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3回目、急遽向かったフードバンク。

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 3回目の寄付は、2回目の寄付より、わずか4日後のことだった。

 仕事がお休みの時、知人の家に行った際、ドーナツの詰め合わせを貰ったのだ。
 何でも訳アリ商品(形がふぞろいの為)として、安く買えたのでついつい買い込んでしまったとのこと。
 こんなに食べきれないので、私にもらって欲しいと言う。

 そこで、私も食べきれないかもしれないと思う、そういう場合は、フードバンクに寄付してもいいかと尋ねた。
 知人はフードバンクを知らなかった様で、それが何かを尋ねて来た。

 私が内容を説明すると、知人もその活動に興味を持ったようで、是非そうしてと言ってくれた。
 そして、自分の家にも探せばそういう食材があるから、今度遊びに来た時に渡すね、とも言った。

 それを聞いて、まだこの活動は広く知られているわけではないんだなと思ったのと同時に、どこの家庭にも食べられずに余っている食品は1つや2つはあるんだなと思った。
 そこに更に好き嫌いによる食べ残しや、お店の売れ残りで出る廃棄はいき食料などを合わせたら、一体    どれほどの食べ物が無駄むだになっているのだろう…何とも勿体もったいない話だと思う。

 知人に頂いたドーナツは、常温保存可能で1つ1つが個包装されている物だった。
 パン屋さんやドーナツ屋さんで買う物とは違い、賞味期限もうんと長く、寄付が可能だと判断した。
 ドーナツだから、おやつにもなるし、朝ごはんの代わりにしてもいい。
 味も3種類(プレーン、牛乳、つぶあん)あって、毎日日替わりで食べられる…。

 ということで、3回目のフードバンクへの寄付は、以下のような食品を持って行くことになった。
①ドーナツ詰め合わせ(プレーン、牛乳、つぶあん)3袋

※※※

 その翌日、私は早速社会福祉協議会しゃかいふくしきょうぎかいに足を運んだ。
 するとタイミングのいいことに、今日の午後に受け取りに見える方が居るので、その方にお渡しします、ということになった。

 こうして友達から私へ、私から社会福祉協議会へ、社会福祉協議会から利用者の方へと、トントン拍子で食べ物のリレーは繋がったのだった。
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