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7話
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問いかけに沈黙で答える二人。
もう嘘で塗り固めた言い訳すら出来ないのね。
「……フィリア、落ち着け。こんな問答になんの意味がある」
エリクは浅い呼吸で私の肩を抱き、そして髪をすいてくる。
背筋が凍りそうな中で、彼は甘い囁きをもらす。
「俺は君を愛している。この気持ちは本当だ……だから信じてくれ」
「……」
「不義などしていない。俺の気持ちは、しかと王太子妃の君にあると理解してほしい」
訴えかけるような言葉。
だけど、それを信じる恋情?
とうの昔に捨てているのよ。
「フィリア、こんな疑いを公爵家令嬢に向けるべきじゃない。分かるだろう? 直ぐに商会の方々の誤解を解き、この場を離れるんだ」
「黙りなさい、エリク」
「どうしてそんなに怒っている。ちゃんと話を––」
「騎士様、宰相様を呼んでくださいますか」
「は、はい! 承知いたしました」
「フィリア、なにを……話を聞いてくれ!」
エリクの瞳孔の碧色が広がり、目が見開かれる。
でも、もう彼の話をいつまでも聞くつもりはない。
手っ取り早く事を進めよう、まずエリクの父––国王陛下に近い権威を持つ、宰相様を呼んでこの事実を告げないとね。
「意味の無い問答に時間をかける気は無いの。全て宰相様にお話します……シルヴァン王家の王女としてね」
暗に国際問題を匂わせれば、こちらの真意を伝わったのだろう。
事態を理解して……エリクとロザリンは口を噤んで言い訳の言葉を考え出す。
しかし、私の指示によって騎士が呼びかけた声に––––
宰相のドルトン様は思った以上に早く応え、やってきてくれた。
「……緊急の用だと報告を受けましたが。一体何が」
ドルトン様は、かつて我が祖国との戦争を終結に導いた立役者である。
今の平和を築いた一人でもあり、愛国心が強く、王家に忠誠を誓う一人だ。
しかしこの場の様子に、彼は真っ先に私を見つめる。
「フィリア様の御用だとお聞きしております。お伺いをしても?」
商家の方々や、王太子であるエリクの様子を見て、尋常ではない事だと察してくれたようだ。
私や商家の方々、そして先程の髪の毛の証拠まで含めて、全てを話す。
聞き終えたドルトン様、そのギョロっとした瞳がエリク達を見つめた。
「真偽をお伺いしても? エリク殿下」
「す、全て誤解だ。俺とロザリンは決してやましい行為はしていない。これは確かだ」
エリクの言葉に、ドルトン様は押し黙る。
しかし商会の方々、他の部屋から出て来たロザリンの髪。
それらを提示している中では、彼の瞳は揺らがなかった。
「ドルトン、幼少から過ごした俺の言葉を信じろ。家臣として王太子である俺の証言を……」
「殿下、お黙りください。状況を正しく分析すれば、信じるべきは明らかです」
そんな言葉と共に、姿勢を正したドルトン様が私へと深く頭を下げた。
宰相自ら、衆目の中での行為に驚いてしまう。
「フィリア様……我が国の失態。大変申し訳ありません。貴方という両国の友好の象徴の信頼を裏切る形となったことに対し、深く反省しております」
「ド、ドルトン! どうして……フィリアの言葉を」
「エリク殿下、言葉を謹んでいただきたい。彼女はシルヴァン王家の王女であり、我が国にとっては国賓に等しきお方です!」
「っ!!」
「真偽はしかと調査いたします。しかし……まずはこのような疑いが発生してしまった時点で、我が国の過失であり。謝罪すべき事」
「っ!!」
平身低頭なのは至極当然の事だ。
今まで私が扱われていた境遇は、嫁いだ王女の立場であれば信じられぬ事。
子が出来ぬ負い目から耐え忍んでいたけれど……本来は抗議して然るべき事であり、場合によっては戦争となる重大事態なのだから。
「フィリア様。すぐに陛下へのご報告と、調査の機会を設けます。此度の失態……なんとお詫びすれば良いか」
