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1章 始まりの高2編

オネェのお兄さんは強い

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 3泊もしたお泊まり会が終わった。終わってしまえば短かく感じるもので、帰らなくちゃいけないと思うと無性に寂しくなってしまう。
 朝食を食べ、片付けを済ませて皆と少しイチャイチャする。けれど、時間は無情にも過ぎてゆく。僕は、りっくんと啓吾と朔と共に八千代の家を出た。


「僕たちが帰ったあとって、八千代は急に1人になるでしょ。なんか、寂しくないのかなって思っちゃうんだよね····」
 
「場野が寂しいとか····なくね? まぁ、結人に会えねぇのが辛いってくらいだろ。それに寂しいっつーけどさ、この後、朔と莉久と一緒に髪染めに行くだろ?」

 そう、人生初の染髪。なのに、実は昨日まで忘れていて、りっくんに言われて思い出したのだ。

「この後また、朔と莉久と居れんじゃん。寂しくないだろ~。で、何色にすんのか決めてんの?」

 なんだか一瞬、啓吾が1番寂しそうな顔をしているように思えた。

「んー····まだ迷ってるんだぁ。何色が似合うのかなぁ」

「ゆいぴは青っぽい黒とかね、ピンクっぽいオレンジとか」

「え、難しいよ。それ何色なの?」

「俺と朔がお兄さんと相談するから任せて」

「多分、人の意見なんか聞かねぇぞ。基本兄貴に任せる感じだからな」

「えぇ~····」

「そうなんだ。髪染めるのも楽しみなんだけどね、朔のお兄さんに会えるの楽しみだなぁ」

 なんて喋っているうちに、あっという間に家の前に着いていた。啓吾に写真を送る約束をして、惜しみつつも別れた。

 僕は荷物を置いて、久しぶりに会う父さんと少し話をした。今回の件は、本当にただの引き抜きだと思っているらしい。朔たちの頑張りを伝えられないのは悔しいが、嬉しそうな両親の顔を見る事ができて安心した。
 髪を染める話しをしたら「高校デビューにしては遅くないか? あまり派手にするなよ」と言われた。高校デビューって、僕もうすぐ3年生なんだけどな。
 なんだかんだ、くだらない話しかしていないけれど、積もる話はまた今度だ。迎えの時間が迫っているので準備をする。


 さて、初めて髪を染めるわけだが。なんだか、彼氏色に染められるようでワクワクする。背徳感と言うと大袈裟かもしれないが、少し悪いことをしている気分だ。
 そして昼過ぎ、りっくんが迎えに来てくれた。家の近くのバス停には、朔と啓吾と八千代が居た。今日は、3人で行く予定だったのだが····。

「あれ? なんで啓吾と八千代も居るの?」

「大畠が暇だって電話してきたから話してて、俺と莉久は結人が染めたの一番に見れるんだなって言ったら、大畠も一番に見てぇって言い出して、それならいっそ皆で行けばいいんじゃねぇかつったら2人とも来たんだ」

「う····え? んー····そっか」

 朔の説明はいつも一気にくる。話の展開が早くて、大抵置いていかれてしまう。けど、なんとなくわかった。

「やっぱ生で見たくてさ。来ちゃった」

 啓吾がイタズラっ子のように笑って見せた。
 
「えぇ····、軽いなぁ。迷惑じゃないの?」

「兄貴には一応言ってある。店は無駄に広いから大丈夫だろ。時間もねぇし行くぞ」

 お店まではバスと徒歩で30分。皆で歩くと、物凄く目立つ。出かける度に思っていたけど、行く人全てが振り返っているんじゃないだろうか。かくして、30分間の耐久が始まった。
 バスに乗ると、歩いている時よりも視線を集める。男の人までもが、皆を見ている気がする。

「ねぇ····。皆さ、もう少し地味な格好できないの?」

「なんで? 結人と出掛けるからキメて来たんだけど」

 啓吾はゴツめのサルエルパンツに、派手な柄物のパーカーが似合いすぎている。伸びた襟足を結んでいるから、ピアスがジャラッと目についてチャラさ倍増で手に負えない。ミリタリーブーツがまたすごく好きな感じだ。いや、チャラ男が好きって意味じゃないけど。

「啓吾と朔はさ、その頭だから余計目立つんだよ。まず、全員ズバ抜けにイケメンなんだから、そんなにカッコよくしてたら目立ってしょうがないでしょ。さっきから、て言うかいつもなんだけどね、ずーっと視線が凄いの。僕1人ちんちくりんなのがホント辛い」

