力はできないだろうな。

 そこで私は、もう一度お知らせの紙に目を通してみた。
「日々の食べ物に困っている方が増えています。の方からの寄付も募っています。1からでもいいので、よろしくお願いします。」

※※※

 個人から、しかも1つからでもいいんだ…それなら私でも協力できそう!
 食べ物が賞味期限を過ぎてしまい捨てることになる、というのは1年に何回もあって困っていた。
 そして私の場合、そうなるのは人からのもらい物だった。

 もちろん、もらえると言うことは有難いのだけれど、食べないお菓子や使わない調味料…これらは結構困りものなのだ。
 人からもらった物だから捨てにくい、かといって食べない、他に食べる人も身近にいない、すると知らないうちに賞味期限が過ぎている。
 そして結局は捨てることになり、あぁ罪悪感を感じる…ということをこれまで何度繰り返したか!
 でもそうなる前に、ここに寄付しに行けばその食べ物は無駄にはならない、尚且つ困っている方の力になることができる。

 よし、早速寄付しに行こう…私はそう心に決めたのだった。
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