なんか違う

曖昧な指示で人を振り回し、気に入らなければ「なんか違う」と突き返す。

それが、自分の仕事だと信じて疑わない男――Y課長。

委託先の成果物は気に入らず、外注先にも苛立ちを募らせる日々。

だが現場を視察した彼が目にしたのは、整然と回る仕事と、静かに距離を取る人々の姿だった。

それでも変わらないY課長は、懇親会の席で次第に境界を踏み越えていく。

曖昧な正義、勘違いの自信、そして誰も止めない空気の中で。

やがてある夜、決定的に崩れる。 「なんか違う」と言い続けたその先で、 本当に違っていたのは
――誰だったのか。
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