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第50話 またここで歌う事を誓って
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私は舞台の真ん中で観客に背中を向けて立っていた。
私の視界の中には、グラジオス、エマ、ハイネという三人の大切な仲間たちが居る。
それだけじゃない。
舞台を覆うように建てられた防音用の壁が見えていた。
これはアッカマンが手配し、沢山の人が私の歌を聴けるようにと設置されたものだ。
この場所は、私達の全てが始まった場所。あの市場近くに作られたステージだ。
少しのお別れを告げるには、この私達が始まった場所が最もふさわしい。
ゆっくりと私は振り返る。
今度視界に入ったのは、すり鉢状になった舞台から伸びる観客席と、そこに座る人々の姿だ。
四百か、五百か。いいや、それ以上にも見える。
作られた席以上に人が集まって、もう押しくらまんじゅうでもしているのかって状態だった。
みんなが集まって来てくれた理由は、たった一つ。
私達の歌を聴くためだ。
私は演奏旅行に行ってしまうから、二年近くもこの国では歌えない。最後ではないが、とてつもなく長い時間お別れしなければならないのだ。
私は大きく息を吸い込み……。
「みんなー! 今日は来てくれてありがとーー!!」
割れんばかりの歓声がそれに応えてくれる。
観客たちの顔は、みんながみんな興奮で真っ赤に染まり、熱狂的に私の名前を、仲間たちの名前を叫んでくれた。
私達はみんなに求められている。そう実感すると、どこまでも胸が熱くなっていく。
特に私はただの異世界人だし、見た目子どもだし、生意気だし、勢いで突っ込んでいって色んな失敗をするお調子者だ。
そんな私が歌った歌を、こんなにも沢山の人が求めてくれて、受け入れてくれる。
それはとっても、とってもありがたいことだった。
本当にもう、私の中にあるのはみんなへの感謝だけだ。
私はもう一度、観客に負けないようにありがとうと叫ぶ。
更に大きくなってしまった歓声が治まるのを待って、私はこれからの事を語り始めた。
「もう知ってると思うけれど、私は他の国からも来て欲しいって声がかかったの。それは、私にとってとっても嬉しい事なの」
何故か、普通だったら名誉とかお金とか、色んな事を思うだろう。まあ、御前演奏してもお金なんか貰えないって聞いたけれど。
もちろん私はそれ以外の理由の方が嬉しい。
「だって、もっともっと多くの人に聞いて貰える。私の歌が広がっていくの。私はなによりそれが嬉しいの!」
口が悪い人には、承認欲求の塊だなとか言われそうだけど……。その通りだ。認められて嬉しくないはずがない。でもそんな感情だけじゃないのも事実だ。
汚い感情も、綺麗な感情も、欲も願いも混じり合っているのが私という人間なんだから。
「だからみんなとは、少しの間だけ、お別れすることになります」
ブーイングが、足を踏み鳴らす音が。
声援が、口笛や手を叩いて喜ぶ音が。
聞こえる。
正反対の意味を持つ音のはずなのに、伝えたい想いは一つ。
私達の歌が好きだという気持ちだ。
「ごめんなさいっ。私達のわがままを、どうか許してくださいっ」
私が頭を下げると同時に、王子であるグラジオスも、貴族の一人息子であるハイネも、王子直属のメイドであるエマも、頭を下げる。
このステージの上では地位や立場など関係なく、ただ一人の人間だとでもいうかの様に。
「そして、帰って来た時またここで歌わさせてくださいっ」
それに対する観客の答えは、ひとつ。
私は嬉しくて、いけないと分かっていても涙をこぼしてしまう。
泣いたら歌えなくなるのに。きちんとお別れしなきゃいけないのに。
私はそっと蝶の形をした髪飾りに手を添えた。
本体は銀で出来ており、翼には様々な色のガラスが使われている、とても繊細で見事な一品だ。
これをくれたのは見習いとして働いているピーターで、私のために一生懸命寝る間を惜しんで作ってくれたらしい。
以前よりもはるかに腕を上げている事が見ただけで分かった。
ピーターも、今日はこの観客の中で応援してくれている。
そんな彼に恥じる事がない歌を歌わなければならない。
私は大きく息を飲みこんで、ぐっと下腹に力を込めた。
大丈夫だ。私はまだ歌える。
歌うためにここに居るのだから、歌わなきゃ。