「いえ、問題ありません。ですが直ぐに我がシルヴァン王家にも伝達願えますか?」
「もちろんです。友好のために異国の地に嫁いできてくださったフィリア様への非礼。我が王家も誠意ある対応にて、少しでも謝罪の意志を示せればと思います」
宰相ドルトン様は一年の調べの末、エリク達と共謀している事はなかった。
愛国心があり、国家の秩序を重んじる彼は、事実を知れば対応してくれると思っていた通りだ。
「エリク殿下、そしてロザリン殿は一度……身柄を監視させて頂きます。よろしいですね」
こうなれば、さしものエリクも言い訳を並べている場合ではない。
焦りの表情のまま、彼らは騎士に連れて行かれた。
宰相様は何度も謝罪の末、直ぐに陛下の元へ走っていかれた。
「商会の皆様、このような事態に巻き込んですみません」
「いえいえフィリア様、我らはこの情報を惜しみなく民に届けてまいります。王太子の不義……民に届けば情報を扱う仕事など出来ませぬ」
有難い事に、商会も協力的な姿勢を貫いてくれた。
利に聡い彼らが、どちらに着くのが良いか判断してくれたのは大きい。
「さて……まず一歩目は順調にいったわ」
これで、直ぐにでも私の祖国……父の元にも情報は届くはず。
きっと父ならば、私のために人を寄越してくれるはず。
「でも、ここで手を止めず。エリク達が不義を行った証拠を突きつけておかないとね」
宰相様を始め、嫌疑をかけてくれる人が動き出した今。
更にこちらの利となる情報を広めるべきだろう。
◇◇◇
幸いな事に、その夜に機会は訪れた。
ロザリンの父––つまりテルモンド公爵家当主が、彼女の不義の嫌疑に抗議のために王城を訪れたのだ。
「我が娘に不当な疑いをかけたフィリア妃に抗議をさせよ!」……と。
テルモンド公爵はこのハーヴィン国で一、二を争う権力者の一人であり、おいそれと拒否はできない。
よって、私は呼び出されるまま応接室に入った。
私を案じてドルトン様も来て下さり、当然ながらエリクや、ロザリンもいた。
「フィリア王太子妃、お会いするのは式以来ですな」
テルモンド公爵はこちらを睨む。
その瞳は敵意向き出しだ。
「我が娘への不当な疑い……とても看過できぬ事えだ。答えによっては貴方の責任に––––」
「お静かにテルモンド公爵、まずはお見せしたい事があります」
口上を無理に止め、手を叩く。
呆気にとられた皆だが、私の合図で部屋の中へとある人物が入ってきた。
「じ! 侍女長!? どうしてここに……」
エリクやロザリンが驚き、叫ぶ。
入室してきたのは侍女長であり、彼女を見て二人は明らかに視線を泳がせた。
当然だ。
今朝、私が泥水の紅茶をかけてあげた侍女長。
彼女も彼らの共犯だ、つまり。
「話しなさい、侍女長……分かっているわね」
「は、はい」
昼の一件後、部屋でまだ怯えている侍女長に、私はある提案をしてあげた。
死罪になると怯えていた彼女に、真実を伝えるなら懲役刑で許すと書面での契約をもちかけた。
命が奪われる恐怖をたっぷり味わった彼女にとって、それは垂らされた蜘蛛の糸。
彼女はいともたやすく縋りつき、今からの証言に繋がる––––
「私は、エリク様に命令されて……ロザリン様を城内に入れるための手引き、人払いをしておりました」
真実を証言させ、場は一瞬で凍り付いた。
この瞬間、今からの話し合いの主導権はこちらが握る。
さぁ、まだまだ私の用意した手札をお披露目していこうかしら。
宰相と……公爵の前でね。
もう嘘で塗り固めた言い訳すら出来ないのね。
「……フィリア、落ち着け。こんな問答になんの意味がある」
エリクは浅い呼吸で私の肩を抱き、そして髪をすいてくる。
背筋が凍りそうな中で、彼は甘い囁きをもらす。
「俺は君を愛している。この気持ちは本当だ……だから信じてくれ」
「……」
「不義などしていない。俺の気持ちは、しかと王太子妃の君にあると理解してほしい」
訴えかけるような言葉。
だけど、それを信じる恋情?