「やべぇ。なんで俺らが怒られてんのかは意味不明だけど、結人のメンタルが死にかけてる」

「ゆいぴはさ、自分で思ってるほどちんちくりんじゃないよ。ビックリするくらい態度が堂々としてるからね。それより····またそんな可愛い恰好してきて、俺らの方が心配してんだけど?」

 心外だ。パンクな柄の大きめのトレーナーにGパンが、可愛いと言われるとは思わなかったのだけど。
 八千代の家を出る前、かっこいい髪に似合う服をどうしようかと悩んでいたら、啓吾がかっこいいパーカーを借してくれたのだ。
 それよりも、態度が堂々としてるって何。態度が大きいという事なのだろうか。

「それは····褒められてる?」

「褒め以外の要素がないよ」

「そうなの?」

「おい。くだらねぇ事言ってねぇで、次降りるぞ」

 朔に言われてバスを降りる。そして、朔の案内でお兄さんのお店に向かう。
 バス停からは数分で着いた。お洒落すぎて入りにくい。もし1人だったら、絶対に入れない。そんな感じのお店だ。
 が、朔は僕の緊張なんてお構い無しに、お店の扉を開いた。

「いらっしゃいませぇ。あら、朔ぅ····アンタ、根元染めに来なさいって言ったわよね? 啓吾くんはこないだ来てくれたわよ」

「はは、ごめん、忘れてた。けど、今日は俺じゃねぇだろ。莉久と結人の頭、頼むな」

「はいはい。わかってるわよ····ってやだぁ、啓吾くんに続いてイケメンねぇ。と、アナタが結人くんね? 2人とも初めまして。朔の兄のみつるです。満さんって呼んでね」

「はっ、初めまして。武居結人です。えっと····、今日はよろしくお願いします」

「はぁい。あら? 八千代くんもいるじゃない。アンタも染めたげるからおいで」

「なんでだよ。俺はいいって」

「何言ってんの。そんっな良い男が勿体なくなる頭して。根元染めるわよ! 朔も座んなさい」

「え····。俺もいい」

「誰に口答えしてんの? どうせ休み明けには戻すんでしょ? 遊ばせなさいよ。ほら、さっさと座んなさい。じゃないと刈るわよ」

 八千代と変わらない身長の満さんは、雰囲気と口調こそオネェだが、言い知れぬ屈強さを感じる。お店に入って数分で、ごねる八千代と朔を座らせた。

「莉久くんはこっちね。アタシの愛弟子がもぉっとカッコよくしてくれるからぁ」

「はは。お、お願いします」

 りっくんが圧倒されている。ちなみに、愛弟子さんもオネェだ。フレンドリー過ぎてりっくんが怯えている。ちょっと面白い。

「さ、結人くんはアタシが担当ね。朔から、アタシがやれって指名入ってるのよね。何かご要望はあるかしら?」

「あの、皆と居てもちんちくりんに見えないように、カッコ良くしてください!」

「え? あ~っはははは! ご、ごめんなさいね。ふぅ~····わかったわ。だったら、カットも任せてもらっていいかしら? 見違える程かっこよくしちゃうわよ」

 なんだか、凄く笑われてしまった。やはり、分不相応な注文だっただろうか。皆と僕じゃ、どうしたってちんちくりんなのは変わらないもの。

 満さんには任せろと言われたが、りっくんと朔、八千代も色をオーダーしていた。もちろん、僕の髪の。
 揉めた結果、オレンジっぽい桜色に決まった。全く想像がつかない。けど、みんながそれで納得したのなら、変な色ではないのだろう。カットは満さんに任せて、連日の疲労からか僕はウトウトしてしまった。
 満さんに起こされ、僕は鏡を見て感動した。なんか、凄く男の子っぽい! なんて言う髪型かはわかんないけど、お洒落だ。前の八千代のマッシュっぽい。

「わぁ! 凄い····かっこいい。ね、みんな見て見て! 僕、女の子には見えないでしょ?」

「あら、女の子っぽいのコンプレックスだったの? 全然気にすることないのに。前のアナタも素敵だったわよ。けど、こうして自信を持ったアナタはもっと素敵ね」

「えへへ。ありがとうございます。凄く気に入りました」

「うぐっ····。気にしてるみたいだけど、ごめんなさいね。1回だけ言わせてね。朔ぅ、何この子! 可愛過ぎじゃない!」

「だろ。俺の嫁だからな」

 朔は、これ以上ないくらいのドヤ顔で言い放った。

「······え?」

「ちょっ····朔ぅ······なんで今言うのぉ」

 満さんは絶句してしまった。啓吾はお腹を抱えて笑っているし、りっくんと八千代は心底呆れている。
 初めに、ちゃんと挨拶するべきだっただろうか。反対されてしまうのだろうか。僕なんかじゃ、朔につり合わないと思われないだろうか。一瞬にして、様々な不安が胸を抉る。