「それでは、聞いてください」
私の一言で、それまでの熱狂が嘘のように静まり返っていく。
私の歌を聴くために、この場に居る全員が心を一つにしてくれていた。
私は指をパチリと鳴らして合図を送る。
出だしはエマのハープが静かに語り始め、その後を追ってハイネとグラジオスが各々の楽器を使って囁き始める。
歌う曲は――再会を約束するための歌。
歌詞通り、歌そのものが長い歳月を越えて本当に帰って来てくれた歌だ。
だからこの歌こそがきっと、間違いなく、今の私達にふさわしい。
――secret base ~君がくれたもの~ ――
私は歌い始めた。またここで歌うことを誓うために。
この歌のように、またここに帰ってくるために。観客のみんなにまた会うために。
ゆっくりとした、静かな歌声が響いていく。
楽器の音と私の歌声以外、いかなる音もその場には存在しなかった。
観客のみんなが、仲間の演奏と私の声をほんのわずかでも聞き逃したくないと。
そう、声なき声で言っていた。
それが嬉しくて――。
「うっ……くっ……」
私の口からは、歌ではなく嗚咽が漏れてきてしまう。
歌わなきゃ。いくらそう思っても、続きが出てこない。
頭の中では色んな感情が渦巻いていて、もうどうしようもなかった。
「がんばれ~っ!」
声援が飛ぶ。
「歌って~っ!」
「お前の歌が好きだーっ!」
「殿下ーーっ!!」
「エマさんに涙は似合わないぞ~」
「ハイネの兄貴~! ぶっちまえ~!!」
それを追うように、次々とほかの人たちも。
私はもう限界だった。
私の瞳からはとめどなく涙が溢れる。
止めようといくら頑張っても止まらなかった。
気付けば演奏も、ところどころ虫食いの様な空白が出来てしまう。
振り返れば仲間達みんなも涙を流していた。
涙を拭うたびに演奏の一部に穴が開いてしまうのだ。
それは本当に酷い演奏で。
でも、まともに歌う事も出来ない私はもっと酷くて。
だというのに観客のみんなはそんな私達を口々に応援してくれていた。
それに応えるためにも私は必死に歌を紡いでいく。どんなにボロボロでも。どんなに小さな声でも。
こんなのは自己満足だと言われても、伝わる事を信じて。
その日のライブは、今までで一番ひどい演奏で、最も最高のライブだった。
私達は、今日この日から世界に向けて旅立った。
私の視界の中には、グラジオス、エマ、ハイネという三人の大切な仲間たちが居る。
それだけじゃない。
舞台を覆うように建てられた防音用の壁が見えていた。
これはアッカマンが手配し、沢山の人が私の歌を聴けるようにと設置されたものだ。
この場所は、私達の全てが始まった場所。あの市場近くに作られたステージだ。
少しのお別れを告げるには、この私達が始まった場所が最もふさわしい。
ゆっくりと私は振り返る。
今度視界に入ったのは、すり鉢状になった舞台から伸びる観客席と、そこに座る人々の姿だ。
四百か、五百か。いいや、それ以上にも見える。
作られた席以上に人が集まって、もう押しくらまんじゅうでもしているのかって状態だった。
みんなが集まって来てくれた理由は、たった一つ。
私達の歌を聴くためだ。
私は演奏旅行に行ってしまうから、二年近くもこの国では歌えない。最後ではないが、とてつもなく長い時間お別れしなければならないのだ。
私は大きく息を吸い込み……。
「みんなー! 今日は来てくれてありがとーー!!」
割れんばかりの歓声がそれに応えてくれる。
観客たちの顔は、みんながみんな興奮で真っ赤に染まり、熱狂的に私の名前を、仲間たちの名前を叫んでくれた。
私達はみんなに求められている。そう実感すると、どこまでも胸が熱くなっていく。
特に私はただの異世界人だし、見た目子どもだし、生意気だし、勢いで突っ込んでいって色んな失敗をするお調子者だ。
そんな私が歌った歌を、こんなにも沢山の人が求めてくれて、受け入れてくれる。
それはとっても、とってもありがたいことだった。
本当にもう、私の中にあるのはみんなへの感謝だけだ。
私はもう一度、観客に負けないようにありがとうと叫ぶ。
更に大きくなってしまった歓声が治まるのを待って、私はこれからの事を語り始めた。
「もう知ってると思うけれど、私は他の国からも来て欲しいって声がかかったの。それは、私にとってとっても嬉しい事なの」
何故か、普通だったら名誉とかお金とか、色んな事を思うだろう。まあ、御前演奏してもお金なんか貰えないって聞いたけれど。