とうの昔に捨てているのよ。
「フィリア、こんな疑いを公爵家令嬢に向けるべきじゃない。分かるだろう? 直ぐに商会の方々の誤解を解き、この場を離れるんだ」
「黙りなさい、エリク」
「どうしてそんなに怒っている。ちゃんと話を––」
「騎士様、宰相様を呼んでくださいますか」
「は、はい! 承知いたしました」
「フィリア、なにを……話を聞いてくれ!」
エリクの瞳孔の碧色が広がり、目が見開かれる。
でも、もう彼の話をいつまでも聞くつもりはない。
手っ取り早く事を進めよう、まずエリクの父––国王陛下に近い権威を持つ、宰相様を呼んでこの事実を告げないとね。
「意味の無い問答に時間をかける気は無いの。全て宰相様にお話します……シルヴァン王家の王女としてね」
暗に国際問題を匂わせれば、こちらの真意を伝わったのだろう。
事態を理解して……エリクとロザリンは口を噤んで言い訳の言葉を考え出す。
しかし、私の指示によって騎士が呼びかけた声に––––
宰相のドルトン様は思った以上に早く応え、やってきてくれた。
「……緊急の用だと報告を受けましたが。一体何が」
ドルトン様は、かつて我が祖国との戦争を終結に導いた立役者である。
今の平和を築いた一人でもあり、愛国心が強く、王家に忠誠を誓う一人だ。
しかしこの場の様子に、彼は真っ先に私を見つめる。
「フィリア様の御用だとお聞きしております。お伺いをしても?」
商家の方々や、王太子であるエリクの様子を見て、尋常ではない事だと察してくれたようだ。
私や商家の方々、そして先程の髪の毛の証拠まで含めて、全てを話す。
聞き終えたドルトン様、そのギョロっとした瞳がエリク達を見つめた。
「真偽をお伺いしても? エリク殿下」
「す、全て誤解だ。俺とロザリンは決してやましい行為はしていない。これは確かだ」
エリクの言葉に、ドルトン様は押し黙る。
しかし商会の方々、他の部屋から出て来たロザリンの髪。
それらを提示している中では、彼の瞳は揺らがなかった。
「ドルトン、幼少から過ごした俺の言葉を信じろ。家臣として王太子である俺の証言を……」
「殿下、お黙りください。状況を正しく分析すれば、信じるべきは明らかです」
そんな言葉と共に、姿勢を正したドルトン様が私へと深く頭を下げた。
宰相自ら、衆目の中での行為に驚いてしまう。
「フィリア様……我が国の失態。大変申し訳ありません。貴方という両国の友好の象徴の信頼を裏切る形となったことに対し、深く反省しております」
「ド、ドルトン! どうして……フィリアの言葉を」
「エリク殿下、言葉を謹んでいただきたい。彼女はシルヴァン王家の王女であり、我が国にとっては国賓に等しきお方です!」
「っ!!」
「真偽はしかと調査いたします。しかし……まずはこのような疑いが発生してしまった時点で、我が国の過失であり。謝罪すべき事」
「っ!!」
平身低頭なのは至極当然の事だ。
今まで私が扱われていた境遇は、嫁いだ王女の立場であれば信じられぬ事。
子が出来ぬ負い目から耐え忍んでいたけれど……本来は抗議して然るべき事であり、場合によっては戦争となる重大事態なのだから。
「フィリア様。すぐに陛下へのご報告と、調査の機会を設けます。此度の失態……なんとお詫びすれば良いか」
「いえ、問題ありません。ですが直ぐに我がシルヴァン王家にも伝達願えますか?」
「もちろんです。友好のために異国の地に嫁いできてくださったフィリア様への非礼。我が王家も誠意ある対応にて、少しでも謝罪の意志を示せればと思います」