「嫁ってアンタ····え、そうだったの? やだぁ、早く言いなさいよ」

「嫁だと何かあるのか?」

「アンタの嫁なら“お義兄さん”って呼ばれてみたいじゃない」

 思っていた反応と違う。流石、朔のお兄さんだ。お父さんの反応も予想の斜め上をいっていたが、瀬古家は皆こんな感じなのだろうか。

「しょうもねぇな。ちなみに、の嫁だぞ」

「え、えぇ····。ちょっと待ってよ。流石に展開について行けないわ。俺らって、アンタ達4人のって事?」

「あぁ。他に誰が居るんだ」

「八千代····。朔、そろそろ黙らせた方がよくない? 満さん大変そうだよ」

「あー····。満さん、桜華から何か聞いてねぇの?」

「聞いてない。何っにも聞いてない。桜華は知ってるの?」

「そういや、仲良いって言ってたな。俺もこの間、初めて会ったぞ。勢いの良さは、満といい勝負だな」


 僕たちは事務所の方へ通され、飲み物を出してもらい聴取される事になった。僕は、桜華さんとの出会いや現状を少し説明した。

「なるほどねぇ。アンタ達、苦労してんのね。にしても、父さんの反応····ぽいわ~」

「僕もビックリしました」
 
「それよりもねぇ、ふぅ~ん····。結人くんが優柔不断ねぇ。それって結局、アンタ達が誰も取りこぼされないように、流されやすい結人くんを上手くもってったんじゃないの」

「満、言い方が悪いぞ。俺らが結人を騙してるみたいじゃないか」

「違うの?」

「····違う。騙してはいない」

 間が気になる。けどそれよりも、満さんは怒っているのだろうか。

「聞いた感じだと、結人くんが選べないからこうなってるって事よね? けど、実際違うわよね。アンタ達が選ばせないんでしょ? 結人くん、凄く気にしてるじゃないの。あんなに堂々と嫁だって言うんなら、まず自分たちが追い込んだケアをしなさいよ。なんか、聞いてて腹立ってきたわ」

「えっと、満さんは何にご立腹なんですか? 僕のケアって····?」

「はぁ······。こんなぽやぽやした子捕まえて、アンタ達ホントにしっかりしなさいよ?」

「あの、僕ぽやぽやしてないですよ····。えっと、僕がドジだから、朔たちはいつも助けてくれてて、同い年とは思えないくらいしっかりしてて····えーっと、頼ってばかりで申し訳ないくらいです。だから、朔たちを責めないでください····」

「っくぁ~~~、良い子! アタシが貰いたいくらい」

「おい、ふざけんな」

「やだぁ、朔その顔カッコイイ」

 満さんは、怒りを顕にした朔の気迫に痺れていた。
 
「······はぁ。それやめろって」 

「あはは。満さん、朔が大好きなんですね」

「勿論よ。全人類で朔が1番好き。ロクでもない弟が1人居る所為か、余計に朔が可愛くて仕方なくってね。で、この子顔が良過ぎるでしょ? 控えめに言っても最高なのよ」

「物凄くわかります。けど、あの、満さん。朔と啓吾、髪の事で学校で怒られたじゃないですか。大切なコンテストがあるのは聞いたんですけど、朔が大事なら、学校がある間はちょっと·····って、今日はそれもお願いしたくて······生意気な事言ってすみません」

「ううん。あれはアタシが悪かったから、言われても仕方ないのよ。それに、生意気なんかじゃないわ。朔を大切に想ってくれてるのよね?」

「えへへ····。テレビで見た事あるんですけど、マネキンで練習しないんですか?」
 
「あぁ····アレね。だってぇ、朔が世界で1番かっこいいじゃない? マネキンじゃやる気出なくてね。で、気分が乗らなかったから朔を呼び出したの。そしたら、啓吾くんを連れて来てくれたのよ。啓吾くんは、朔とは違った可愛さがあるじゃない? 俄然やる気出ちゃってねぇ。後先考えずにやっちゃったのよねぇ」