もちろん私はそれ以外の理由の方が嬉しい。
「だって、もっともっと多くの人に聞いて貰える。私の歌が広がっていくの。私はなによりそれが嬉しいの!」
口が悪い人には、承認欲求の塊だなとか言われそうだけど……。その通りだ。認められて嬉しくないはずがない。でもそんな感情だけじゃないのも事実だ。
汚い感情も、綺麗な感情も、欲も願いも混じり合っているのが私という人間なんだから。
「だからみんなとは、少しの間だけ、お別れすることになります」
ブーイングが、足を踏み鳴らす音が。
声援が、口笛や手を叩いて喜ぶ音が。
聞こえる。
正反対の意味を持つ音のはずなのに、伝えたい想いは一つ。
私達の歌が好きだという気持ちだ。
「ごめんなさいっ。私達のわがままを、どうか許してくださいっ」
私が頭を下げると同時に、王子であるグラジオスも、貴族の一人息子であるハイネも、王子直属のメイドであるエマも、頭を下げる。
このステージの上では地位や立場など関係なく、ただ一人の人間だとでもいうかの様に。
「そして、帰って来た時またここで歌わさせてくださいっ」
それに対する観客の答えは、ひとつ。
私は嬉しくて、いけないと分かっていても涙をこぼしてしまう。
泣いたら歌えなくなるのに。きちんとお別れしなきゃいけないのに。
私はそっと蝶の形をした髪飾りに手を添えた。
本体は銀で出来ており、翼には様々な色のガラスが使われている、とても繊細で見事な一品だ。
これをくれたのは見習いとして働いているピーターで、私のために一生懸命寝る間を惜しんで作ってくれたらしい。
以前よりもはるかに腕を上げている事が見ただけで分かった。
ピーターも、今日はこの観客の中で応援してくれている。
そんな彼に恥じる事がない歌を歌わなければならない。
私は大きく息を飲みこんで、ぐっと下腹に力を込めた。
大丈夫だ。私はまだ歌える。
歌うためにここに居るのだから、歌わなきゃ。
「それでは、聞いてください」
私の一言で、それまでの熱狂が嘘のように静まり返っていく。
私の歌を聴くために、この場に居る全員が心を一つにしてくれていた。
私は指をパチリと鳴らして合図を送る。
出だしはエマのハープが静かに語り始め、その後を追ってハイネとグラジオスが各々の楽器を使って囁き始める。
歌う曲は――再会を約束するための歌。
歌詞通り、歌そのものが長い歳月を越えて本当に帰って来てくれた歌だ。
だからこの歌こそがきっと、間違いなく、今の私達にふさわしい。
――secret base ~君がくれたもの~ ――
私は歌い始めた。またここで歌うことを誓うために。
この歌のように、またここに帰ってくるために。観客のみんなにまた会うために。
ゆっくりとした、静かな歌声が響いていく。
楽器の音と私の歌声以外、いかなる音もその場には存在しなかった。
観客のみんなが、仲間の演奏と私の声をほんのわずかでも聞き逃したくないと。
そう、声なき声で言っていた。
それが嬉しくて――。
「うっ……くっ……」
私の口からは、歌ではなく嗚咽が漏れてきてしまう。
歌わなきゃ。いくらそう思っても、続きが出てこない。
頭の中では色んな感情が渦巻いていて、もうどうしようもなかった。
「がんばれ~っ!」
声援が飛ぶ。
「歌って~っ!」
「お前の歌が好きだーっ!」
「殿下ーーっ!!」
「エマさんに涙は似合わないぞ~」
「ハイネの兄貴~! ぶっちまえ~!!」
それを追うように、次々とほかの人たちも。
私はもう限界だった。
私の瞳からはとめどなく涙が溢れる。
止めようといくら頑張っても止まらなかった。
気付けば演奏も、ところどころ虫食いの様な空白が出来てしまう。
振り返れば仲間達みんなも涙を流していた。
涙を拭うたびに演奏の一部に穴が開いてしまうのだ。
それは本当に酷い演奏で。
でも、まともに歌う事も出来ない私はもっと酷くて。
だというのに観客のみんなはそんな私達を口々に応援してくれていた。
それに応えるためにも私は必死に歌を紡いでいく。どんなにボロボロでも。どんなに小さな声でも。
こんなのは自己満足だと言われても、伝わる事を信じて。
その日のライブは、今までで一番ひどい演奏で、最も最高のライブだった。
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