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僕とお兄ちゃんとお兄ちゃんの親友の適切な関係
僕のこと
しおりを挟む僕は佐山 拓斗。
今春、第一志望の高校に合格した。
これで、こーちゃんやあーちゃんと一緒の学校に通える。一年だけだけどね。
僕のお父さんは、僕がまだ小さいときに、交通事故で亡くなった。小学校にも上がってなかったとき。
だから、お父さんと遊んだ記憶はほとんどなくて、写真やビデオなんかで見た記憶ばかり。
お母さんはとても優しくて強くて、頑張り屋さん。
そんなお母さんが、僕が小学校3年生のとき、結婚したい人がいると、僕に紹介してくれた人がいた。
その人が、今の僕のお父さん。
新しいお父さんには、僕より2つ上の子供がいて、僕にはお兄ちゃんができた。
「晃司だよ。拓斗。よろしく。今日から拓斗のお兄ちゃんだからね」
「お兄ちゃん?」
「うん。タクって呼ぶから」
「じゃ、僕、こーちゃんってよぶ!」
「うん。いいよ」
新しくできたお兄ちゃん……こーちゃんは、すごく優しく笑ってくれた。
お父さんもすごく優しくていい人で、僕はすぐに好きになった。
毎年、最初のお父さんの命日には、必ずお墓参りに行く。みんな一緒に。それから、こーちゃんの最初のお母さんのお墓参りにも行く。
それは今も続いていて、とても大切な行事だった。
こーちゃんはすごく頭が良くて、いつも僕の勉強を見てくれた。
できたら褒めてくれる。
できなかったらできるまでみてくれる。
僕は、そんなこーちゃんのおかげで、成績がぐんぐん伸びた。
だって、一緒の学校に行きたかったから。
頑張ったんだよ、僕。
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