「はは····。満さん、イケメン大好きなんですね」

「そうね。けど、やっぱり朔が世界で1番大好きね。桜華とよく、朔と八千代くんどっちが可愛くてイイ男かで喧嘩したわ~」

「ゴフッ」

「グフッ」

 朔と八千代が、飲んでいたコーヒーを吹いた。

「あははっ。見たかったなぁ。ホントに桜華さんと仲良かったんですね」

「ええ。桜華はアタシの親友よ。あんなに気の合う子は他にいないわぁ。ま、世界一が自分の弟だってのは、一生分かり合えないだろうけどね。んふふっ」

「ふはっ、あははっ····。場野も朔も、姉ちゃんに愛されてんなぁ。羨ましいわ」

「アイツらアホだろ。身内で競ってんじゃねぇよ····」

「もう帰らないか? 結人にあれこれ話されんのは嫌だ。だせぇ話ばっかしそうだ」

「だな。結人、帰んぞ」

「ほら、場野ん家行くぞ」

 朔が、僕の手を引いて立たせる。なんだか焦っているようだ。

「えっ、まだ満さんとお話したいよぉ」

「また休み明ける前に連れてきてやるから。今日はもう勘弁してくれ」

「あら、八千代くん家行ってナニすんの?」

「えっと、予定とかはないんですけど····」

「結人、まともに答えなくていいんだぞ」

「んふっ····。朔、可愛い子見つけたわね。アタシは応援してるわよ」

「ん、ありがとう。また来るから」

「満さん、今日はほんとにありがとうございました! また来ますぅ····」

 僕は朔に手を引かれ、八千代に背中を押されながらも、満さんに挨拶をした。

 バス停に着くと、不機嫌な僕の機嫌をとろうとしているのか、八千代がココアを買ってきてくれた。朔はずっと手を握って離さない。

「朔····?」

「あ、わりぃ。飲めねぇな」

 僕は温かいココアを受け取り、両手でカップを包み持って飲んだ。
 飲みながら、チラッとみんなを見る。りっくんの頭はオレンジっぽい茶色で、毛先にかけて色が濃くなっている。グラデーションってやつだ。長くなっていた襟足は残したままで、前に流して····なんだこれ、カッコ良過ぎないかな。
 朔と八千代は根元を染めてもらって、アップグレードした感じだ。八千代は短めのツーブロにして、より男らしくなった。

「そう言えば啓吾、いつの間に根元染めに行ってたの?」

「先々週くらいかな。満さんから鬼電あってさ。朔連れて来いって。電話して誘ったけど「眠ぃから今度行く」つって切られたのよ。んで、結局俺1人で行って、満さんに「朔は!?」ってすっげぇ剣幕で聞かれてビビったわぁ」

「そうだったのか。バカな兄貴が悪かったな····。寝惚けてて、電話くれたのすら覚えてねぇ」
 
「あっはは。朔らしいなぁ。んでも、染め直した後、昼飯に連れてってくれてさ。めっちゃうめぇハンバーグ食わしてもらったよ。てか、次の日くらいに言わなかったっけ?」

「······わりぃ。覚えてねぇ」

「ホント朔は、結人のこと以外はぜんっぜん興味ねぇのなぁ」

「ねぇ、それよりさ。ゆいぴの頭ヤバくない?」

「りっくん、それだと僕が頭ヤバい人みたいじゃない」

「あははっ。ごめんごめん。言い方悪かったね」

「確かになぁ。男だけじゃなくて、女からも見られてんな」

 八千代に言われて、周囲を気にしてみると、確かにチラチラ見られている気はする。なんだろう····。せっかくかっこ良くしてもらったのに、やっぱり僕には似合わないのかな。

「似合ってないのかな······」

「何言ってんの。結人、今可愛いとカッコイイの両刀だよ?」

 僕が呟くと、啓吾が励ましてくれた。

「あまりの変貌ぶりに、満殴ってやろうかと思ったぞ」

「え、なんで!?」

「俺ら以外が結人を変えんのは、なんか嫌だ」

「朔は結人が絡むと過激だねぇ。身内に関しては特に容赦ないよな」

「で、両刀ってどういうこと? 僕、髪型似合ってるの?」
 
「似合ってるよ。満さん、流石だね。ゆいぴ、可愛いのにカッコイイよ」

「ホントに!? そっか····。そっかぁ。えへへぇ····うぁっ!」

 八千代が上着のフードを無理やり被せた。

「やっ、八千代? 何?」

「だらしねぇ顔してんじゃねぇよ。俺ん家着くまで被ってろ」

「なんでぇ!?」

「なんでもだ」

「朔まで····」

 せっかくカッコイイと言ってもらえたのに、フードを被っていては意味がない。
 八千代も朔も、何がしたいのだろう。やっぱり、似合っていないのだろうか。さっきは、気を遣ってくれたのかな。

 それから八千代の家に着くまで、八千代と朔は何も言ってくれなかった。せめて、何がダメなのかくらい教えてほしい。
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