くすぐり小説【想像したことを書き綴るだけ】

ホロン

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くすぐりサークル

番外編第1話γ-Ⅰ【正直な遥香さん】

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「ふぅ…。」

授業も部活もない日に部室に来るのは初めてだ。

沙月さんが、「大学が禁止してない時間帯じゃなければ、自由に使っていいよ!」と言っていたので、行くこと自体に問題はないだろう。



「うーん…改めてみても…大学生が開けていいような雰囲気の扉じゃないな。」

くすぐりサークルの部室は、やってることが相当やばいので、他の部室とは離れた位置にあり、扉が鉄でできている。
そのせいで、関係者以外立ち入り禁止の紙が貼られているような感じが出ている。

とはいえ、誰でもはいれる状態ではなく、ちゃんと部室の鍵が存在する。
一般的に解放されるのは、年に7日間だけ行われる、新入生オリエンテーションの日の最初と最後の日だけなのだという。
それ以外の日は、部員か顧問か許可をもらった人しか入れない。

まあ、俺には関係ないが。



ガチャ。

部室の扉を開ける。

「ふぇえ!?ととと、灯篭君!?」
「え?あ、あぁ、遥香さんですか…。」

扉をあけると、部室の奥の方に遥香さんがいた。

扉の音に負けないぐらいの大声で、変な声をだしていたが…。

(…何か隠した…?)

具体的な動作までは見えなかったが、遥香さんが何か隠したように見えた。

「あの…遥香s…」
「灯篭君!どうして部室に?」
「え?えっと…それは…特に…。ただ暇だったので、部室に行ってみようかと…。」
「そ、そうなんですね!」

普段冷静な遥香さんが、明らかに動揺している。
やはり、何か隠していそうだ。

「そ、そうだ!暇なのでしたら、一緒に片付けを手伝ってくれませんか?」
「片付け?」
「はい、そうです。私もたまに部室に1人できて掃除をするのですが、沙月さん、いつも書物を置きっぱなしにするんです。だから…ほら…。」
「あぁ…これは…確かに…。」

乱雑…というわけではないが、出すだけ出して直されていない書物がいくつもあった。

「あと、掃除しないと埃もかぶってきちゃうんですよね。だから、定期的に掃除したくて…。」
「なるほど。そういうことでしたら手伝いますよ。」
「ありがとうございます!」

…明らかな話題逸らしに、俺は絶対にあとで聞いてやろうという決意を持った。



「…にしても、確かに埃があちらこちらにありますね。」
「そうなんですよ。数日放置するだけでもこれで…。正直めんどくさいですけど、放置するのはもっと嫌なので…。」
「確かにそうですね。」

この感じ、遥香さんが1人で定期的に掃除をしているようなので、本当に大変そうだ。
一応俺は男であるため、俺も掃除をしにきた方がいいだろうか…。

「遥香さん、これもですか?」
「はい。できればそれもやってほしいです。」
「わかりました。」

それに、誇りをかぶるのは、何も床や棚だけではない。
くすぐり用に用意した、拘束台にもかぶる。

普通に自分の体よりも大きいものもあって、本当に大変だ。

これは…X字拘束台だろうか。
ある程度の体格に対応できるように、腕部分には何か所にも拘束枷がついている。
また、立つのがしんどい場合も考え、座って行えるものもある。

あとは、小物として、猫じゃらしやローション、おもちゃの手錠、ヘッドマッサージャー、SM拘束小道具など、アダルトショップにありそうなものがたくさんあった。

これは…確かに誰でも葉入れたらまずい。

ネットの世界でしか見ないような器具が、この部室にはいくつもあり、少し興奮した。



「これ、歴史書ですか?」
「ん?あ、はい、そうですね。くすぐりの歴史が書かれた本です。」
「へ~…。」

そんなのもあるのか…。

調べようと思ったことすらなかったので、こういうものはシンプルに興味深い感じて、少し開く。

「興味がありますか?内容はほとんどありませんが、江戸時代にくすぐりがお仕置きとして使われていたことが書かれてます。」
「お仕置きに?」
「はい。遊郭ってご存じですか?一言で表すと風俗商店街です。江戸時代では男性が遊ぶ場所となっていたそうです。」

あの有名なアニメに出てきた遊郭と同じととらえてよいのだろうか?

