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19 牢獄
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ピシャリ、ピシャリ。
天井から落ちる水滴の音だけが響く地下牢。
シーナはそこに閉じ込められていた。
「出してよ!!私は聖女なのよ!!こんなことして女神が黙っていると思わないことね!!!」
精一杯の強がり。
しかしここにはシーナ以外誰もいない。
「何なのよ。どうしてこんなことになっているのよ…」
王都についてからシーナの行動はわがままを極めた。
その日もいつも通り買い物をするため、ナーゼストに馬車を出す命令をした。
しかし命令を拒否され、この牢屋に閉じ込められたのだ。
出るには今まで私が使ったお金を返せですって?
私は選ばれた聖女なのよ。
あのお金も私の物なの!
そもそも私がやりたいことを誰が止める権利があるの?
私は必要とされてるの!
だってお店のオーナーも私が来れば頭を下げるし、イケメンだって私を取り合っている。
そうよ、あの人たちが私の現状を知れば絶対に助けに来てくれる。
食事を届けに来た給仕に2枚の手紙を渡す。
一枚は贔屓にしている服屋。
もう一枚はシーナがよく訪れる夜のお店。
内容は保釈金を払って私を地下牢から出して。
二枚とも内容を確認された上で届けられた。
◇◇
王都一の高級服屋。
「オーナー、御手紙です」
シーナが書いた手紙読むオーナー。
読み終えた後、蝋燭に着いた火で手紙を燃やした。
「オーナー、先ほどの手紙には何と書かれていたのですか?」
「気にすることはありません。さぁ、仕事に戻りましょう」
王都一の夜のお店。
「キキさん、御手紙です」
「ありがと!おっ!シーナちゃんからだ。なにが書いてあるのかな」
手紙を読んだ後、キキは自分の手帳を取り出した。
そこには自分目当てにお店に来てくれる女の子の詳細な情報が書かれていた。
もちろんシーナの名前も書いてある。
キキはペンでシーナの名前を黒く塗りつぶした。
これで良し!
あの子金回りは良かったから仲良くしてたけど、逆にこっちにお金をよこせは無いよね。
「キキさん、お客様です!」
「キキ~!!会いたかった!」
「俺も会いたかったよ!」
◇◇
あの手紙から数週間が経った。
シーナはまだ牢屋にいる。
「どうして!どうして私はまだこんなところにいさせられるのよ!!お金払ってくれたんじゃないの?」
過度なストレスと不衛生な空間でシーナの体はボロボロになっていた。
そこにやってきたのはナーゼスト。
「ナーゼスト!?早くここから出しなさい!!私をこんな目に合わせてただじゃ置かないわよ」
「…」
ナーゼストは何も言わずシーナを牢屋から出す。
シーナが連れて行かれたには大司祭か入れない部屋だった。
「久しぶり、シーナ」
そこにいたのはマリンだった。
天井から落ちる水滴の音だけが響く地下牢。
シーナはそこに閉じ込められていた。
「出してよ!!私は聖女なのよ!!こんなことして女神が黙っていると思わないことね!!!」
精一杯の強がり。
しかしここにはシーナ以外誰もいない。
「何なのよ。どうしてこんなことになっているのよ…」
王都についてからシーナの行動はわがままを極めた。
その日もいつも通り買い物をするため、ナーゼストに馬車を出す命令をした。
しかし命令を拒否され、この牢屋に閉じ込められたのだ。
出るには今まで私が使ったお金を返せですって?
私は選ばれた聖女なのよ。
あのお金も私の物なの!
そもそも私がやりたいことを誰が止める権利があるの?
私は必要とされてるの!
だってお店のオーナーも私が来れば頭を下げるし、イケメンだって私を取り合っている。
そうよ、あの人たちが私の現状を知れば絶対に助けに来てくれる。
食事を届けに来た給仕に2枚の手紙を渡す。
一枚は贔屓にしている服屋。
もう一枚はシーナがよく訪れる夜のお店。
内容は保釈金を払って私を地下牢から出して。
二枚とも内容を確認された上で届けられた。
◇◇
王都一の高級服屋。
「オーナー、御手紙です」
シーナが書いた手紙読むオーナー。
読み終えた後、蝋燭に着いた火で手紙を燃やした。
「オーナー、先ほどの手紙には何と書かれていたのですか?」
「気にすることはありません。さぁ、仕事に戻りましょう」
王都一の夜のお店。
「キキさん、御手紙です」
「ありがと!おっ!シーナちゃんからだ。なにが書いてあるのかな」
手紙を読んだ後、キキは自分の手帳を取り出した。
そこには自分目当てにお店に来てくれる女の子の詳細な情報が書かれていた。
もちろんシーナの名前も書いてある。
キキはペンでシーナの名前を黒く塗りつぶした。
これで良し!
あの子金回りは良かったから仲良くしてたけど、逆にこっちにお金をよこせは無いよね。
「キキさん、お客様です!」
「キキ~!!会いたかった!」
「俺も会いたかったよ!」
◇◇
あの手紙から数週間が経った。
シーナはまだ牢屋にいる。
「どうして!どうして私はまだこんなところにいさせられるのよ!!お金払ってくれたんじゃないの?」
過度なストレスと不衛生な空間でシーナの体はボロボロになっていた。
そこにやってきたのはナーゼスト。
「ナーゼスト!?早くここから出しなさい!!私をこんな目に合わせてただじゃ置かないわよ」
「…」
ナーゼストは何も言わずシーナを牢屋から出す。
シーナが連れて行かれたには大司祭か入れない部屋だった。
「久しぶり、シーナ」
そこにいたのはマリンだった。
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