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恋堕ちデート調教
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「大丈夫」
何の保証もない言葉だ。けれどニコにそう言われるとそれだけで安心する。ニコに見守られているというだけで、普通の学生として真っ当に生きているときよりずっと安心する。
「ふっ…♡ニコ、ニコさ…っ♡」
「かわいい…腰ヘコヘコしてるのはアナルビーズでも遊んでるから? 大丈夫。貧乏ゆすりしてるようにしか見えないよ。…あ、さっきのナンパのやつこっち見た。俺たちに気づいたね。オナニーしてるの見てる」
「っそんなのやだ…っ♡ニコさん、ニコさんっ♡見つかるのいやだ、か、隠してください、お願い、お願い…ッ♡」
「オナニー止まらなくなってるね。ねえ。俺への頼みは何にする?」
言いながら背中に何かをかけられた。ふわっと香った香料でニコのジャケットだと気づく。夏素材のスーツには彼の体温が残っていた。
スツールには飾りでしかない背の低い背もたれがあったので、ジャケットの裾はそこに引っかかった。肩から背もたれまでテントのように裾が広がる形になり、多少の動きは隠れるようになる。
「かわいく言いなりになってくれたんだ。何でもお願い事聞くよ。尚くん」
「っおねがい、ごと…ッ♡」
陶酔したような甘い声は宮路の頭までぼんやり酔わせた。特別な呼び方は囁かれるだけで簡単に宮路の理性を蕩かせる。
宮路はカウンターの腕に額を押し付け、シャツに浮かんだ乳首を夢中で掻きながら訴える。
「…っほ、ほかの、ぅあ♡あ♡イク、イ…っ♡」
「他の?」
「他の、オナホの、こと、っ、聞くぅ…♡」
決して言うまいと思っていたことだ。拘束力のない関係で他人を羨んだり追求したり、許されている以上に踏み込むのはルール違反だとわかっている。
けれどニコの声は甘い。
「…気になる?」
まるで宮路の嫉妬を許しているようだから、宮路は何度も頷いてしまった。気になる。ずっと気になっている。
膝を撫でながらの囁きは耳をとろけさせるようだ。
「こんな場所じゃ話せないよ。ラブホで、すぐには逃げられない場所で、ふたりっきりじゃないと聞かせられない」
「ふ、ふたり…っひ、ひ…っ♡」
「尚くんといろんなことをしながら、これは何回やった、これはどんな子とやったって、ひとつひとつ言う。他のオナホとどんなことをしたか尚くんの体を使って伝える。…そういう教え方しかできないけど、聞く?」
「……っ♡」
もう我慢できない。宮路は臀部を椅子に押し付けながらめちゃくちゃに乳首を捏ねつつ叫んだ。
「お、教えてもらう…ッ♡」
「うん」
「いい子に、っ、乳首イキ、露出オナニー♡っニコさんの言いなりまんこだって、みんなに知らせる…っ♡はっ♡あ♡あ♡イク、イク…♡っイッて、ッ、ご褒美、っハメ♡ホテルで♡ご褒美セックス♡してもらう…っ♡それで、っ、ぜ、全部、っ聞く…っ♡」
「俺のこと全部知りたいんだね」
「うんっ♡んっ♡んっ♡とっ、特別のオナホ、なりたい…っ♡イクイクイク…っ♡はっ♡隠して、隠して…っ♡イク、イク…ッ♡」
「ほら。頑張れ。俺のちんぽ想像してみんなの横でこっそり射精して見せて」
「っう、ぅ、う♡♡イっ、イク、ぅ、う~…っ♡」
カタカタとスツールの足が鳴って、やがて前の二本が軽く浮いた。尻を押し付け奥まで咥え込んだ玩具が痙攣に合わせて互いを押し合い、絶頂している腹の中をさらに犯す。
「ぅ、う、う~~…ッ♡♡」
呻く声は酒を取りに来た人にも聞こえるだろうか。宮路は必死に歯を食いしばった。伏せた頭の後頭部をニコが優しく撫でてくれる。
「上手にイッてるね」
「は、は、うぅ♡う、ぅ、まだ、ま…っ♡」
「まだ気持ちいい? 大丈夫。誰も気づいてないよ。…後ろのあいつはどうかな」
「は…っ♡はっ♡う、うしろ…っ」
余韻の中顔をあげると鏡には真っ赤になっている自分の顔が写っていた。隣のニコの視線を追えば、鏡の中、宮路を見つめているその人物に気づく。
「俺のだってわかっただろう」
満足げな声で誰にともなく言って、ニコは手を付けていない酒もそのままに立ち上がった。まだ息を切らしている宮路の二の腕を彼らしくない力強さで引っ張り起こす。
「じゃあ移動しようか」
「は、は…っ♡待って、待って、まだ…っ♡」
「その顔まだ相手に見せる?」
自分でも直視できないいやらしい顔だ。それを見せまいとするニコの気持ちが腹の奥を刺激する。
宮路は座った時よりもっとゆっくり、本当にどうにか立ち上がった。
「…はぁ…っ♡ぁ、う、ニコさ…っ♡待って、まって、歩けない…っ♡」
声をかけてきた男が遠くに見える。ニコは何も言わず宮路の手をとった。精算を済まし、よたよたとダンスフロアを出て行く様子を、ずっと視線が追いかけて来た気がする。
