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1章
第二十三話:あの時から
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「……――」
一ノ瀬綾乃は自室のベッドに横たわりながら、ぼー、と真新しい黒猫のぬいぐるみを眺めていた。
既に食事は外食で済ませた。風呂も入った。歯も磨いた。
就寝にはいつもより幾分早いが、もう色々、お腹いっぱいなので寝てしまおう、と思ったが、睡魔は中々やって来ない。
「ぁー、ダメな奴かも……」
熱い息が漏れた。
身体が火照っているのを感じる。
頭がふわふわする。
症状としては、風邪に似ていると思う。
だが、不快ではない
病は病でも、コレは――
「“恋煩い”かっ……! コレがそうなのかっ……!」
ベッドの上でゴロゴロと身悶えた。
だが、無理もないと彼女は思う。
思えば、三日前からずっとこんな感じだった。
彼に告白された。秘密を打ち明けても受け入れられ、恋人となった。
そしてキスをした。
緊張した、嬉しかった、興奮した。
二度目は色々あって彼から。ドラマで見た様な優しいキスだった。
続いて三回目は思わず自分から。衝動のまま彼を求めたキスをした。
もしも、あの瞬間にゲームの効果音が鳴らなければ、あのまま止まれなかった筈だ。
その邪魔のおかげで冷静になれた訳だが、少しだけ惜しいと思った。
彼の表情、身体の熱を思い出す。
もっと触れ合いたい、あの熱を今すぐ感じたい。
「……っ!」
彼もそうであって欲しいと、自身が思っている事を自覚して、枕に顔を埋めた。
「ぁ――身体、熱……っ」
加えて、今日のデート。
内容は特別なものではなかった。
近所のショッピングモールで映画を見て、服買って、安いお昼食べて、店を見て回っただけ。
途中、邪魔は入ったが、
『――俺の女に手を出すな』
今日は、心が満たされた一日だった。
『あぁ、一生大事にする』
『なら、ちゃんと責任が取れるようになったら改めて言うよ』
『勿論です。彼女が望んでくれる限りは、卒業した後も一緒に居たいと思っています』
「――もう、ただの……プロポーズ、じゃん……」
それを、本気で言っていると分かってしまう。
このまま無事に高校を卒業し、成人して、
「結婚、とか……」
してしまうのだろうか。
「ぇー、幸せか……? 幸せね……っ!」
彼と夫婦として過ごす日々を想像して、更に身悶えた。
朝、仕事に行く彼を見送ったり、帰りを料理を作って出迎えたり……。
――本当の意味で、愛し合ったり。
「あぁ……うん。やっぱ私、ユートが好きだ……」
ひとしきりベッドの上でゴロゴロして、ようやく落ち着いてきた。
目を閉じると、カチカチと壁にかけた時計の音がやけに大きく聞こえる気がする。
――昔は、それが異常に怖かった。
だがいつの間にか、“静かな部屋に一人で居る”事が怖くなくなった。
“自分は一人では無い”と思える様になったからだ。
――それも彼のおかげだった。
◇
一ノ瀬綾乃は家族が好きだった。若い両親が自慢だった。
共働きで寂しい思いもしたがお隣さんのおかげで孤独は感じなかった。
――幸せな日々だった。
だが、彼女が小学生三年生の時、両親は離婚した。
当初の彼女は、母が出ていった理由は“遠い場所でお仕事がある”と聞かされた。
最初の数日は父の言葉を信じて母の帰りを待っていた。父が仕事で遅い時はお隣の家で世話になっていた。
おばさんは『お父さんとお母さんは綾乃ちゃんを大切に思っているわ』と言ってくれていた。
けれど、子供ながらに“両親の不仲”は何となく察していた。
母が自分に興味を持っていないと分かっていた。
だから、綾乃は努力した。勉強も家の手伝いも、母が喜ぶ事は色々とやった。
褒められるのが嬉しかった。家族が笑顔なのが安心した。
けれど、母は突然居なくなった。
母はもう、帰って来ないと理解するのにそう時間はかからなかった。
当時は兎に角、泣いていた記憶がある。
