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第83話 婚約者は正統派ご令嬢!?
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「……君が、そうなのか?」
執務室――カシミールの執務室をそのままグラジオスが使っている――に入った私達を待っていたのは、黄色を基調にしたチューリップを思わせるドレスを着た女性だった。
ただその女性は――。
「はい、グラジオス殿下。シャローム・ザルバトルと申します。先ほどはきちんとした挨拶が出来ず申し訳ございませんでした」
先ほど、私達が共に演奏した女性であった。
あまりの出来事に唖然として二の句が継げないでいる私達へ向かって、シャムは優雅にカーテシーをすると満面の笑みを浮かべる。
「ですが、とても楽しうございましたわ」
「……あ、ああ」
だがグラジオスは、自らの婚約者が訪ねて来たというのにも関わらず、あまり嬉しくなさそうであった。
というか、自分の婚約者に会って気付かないなんてちょっとどうなのだろう。
私はつんつんっとグラジオスの背中を突っつくと、小声でその事を指摘する。
「……仕方がないだろう。会ったのは一度きりで、しかも十年以上前だ。それ以降は――」
「そうですわね。わたくしたちの婚約はあって無いような事にされておりましたもの」
グラジオスと先王の不仲により、そういった事全てが機能しなくなっていたのだろう。
グラジオスとシャムが本当に結婚してしまえば相当な権力を持つに至ってしまう。いくら不仲とはいえ容易くいじめる事など不可能になるはずだ。しかも王位がカシミールに移ったところでグラジオスが公爵になれば色々と地位が脅かされかねない。
という事で、二人の婚約は非常に都合が悪く、今まで放置され続けていたのだろう。
「ですがもう障害はございませんわ。誠心誠意、お仕えさせていただきます」
「…………」
だがグラジオスの表情は、喜びとは程遠い位置にあった。
ともすれば冷酷とも思われかねないほど固い顔でシャムの事を見下ろしている。
「失礼ですが、シャローム嬢。今まで私の事を放って置いて、いざ私に王位が転がり込みそうになったらすり寄ってくる。あまりに都合がよすぎると受け取られても仕方のない行動ではありませんか?」
グラジオスの刺々しい物言いに、私はちょっと! と思わず非難の声を上げてしまった。
……気持ちは分かるけど、もうちょっとオブラートに包んだ方が良いんじゃないかな。
「確かに、わたくしの行動はそのように受け取られても仕方のないことかもしれません。事実、グラジオス殿下が一番お辛い時、傍にいてお助けすることが叶わなかった事は確かです」
ですが、と言いながら、シャムは両手を祈るように胸の前で合わせてグラジオスの瞳を真摯に見つめる。
その瞳には少なくとも偽りの様なものは見当たらなかった。
「わたくしは、殿下のお望みする事であれば何でもこたえられる様に、歌がお好きだと聞けば歌を。音楽がお好きだと聞けばヴァイオリンを習いましたわ。他にも絵や料理に手芸など、様々な事を学びましたの。ですからせめて、わたくしにチャンスを戴けませんでしょうか?」
確かに二、三年ちょろっと練習した程度ではあそこまでヴァイオリンを弾けるようにはならないだろう。
それは間近で音を聞いたグラジオスも分かっているはずだ。
だから追い出した女性たちにしたような態度を取らないのだろう。
「殿下。シャローム姫をあまり……」
「オーギュスト伯爵様、お気持ちは嬉しいですがそのような気遣いは無用ですわ」
横から口をはさんだオーギュスト伯爵を、シャムはむしろ邪魔だと跳ね除けてしまう。
「わたくしがザルバトルであるから妃の立場に迎えるなど、最もあって欲しくありませんの。わたくしはわたくしであるから殿下に愛して欲しいのですわ。そしてわたくしも、グラジオス殿下であるから愛して差し上げたいのです」
それはとても一途でまっすぐな想いだった。
その想いが籠められた眼差しを、私と、背後に控えるエマへと向ける。
「わたくしは十一年間殿下をお慕いしてまいりました。この気持ちだけは真実であり、誰にも負けるつもりはありませんわ」
その宣言を聞いた時、私の心に正体不明のモヤの様なものが生まれて……ちょっとだけ、痛かった。
「俺は後宮を廃した。もう君が住む場所は……」
「でしたら馬車にでも住みますわ。殿下が信じて下さるまで、わたくし諦めませんの」
強い感情を持っているだけあってシャムはとても強かった。
まっすぐに、そして何より正直に、グラジオスへの想いをぶつける。
こんな女性が今まで周りに居なかっただけに、グラジオスは戸惑いを隠せない様だった。
グラジオスは心底困り果てた様子で頭を掻くと大きく息を吐いてから白旗をあげる。
「王宮内に貴女が住める場所を用意しよう」
