俺は天使に狙われている

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この春、念願だった難関大学に合格した俺は夢のキャンパスライフに想いを馳せていた。

しかし、入学式当日。
式典が終わり、新たに出来た友人と校内の長い階段を降りている最中の事だった。

突如、何者かによって後ろから背中を押された。

勢いよく階段を転がっていき、腕と頭を強打した俺は薄れゆく意識の中で、一人の人間がじっと俺の方を見ていることに気がついた。

彼女は、じっと俺を見た後、まるで天使の如く笑ったのだ。

彼女の事を俺は知っている。

同じ私立中学に通っていた彼女とは、そこまで親しい間柄じゃなかったが、俺の記憶には彼女が鮮明に残っている。

何故なら、中学校の卒業式の時も俺は今日のように階段から背中を押されたのだ。

どうやら俺は、彼女に狙われているらしい。
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