色々な事が無性に嫌になり怖くなった。
慣れていた筈の夜の留守場も、一人で食事や入浴する事もままならなくなった時期がある。
父は泣いて謝っていた。
お隣のおばさんには色々と世話になってしまった。
幼馴染の姉も困らせてしまった。
学校にとっても面倒な生徒だっただろう。
友達も距離を置いていた。
けれど幼馴染の彼だけは、ずっと傍に居てくれた。
突然、泣いた事もある、無意味に当たった事もある。
決して一緒に居て楽しい相手では無かったと今の綾乃は当時を振り返って思う。
それでも彼はずっと傍に居てくれた。
だから怖くても悲しくても――たまに無理だったけど――我慢できた。
寧ろ、彼に愛想を尽かされる方が耐えられなかった。
けれど、
『――泣いても良いよ』
いつだったか彼は、涙を堪える綾乃の手を握って言った。
『泣くのは良いことだって、母さんが言ってたんだ。いっぱい泣いたらその分、心が元気になるからって』
でも困らせたくない、と言った覚えがある。
『俺は困ったりしないよ。綾乃が泣いて元気になるまで、寂しくない様に俺はずっと傍に居る。――また、一緒に遊びたいから』
いくら泣いても元気になんてなれない、と喚いた。
こうなると殆どの友達は逃げ出した。周囲から見ると、“突然、泣き出す変な奴”なのだから無理も無いと今なら思う。
だが、彼は抱きしめてくれた。
『じゃあ、ギューってしてあげる。姉さんにこうして貰うと凄く落ち着くから、綾乃には俺がしてあげる』
小さいその身体が温かく大きく感じた。
『綾乃は、一人じゃないんだよ。これからはずっと俺が一緒に居るから』
――その日は、特に泣いた。
悲しい訳でも寂しい訳でも怖い訳でも無かった。
嬉しくて安心して、心地良かった。
それから、少しずつ一ノ瀬綾乃は元気になって行った。
そして以前の様に――否、以前よりも幸せを感じる様になった。
――彼が、上条悠斗が居てくれたから。
彼女は、眠りに落ちる間際に思い出す。
『――大きくなったら、私がユートと結婚してあげる!』
そこは、結婚して下さいだろ、と。
――そして、あの時から私は彼が好きなのだ、と。
一ノ瀬綾乃は自室のベッドに横たわりながら、ぼー、と真新しい黒猫のぬいぐるみを眺めていた。
既に食事は外食で済ませた。風呂も入った。歯も磨いた。
就寝にはいつもより幾分早いが、もう色々、お腹いっぱいなので寝てしまおう、と思ったが、睡魔は中々やって来ない。
「ぁー、ダメな奴かも……」
熱い息が漏れた。
身体が火照っているのを感じる。
頭がふわふわする。
症状としては、風邪に似ていると思う。
だが、不快ではない
病は病でも、コレは――
「“恋煩い”かっ……! コレがそうなのかっ……!」
ベッドの上でゴロゴロと身悶えた。
だが、無理もないと彼女は思う。
思えば、三日前からずっとこんな感じだった。
彼に告白された。秘密を打ち明けても受け入れられ、恋人となった。
そしてキスをした。
緊張した、嬉しかった、興奮した。
二度目は色々あって彼から。ドラマで見た様な優しいキスだった。
続いて三回目は思わず自分から。衝動のまま彼を求めたキスをした。
もしも、あの瞬間にゲームの効果音が鳴らなければ、あのまま止まれなかった筈だ。
その邪魔のおかげで冷静になれた訳だが、少しだけ惜しいと思った。
彼の表情、身体の熱を思い出す。
もっと触れ合いたい、あの熱を今すぐ感じたい。
「……っ!」
彼もそうであって欲しいと、自身が思っている事を自覚して、枕に顔を埋めた。
「ぁ――身体、熱……っ」
加えて、今日のデート。
内容は特別なものではなかった。
近所のショッピングモールで映画を見て、服買って、安いお昼食べて、店を見て回っただけ。
途中、邪魔は入ったが、
『――俺の女に手を出すな』
今日は、心が満たされた一日だった。
『あぁ、一生大事にする』
『なら、ちゃんと責任が取れるようになったら改めて言うよ』
『勿論です。彼女が望んでくれる限りは、卒業した後も一緒に居たいと思っています』
「――もう、ただの……プロポーズ、じゃん……」