「ありがとう存じます、殿下」
「だが始めに言っておく。俺は君を妃にするつもりはない」
グラジオスはそうきっぱりと言い渡したのだが……。シャムは一向にめげる様子はなく、むしろ微笑みすら浮かべていた。
「ふふっ、結構ですわ。それでもわたくしに振り向かせてみせますわ」
「…………」
当然グラジオスは何も言い返すことができず、もう一度深々とため息をついたのだった。
それから一週間が過ぎ、私とエマは二人で私の部屋に集まってぼ~っとしていた。
本当ならばボイストレーニングをする予定なのだが、私もエマも、何となくする気が起きなかったのだ。
ベッドに座ったエマが、何度目かの視線をグラジオスの私室がある方角へと向ける。
グラジオスは今執務室で仕事をこなしており、私室にはいないのだが。
「……ねえエマ」
「はい」
死んだ魚の様な目をしているエマが、自動人形の様に無機質な声で返事をする。
「グラジオスの好みの女性ってね、強い女性である事。歌が歌える事。自分だけを想ってくれる事なんだって」
「へ~……」
ダメだこれ。返事はあるけどエマがしかばねのようになってる。
仕方ないか、だって……。
「全部当てはまっちゃうもんねぇ……」
「ですねぇ……」
しかもどんなところにでも着いて行く位グラジオスに猛烈アプローチをかけているのだ。このままだと数週間もしない内にグラジオスは射止められてしまうのではないだろうかとさえ思う。
グラジオス押しに弱そうだし……。
「ああもうっ」
私は両手で頭をぐちゃぐちゃとかき混ぜる。
行き場のない感情がどうしようもないほどに私の中で暴れ回っていた。
――正直に言おう。私はムカついていた。理由はこれといって分からないけれど、とにかく腹が立っていたのだ。
「突き放すんならもっときちんと突き放しなさいよねっ。ちょっと気を持たせるから付け込まれるのにっ」
「……殿下はお優しいですから」
「ああいうのは優柔不断っていうの! 優しいとかじゃないのっ」
とはいえこの一週間付き合ってみて分かった事がある。
シャムの気持ちは間違いなく本物で、不純な動機では一切ない。
少なくとも本人はそうだ。あのぽっちゃり系名前負けザルバトル公爵がどう考えて居るかは分からないけれど。
それが分かるだけに、グラジオスも断り難いところはあるのだろう。
毎日毎日飽きもせずに好き好き光線を放ってくる相手を撃墜し続けるのはなかなか辛いものがあるはずだ。
「何かで気を反らしたりとかできたらいいんだけど……」
「殿下一色、一直線ですからね……」
私達は仲良くため息をつくしかなかった。
執務室――カシミールの執務室をそのままグラジオスが使っている――に入った私達を待っていたのは、黄色を基調にしたチューリップを思わせるドレスを着た女性だった。
ただその女性は――。
「はい、グラジオス殿下。シャローム・ザルバトルと申します。先ほどはきちんとした挨拶が出来ず申し訳ございませんでした」
先ほど、私達が共に演奏した女性であった。
あまりの出来事に唖然として二の句が継げないでいる私達へ向かって、シャムは優雅にカーテシーをすると満面の笑みを浮かべる。
「ですが、とても楽しうございましたわ」
「……あ、ああ」
だがグラジオスは、自らの婚約者が訪ねて来たというのにも関わらず、あまり嬉しくなさそうであった。
というか、自分の婚約者に会って気付かないなんてちょっとどうなのだろう。
私はつんつんっとグラジオスの背中を突っつくと、小声でその事を指摘する。
「……仕方がないだろう。会ったのは一度きりで、しかも十年以上前だ。それ以降は――」
「そうですわね。わたくしたちの婚約はあって無いような事にされておりましたもの」
グラジオスと先王の不仲により、そういった事全てが機能しなくなっていたのだろう。
グラジオスとシャムが本当に結婚してしまえば相当な権力を持つに至ってしまう。いくら不仲とはいえ容易くいじめる事など不可能になるはずだ。しかも王位がカシミールに移ったところでグラジオスが公爵になれば色々と地位が脅かされかねない。
という事で、二人の婚約は非常に都合が悪く、今まで放置され続けていたのだろう。
「ですがもう障害はございませんわ。誠心誠意、お仕えさせていただきます」
「…………」
だがグラジオスの表情は、喜びとは程遠い位置にあった。
ともすれば冷酷とも思われかねないほど固い顔でシャムの事を見下ろしている。
「失礼ですが、シャローム嬢。今まで私の事を放って置いて、いざ私に王位が転がり込みそうになったらすり寄ってくる。あまりに都合がよすぎると受け取られても仕方のない行動ではありませんか?」
グラジオスの刺々しい物言いに、私はちょっと! と思わず非難の声を上げてしまった。
……気持ちは分かるけど、もうちょっとオブラートに包んだ方が良いんじゃないかな。