宰相ドルトン様は一年の調べの末、エリク達と共謀している事はなかった。
愛国心があり、国家の秩序を重んじる彼は、事実を知れば対応してくれると思っていた通りだ。
「エリク殿下、そしてロザリン殿は一度……身柄を監視させて頂きます。よろしいですね」
こうなれば、さしものエリクも言い訳を並べている場合ではない。
焦りの表情のまま、彼らは騎士に連れて行かれた。
宰相様は何度も謝罪の末、直ぐに陛下の元へ走っていかれた。
「商会の皆様、このような事態に巻き込んですみません」
「いえいえフィリア様、我らはこの情報を惜しみなく民に届けてまいります。王太子の不義……民に届けば情報を扱う仕事など出来ませぬ」
有難い事に、商会も協力的な姿勢を貫いてくれた。
利に聡い彼らが、どちらに着くのが良いか判断してくれたのは大きい。
「さて……まず一歩目は順調にいったわ」
これで、直ぐにでも私の祖国……父の元にも情報は届くはず。
きっと父ならば、私のために人を寄越してくれるはず。
「でも、ここで手を止めず。エリク達が不義を行った証拠を突きつけておかないとね」
宰相様を始め、嫌疑をかけてくれる人が動き出した今。
更にこちらの利となる情報を広めるべきだろう。
◇◇◇
幸いな事に、その夜に機会は訪れた。
ロザリンの父––つまりテルモンド公爵家当主が、彼女の不義の嫌疑に抗議のために王城を訪れたのだ。
「我が娘に不当な疑いをかけたフィリア妃に抗議をさせよ!」……と。
テルモンド公爵はこのハーヴィン国で一、二を争う権力者の一人であり、おいそれと拒否はできない。
よって、私は呼び出されるまま応接室に入った。
私を案じてドルトン様も来て下さり、当然ながらエリクや、ロザリンもいた。
「フィリア王太子妃、お会いするのは式以来ですな」
テルモンド公爵はこちらを睨む。
その瞳は敵意向き出しだ。
「我が娘への不当な疑い……とても看過できぬ事えだ。答えによっては貴方の責任に––––」
「お静かにテルモンド公爵、まずはお見せしたい事があります」
口上を無理に止め、手を叩く。
呆気にとられた皆だが、私の合図で部屋の中へとある人物が入ってきた。
「じ! 侍女長!? どうしてここに……」
エリクやロザリンが驚き、叫ぶ。
入室してきたのは侍女長であり、彼女を見て二人は明らかに視線を泳がせた。
当然だ。
今朝、私が泥水の紅茶をかけてあげた侍女長。
彼女も彼らの共犯だ、つまり。
「話しなさい、侍女長……分かっているわね」
「は、はい」
昼の一件後、部屋でまだ怯えている侍女長に、私はある提案をしてあげた。
死罪になると怯えていた彼女に、真実を伝えるなら懲役刑で許すと書面での契約をもちかけた。
命が奪われる恐怖をたっぷり味わった彼女にとって、それは垂らされた蜘蛛の糸。
彼女はいともたやすく縋りつき、今からの証言に繋がる––––
「私は、エリク様に命令されて……ロザリン様を城内に入れるための手引き、人払いをしておりました」
真実を証言させ、場は一瞬で凍り付いた。
この瞬間、今からの話し合いの主導権はこちらが握る。
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宰相と……公爵の前でね。
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