***
何の保証もない言葉だ。けれどニコにそう言われるとそれだけで安心する。ニコに見守られているというだけで、普通の学生として真っ当に生きているときよりずっと安心する。
「ふっ…♡ニコ、ニコさ…っ♡」
「かわいい…腰ヘコヘコしてるのはアナルビーズでも遊んでるから? 大丈夫。貧乏ゆすりしてるようにしか見えないよ。…あ、さっきのナンパのやつこっち見た。俺たちに気づいたね。オナニーしてるの見てる」
「っそんなのやだ…っ♡ニコさん、ニコさんっ♡見つかるのいやだ、か、隠してください、お願い、お願い…ッ♡」
「オナニー止まらなくなってるね。ねえ。俺への頼みは何にする?」
言いながら背中に何かをかけられた。ふわっと香った香料でニコのジャケットだと気づく。夏素材のスーツには彼の体温が残っていた。
スツールには飾りでしかない背の低い背もたれがあったので、ジャケットの裾はそこに引っかかった。肩から背もたれまでテントのように裾が広がる形になり、多少の動きは隠れるようになる。
「かわいく言いなりになってくれたんだ。何でもお願い事聞くよ。尚くん」
「っおねがい、ごと…ッ♡」
陶酔したような甘い声は宮路の頭までぼんやり酔わせた。特別な呼び方は囁かれるだけで簡単に宮路の理性を蕩かせる。
宮路はカウンターの腕に額を押し付け、シャツに浮かんだ乳首を夢中で掻きながら訴える。
「…っほ、ほかの、ぅあ♡あ♡イク、イ…っ♡」
「他の?」
「他の、オナホの、こと、っ、聞くぅ…♡」
決して言うまいと思っていたことだ。拘束力のない関係で他人を羨んだり追求したり、許されている以上に踏み込むのはルール違反だとわかっている。
けれどニコの声は甘い。
「…気になる?」
まるで宮路の嫉妬を許しているようだから、宮路は何度も頷いてしまった。気になる。ずっと気になっている。
膝を撫でながらの囁きは耳をとろけさせるようだ。
「こんな場所じゃ話せないよ。ラブホで、すぐには逃げられない場所で、ふたりっきりじゃないと聞かせられない」
「ふ、ふたり…っひ、ひ…っ♡」
「尚くんといろんなことをしながら、これは何回やった、これはどんな子とやったって、ひとつひとつ言う。他のオナホとどんなことをしたか尚くんの体を使って伝える。…そういう教え方しかできないけど、聞く?」
「……っ♡」
もう我慢できない。宮路は臀部を椅子に押し付けながらめちゃくちゃに乳首を捏ねつつ叫んだ。
「お、教えてもらう…ッ♡」
「うん」
「いい子に、っ、乳首イキ、露出オナニー♡っニコさんの言いなりまんこだって、みんなに知らせる…っ♡はっ♡あ♡あ♡イク、イク…♡っイッて、ッ、ご褒美、っハメ♡ホテルで♡ご褒美セックス♡してもらう…っ♡それで、っ、ぜ、全部、っ聞く…っ♡」
「俺のこと全部知りたいんだね」
「うんっ♡んっ♡んっ♡とっ、特別のオナホ、なりたい…っ♡イクイクイク…っ♡はっ♡隠して、隠して…っ♡イク、イク…ッ♡」
「ほら。頑張れ。俺のちんぽ想像してみんなの横でこっそり射精して見せて」
「っう、ぅ、う♡♡イっ、イク、ぅ、う~…っ♡」
カタカタとスツールの足が鳴って、やがて前の二本が軽く浮いた。尻を押し付け奥まで咥え込んだ玩具が痙攣に合わせて互いを押し合い、絶頂している腹の中をさらに犯す。
「ぅ、う、う~~…ッ♡♡」
呻く声は酒を取りに来た人にも聞こえるだろうか。宮路は必死に歯を食いしばった。伏せた頭の後頭部をニコが優しく撫でてくれる。
「上手にイッてるね」
「は、は、うぅ♡う、ぅ、まだ、ま…っ♡」
「まだ気持ちいい? 大丈夫。誰も気づいてないよ。…後ろのあいつはどうかな」
「は…っ♡はっ♡う、うしろ…っ」
余韻の中顔をあげると鏡には真っ赤になっている自分の顔が写っていた。隣のニコの視線を追えば、鏡の中、宮路を見つめているその人物に気づく。
「俺のだってわかっただろう」
満足げな声で誰にともなく言って、ニコは手を付けていない酒もそのままに立ち上がった。まだ息を切らしている宮路の二の腕を彼らしくない力強さで引っ張り起こす。
「じゃあ移動しようか」
「は、は…っ♡待って、待って、まだ…っ♡」
「その顔まだ相手に見せる?」
自分でも直視できないいやらしい顔だ。それを見せまいとするニコの気持ちが腹の奥を刺激する。
宮路は座った時よりもっとゆっくり、本当にどうにか立ち上がった。
「…はぁ…っ♡ぁ、う、ニコさ…っ♡待って、まって、歩けない…っ♡」
声をかけてきた男が遠くに見える。ニコは何も言わず宮路の手をとった。精算を済まし、よたよたとダンスフロアを出て行く様子を、ずっと視線が追いかけて来た気がする。
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