「確かに、わたくしの行動はそのように受け取られても仕方のないことかもしれません。事実、グラジオス殿下が一番お辛い時、傍にいてお助けすることが叶わなかった事は確かです」
ですが、と言いながら、シャムは両手を祈るように胸の前で合わせてグラジオスの瞳を真摯に見つめる。
その瞳には少なくとも偽りの様なものは見当たらなかった。
「わたくしは、殿下のお望みする事であれば何でもこたえられる様に、歌がお好きだと聞けば歌を。音楽がお好きだと聞けばヴァイオリンを習いましたわ。他にも絵や料理に手芸など、様々な事を学びましたの。ですからせめて、わたくしにチャンスを戴けませんでしょうか?」
確かに二、三年ちょろっと練習した程度ではあそこまでヴァイオリンを弾けるようにはならないだろう。
それは間近で音を聞いたグラジオスも分かっているはずだ。
だから追い出した女性たちにしたような態度を取らないのだろう。
「殿下。シャローム姫をあまり……」
「オーギュスト伯爵様、お気持ちは嬉しいですがそのような気遣いは無用ですわ」
横から口をはさんだオーギュスト伯爵を、シャムはむしろ邪魔だと跳ね除けてしまう。
「わたくしがザルバトルであるから妃の立場に迎えるなど、最もあって欲しくありませんの。わたくしはわたくしであるから殿下に愛して欲しいのですわ。そしてわたくしも、グラジオス殿下であるから愛して差し上げたいのです」
それはとても一途でまっすぐな想いだった。
その想いが籠められた眼差しを、私と、背後に控えるエマへと向ける。
「わたくしは十一年間殿下をお慕いしてまいりました。この気持ちだけは真実であり、誰にも負けるつもりはありませんわ」
その宣言を聞いた時、私の心に正体不明のモヤの様なものが生まれて……ちょっとだけ、痛かった。
「俺は後宮を廃した。もう君が住む場所は……」
「でしたら馬車にでも住みますわ。殿下が信じて下さるまで、わたくし諦めませんの」
強い感情を持っているだけあってシャムはとても強かった。
まっすぐに、そして何より正直に、グラジオスへの想いをぶつける。
こんな女性が今まで周りに居なかっただけに、グラジオスは戸惑いを隠せない様だった。
グラジオスは心底困り果てた様子で頭を掻くと大きく息を吐いてから白旗をあげる。
「王宮内に貴女が住める場所を用意しよう」
「ありがとう存じます、殿下」
「だが始めに言っておく。俺は君を妃にするつもりはない」
グラジオスはそうきっぱりと言い渡したのだが……。シャムは一向にめげる様子はなく、むしろ微笑みすら浮かべていた。
「ふふっ、結構ですわ。それでもわたくしに振り向かせてみせますわ」
「…………」
当然グラジオスは何も言い返すことができず、もう一度深々とため息をついたのだった。
それから一週間が過ぎ、私とエマは二人で私の部屋に集まってぼ~っとしていた。
本当ならばボイストレーニングをする予定なのだが、私もエマも、何となくする気が起きなかったのだ。
ベッドに座ったエマが、何度目かの視線をグラジオスの私室がある方角へと向ける。
グラジオスは今執務室で仕事をこなしており、私室にはいないのだが。
「……ねえエマ」
「はい」
死んだ魚の様な目をしているエマが、自動人形の様に無機質な声で返事をする。
「グラジオスの好みの女性ってね、強い女性である事。歌が歌える事。自分だけを想ってくれる事なんだって」
「へ~……」
ダメだこれ。返事はあるけどエマがしかばねのようになってる。
仕方ないか、だって……。
「全部当てはまっちゃうもんねぇ……」
「ですねぇ……」
しかもどんなところにでも着いて行く位グラジオスに猛烈アプローチをかけているのだ。このままだと数週間もしない内にグラジオスは射止められてしまうのではないだろうかとさえ思う。
グラジオス押しに弱そうだし……。
「ああもうっ」
私は両手で頭をぐちゃぐちゃとかき混ぜる。
行き場のない感情がどうしようもないほどに私の中で暴れ回っていた。
――正直に言おう。私はムカついていた。理由はこれといって分からないけれど、とにかく腹が立っていたのだ。
「突き放すんならもっときちんと突き放しなさいよねっ。ちょっと気を持たせるから付け込まれるのにっ」
「……殿下はお優しいですから」
「ああいうのは優柔不断っていうの! 優しいとかじゃないのっ」
とはいえこの一週間付き合ってみて分かった事がある。
シャムの気持ちは間違いなく本物で、不純な動機では一切ない。
少なくとも本人はそうだ。あのぽっちゃり系名前負けザルバトル公爵がどう考えて居るかは分からないけれど。
それが分かるだけに、グラジオスも断り難いところはあるのだろう。
毎日毎日飽きもせずに好き好き光線を放ってくる相手を撃墜し続けるのはなかなか辛いものがあるはずだ。
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