それを、本気で言っていると分かってしまう。
このまま無事に高校を卒業し、成人して、
「結婚、とか……」
してしまうのだろうか。
「ぇー、幸せか……? 幸せね……っ!」
彼と夫婦として過ごす日々を想像して、更に身悶えた。
朝、仕事に行く彼を見送ったり、帰りを料理を作って出迎えたり……。
――本当の意味で、愛し合ったり。
「あぁ……うん。やっぱ私、ユートが好きだ……」
ひとしきりベッドの上でゴロゴロして、ようやく落ち着いてきた。
目を閉じると、カチカチと壁にかけた時計の音がやけに大きく聞こえる気がする。
――昔は、それが異常に怖かった。
だがいつの間にか、“静かな部屋に一人で居る”事が怖くなくなった。
“自分は一人では無い”と思える様になったからだ。
――それも彼のおかげだった。
◇
一ノ瀬綾乃は家族が好きだった。若い両親が自慢だった。
共働きで寂しい思いもしたがお隣さんのおかげで孤独は感じなかった。
――幸せな日々だった。
だが、彼女が小学生三年生の時、両親は離婚した。
当初の彼女は、母が出ていった理由は“遠い場所でお仕事がある”と聞かされた。
最初の数日は父の言葉を信じて母の帰りを待っていた。父が仕事で遅い時はお隣の家で世話になっていた。
おばさんは『お父さんとお母さんは綾乃ちゃんを大切に思っているわ』と言ってくれていた。
けれど、子供ながらに“両親の不仲”は何となく察していた。
母が自分に興味を持っていないと分かっていた。
だから、綾乃は努力した。勉強も家の手伝いも、母が喜ぶ事は色々とやった。
褒められるのが嬉しかった。家族が笑顔なのが安心した。
けれど、母は突然居なくなった。
母はもう、帰って来ないと理解するのにそう時間はかからなかった。
当時は兎に角、泣いていた記憶がある。
色々な事が無性に嫌になり怖くなった。
慣れていた筈の夜の留守場も、一人で食事や入浴する事もままならなくなった時期がある。
父は泣いて謝っていた。
お隣のおばさんには色々と世話になってしまった。
幼馴染の姉も困らせてしまった。
学校にとっても面倒な生徒だっただろう。
友達も距離を置いていた。
けれど幼馴染の彼だけは、ずっと傍に居てくれた。
突然、泣いた事もある、無意味に当たった事もある。
決して一緒に居て楽しい相手では無かったと今の綾乃は当時を振り返って思う。
それでも彼はずっと傍に居てくれた。
だから怖くても悲しくても――たまに無理だったけど――我慢できた。
寧ろ、彼に愛想を尽かされる方が耐えられなかった。
けれど、
『――泣いても良いよ』
いつだったか彼は、涙を堪える綾乃の手を握って言った。
『泣くのは良いことだって、母さんが言ってたんだ。いっぱい泣いたらその分、心が元気になるからって』
でも困らせたくない、と言った覚えがある。
『俺は困ったりしないよ。綾乃が泣いて元気になるまで、寂しくない様に俺はずっと傍に居る。――また、一緒に遊びたいから』
いくら泣いても元気になんてなれない、と喚いた。
こうなると殆どの友達は逃げ出した。周囲から見ると、“突然、泣き出す変な奴”なのだから無理も無いと今なら思う。
だが、彼は抱きしめてくれた。
『じゃあ、ギューってしてあげる。姉さんにこうして貰うと凄く落ち着くから、綾乃には俺がしてあげる』
小さいその身体が温かく大きく感じた。
『綾乃は、一人じゃないんだよ。これからはずっと俺が一緒に居るから』
――その日は、特に泣いた。
悲しい訳でも寂しい訳でも怖い訳でも無かった。
嬉しくて安心して、心地良かった。
それから、少しずつ一ノ瀬綾乃は元気になって行った。
そして以前の様に――否、以前よりも幸せを感じる様になった。
――彼が、上条悠斗が居てくれたから。
彼女は、眠りに落ちる間際に思い出す。
『――大きくなったら、私がユートと結婚してあげる!』
そこは、結婚して下さいだろ、と。
――そして、あの時から私は彼が好きなのだ、と。
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