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姫はじめ
しおりを挟む初夜のことを思い出したマヒナは、年明けてからはじまる行為を前に、切ない声をあげる。
「キヨミネさ……」
「お布団に、入ろうね」
「――はい」
ふたりで布団に入り込むと同時に、キヨミネはマヒナに深い接吻を与えだす。クチュ、クチュ、クチュ、と舌を絡ませ淫らな水音を立てながら、マヒナが着ていた部屋着を布団のなかで乱していく。寒さと期待に震える乳房がほろりとまろびでてきたのを見て、キヨミネの瞳が妖しく煌めく。
「素直でいいよ。マヒナのここ、もう勃ってる」
「あん」
「無垢な乙女だった貴女が、俺の手で淫らに作りかえられていく姿を見ていると……あぁ、たまらないな」
満足そうに布団のなかに頭を突っ込んで、キヨミネは薄暗いなかからマヒナの胸の頂きを舌でしごきだす。乳首に巻きつく湿った舌先に刺激され、ふれられていない方もシクシクと凝っていく。布団のなかにいる彼の腕に身体を抑え込まれたマヒナは彼に施される愛撫に媚鳴をあげながらもどかしそうに下半身をくねらせる。
会得の際に剃髪したキヨミネの髪は、いまは常人のそれとほぼ変わりない短髪だ。過去、マヒナが出逢った僧侶は髪の毛がなかったから、すぐに彼のことを思い出せなかったのだ。
その彼の短い髪がマヒナの胸元で停滞している。そのまま彼の髪を撫でれば、お返しとばかりに彼の口淫が激しくなる。
「――ッ、噛んじゃ、だめぇ」
「気持ちいいくせに」
「あぅっ」
左右の乳首をハムハムと甘噛みしながら、キヨミネが勝ち誇ったかのようにマヒナのショーツに手を入れる。ひんやりとした彼の手の温度にビクッとしながらも、待ちわびた愛しいひとからの刺激に、彼女の身体は歓喜していた。
結婚して三ヶ月。何度も身体を繋げているにもかかわらず、キヨミネはマヒナを執拗に責めつづける。お坊さんだって結婚してもいいし、もちろん子どもを作ることも許されている。宗派によっては常に剃髪していなければならない、肉を食べてはならないなどの厳しい戒律があるというが、この寺は明治時代のお偉いさんの命令でずいぶん緩くなったのだとか。
マヒナが余計なことを考えているとキヨミネは快楽に向き合わせようと必死になる。布団のなかで一方的に与えられる快感に、すでにショーツは湿っている。潤みでてきた愛液を指先で掬いとり、敏感な秘芽の尖端にまぶしながら、キヨミネは彼女の乳首をちうちう吸う。
「……ぁっ、はぁっ」
「マヒナのここ、今年もたくさんイジめてあげるからね。俺の手でぷっくら膨らませて、弾けさせて」
「ン――ッ!」
「達ったね」
クリトリスだけで軽く絶頂に至った妻を労いながら、キヨミネは蜜口へ己の指を沈ませていく。
「っく……、キヨ、ミネさ……」
「狭いけど、ナカはふわふわだ。もっとかき混ぜて気持ちよくなろうね」
「ひ、ぁあん!」
ぬぷ、と指先が膣口に入り込む。人差し指となか指がマヒナの膣壁をくすぐるようにゆっさゆっさと撹拌していく。奥深くから絶えずあふれでる愛液とかき混ざる空気によって淫らな音が体内で響きつづける。考え事を霧散させる彼の手淫によって、マヒナの身体はできあがっていく。
「キヨミネさ……」
「なんだい? これじゃあ足りない?」
「っ、もっと」
「ちゃんとおねだりしてくれないと、あげないよ」
「……ほしい、です」
「なにがほしいの?」
「キヨミネ、さん、の」
はぁ、と甘い吐息をこぼしながら、マヒナは瞳を潤ませながら懇願する。
「ふとくて、かったい、肉の、棒を……マヒナの、いやらしい穴に、挿入れて?」
「――ああ。たまらないよ」
キヨミネが教え込んだ淫語をたどたどしく、恥じらいながら口にする妻を前に夫は破顔する。
すでに勃ちあがっている分身を素早く取りだし、マヒナの濡れそぼった蜜口に亀頭をこすりつければ、彼女は待っていたとばかりに身体を震わせる。
「はぅ、ん」
「マヒナはこれを、ナカに挿入れてから、どうしたい?」
「奥まで、ずぶずぶに、出し入れして、一緒に、気持ちよくなる……の」
「そうだね。俺の形になっているいやらしい蜜穴に突っ込んで、ぐちゃぐちゃにしてあげようね」
「~~っあ!」
ずりゅん、と勢いよく貫かれて、マヒナが甲高い声をあげる。待ちわびた挿入に身体はあっさり昇天する。目の前が真っ白になると同時に全身が弛緩する。その余韻を引きずるかのようにキヨミネが彼女の身体をかき抱き、腰を前後に振りはじめる。
中途半端に着ていた部屋着はすでに脱がされ、マヒナだけがはだかになっていた。キヨミネに体勢を固定され、不安定な状態でマヒナは彼の楔を受け入れる。
「は、っ、あぁ、あぁんっ……」
「マヒナ。こんな生臭坊主の嫁になるなんて思わなかったよね。仏像に夢中になっていた貴女は俺を聖人君子のように思っていたけど、結婚したら毎日のように抱かれて、啼かされて、可愛そうに……!」
かわいそう、と憐れみながらキヨミネに貫かれてマヒナはポロポロと涙を散らす。何度も彼に教え込まれた身体は煩悩の赴くまま、キヨミネの分身を包み込むようにきつく、きつく締めつける。
彫刻刀で原木を削った際に生まれる木くずのように、マヒナは身体中から汗や愛液を迸らせる。外では雪が降りつづいているのに、はだかにされているのに、寒さを感じることはなくなっていた。熱い肉の棒に灼かれて、失神しそうな衝撃に、ただひたすら耐えている。
「く……ぁあ、あ、イく……んっ!」
「俺、も。出すよ……マヒナっ――!」
「~ぁあああっ!」
とてもじゃないけど涅槃になど到達できまい。愛しいひととひとつに繋がっているだけで、すべてを凌駕する悦楽があることを、キヨミネによってマヒナは思い知らされるのだ――……
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