「遊郭にいる女性は、勝手に逃げ出してはいけず、逃げ出そうとして捕まった女性はお仕置きされたようです。そのお仕置きに使用されたのが、くすぐり責めです。」
「…なんでくすぐりをお仕置きに…。」
「それはですね…江戸時代の遊郭では、女性は商品の1つであったため、お仕置きであっても体が傷つくようなことをしては、質が下がってしまうものです。そこで、傷をつけることなく罰を与える方法として、裸状態にして手足を拘束して全身を筆や羽毛でくすぐり続けることをしたそうです。」
「へー…それってどれくらいで解放されるんです?」
「それは分かりませんが…笑い続けて気絶する女性もいるだとか、気絶しても水をかけられて起こされて、またくすぐられるとかがあったらしいので…それはもうかなりハードだったんじゃないですかね。」
「…なるほど…。」

日本の歴史は、やはり倫理的におかしいところがあるものだ。

でも、こういうのがあると分かると、また面白いと感じるのも事実。
歴史の面白さは、おそらくこういうものなのだろう。



「これで終わりですかね?」
「はい、そうでね。ご協力ありがとうございました。」
「いえいえ。こちらこそ、何度か掃除してもらってるみたいで…。」

結構時間がかかってしまったが、一日中暇な俺にとっては、いい暇つぶしになった。
こういうのは、たまにすると気持ちよかったりするものだ。

…さて…。

「遥香さん、この後予定ありますか?」
「そうですねぇ…。特に何もないですね…。」
「そうですか…。じゃあ…。」

俺は、掃除している間も忘れなかったことを聞く。

「遥香さん、僕が部室に入った時、何か隠しましたよね?」
「えぇ!?そ、それは…!」
「隠しましたよね?」
「うぅ…。」

なるべく早く折れてほしかったので、少し強めに圧をかける。

「き、気づいてたんですか…。」
「わかりやすすぎますよ。明らかに動揺してましたし、食い気味で話題逸らしも…。」
「うぅ…不覚です…。」

遥香さんは落ち込みつつ、ちょっと恥ずかしそうにしながら、どこからか1枚の紙を取り出した。

「これです。灯篭君が来るまで、これを作ってたんです。」
「これはすごろく…?」

全体を見て、すぐにすごろくだと分かった。
ただ、マスに書かれていることは…。

「…これは…。」
「…お察しの通りです。くすぐりすごろくです。」

内容は、明らかにくすぐりフェチを意識した内容で、一般的なすごろくのマスイベントはなかった。

「どうしてこれを作ってたんです?」
「それは…えっとですね…沙月さんに頼まれたんです…。」
「沙月さん?」
「はい。サークルのお祝いイベントとかで使える用に、とかなんとかで、作ってほしいのだとか…。」
「…なるほど…。」

確かに、パーティとかでやる分に面白そうだ。
なぜ遥香さんに頼んだかについては、ちょっとわからないが…。

「どうして隠したんです?」
「それは…こんなの作ってるところ…見られたくないじゃないですか…。」
「まあ…そうかもしれないですけど…。でも、見つかった時の方が恥ずかしくありませんか?」
「うぅ…おっしゃる通りです…。」

衝動的に隠してしまったのか、隠せる自信があったのか…。
もし後者なら、遥香さんは案外抜けてるのかもしれない。

「くすぐりフェチどうしなんですから、別に隠す必要ないでしょう。」
「…確かにそうですね…。今度から隠さないようにします。」

こういう素直なところは、遥香さんらしい。

にしても、このすごろく盤面、書かれてる内容が…。

「あの、灯篭君…。」
「?何ですか?」
「よければ…その…今からやりませんか?」
「え?」
「試したいんです。やってみて、本当に面白いかどうか…。」
「あぁ…。」

なるほど…だからこういう内容になってしまっているのか…。
確かに、作ってみて面白くなかったら、元も子もないだろう。

「やりましょうか。」
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