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第五章:国を救う予言
第二十三話:運命の決意
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ユリアンの手紙を乗せた伝令が、北の砦へと向かってから十日が過ぎた。
その間、ユリアンは王の番として、精力的に活動を続けていた。城下の視察だけでなく、グレンの補佐として、山積する陳情書に目を通し、その内容を整理して、解決策の素案を練る。彼の的確な判断力と、民の心に寄り添う温かい人柄は、これまで彼を懐疑的に見ていた大臣たちの心をも、少しずつ動かし始めていた。
「ユリアン様は、ただ美しいだけのΩではなかったのだな」
「物事の本質を見抜く力は、我々以上かもしれん」
「陛下が、あれほどまでに執着されるのも、分かる気がする……」
そんな声が、公然と囁かれるようになった。ユリアンは、自分が認められていくことに喜びを感じながらも、心のどこかで常に、ライオネルの不在という大きな穴を感じていた。
早く、帰ってきてほしい。そして、自分の口から謝罪と、そして変わらぬ愛を伝えたい。夜ごと、北の空を見上げては、彼の無事を祈る日々が続いていた。
だが、そんなユリアンの元にライオネルからの返事が届くよりも早く、王国を揺るがす重大な凶報がもたらされた。
――隣国セレスタより、王都へ宣戦布告の公式文書が届けられたのだ。
その知らせは、宰相グレンによって緊急の評議の場で明らかにされた。居並ぶ大臣たちの間に、激しい動揺が走る。ユリアンもまた、末席でその報せを聞き、全身から血の気が引くのを感じた。
「馬鹿な!和平協定はまだ有効なはずだ!」
「セレスタは、一体何を考えている!」
怒号が飛び交う中、ユリアンの元へ、グレンが密かに別の書簡を届けた。
それは、国境の警備隊や潜入していた密偵から送られてきた、より詳細な報告書だった。
ユリアンは震える手でそれを読み進める。
そこには、セレスタが和平協定を一方的に白紙撤回し、すでに国境付近に大軍を集結させているという、悪夢のような現実が記されていた。
さらに、密偵の情報によれば、セレスタの狙いは単なる領土の拡大ではない。
王都に暗殺者を潜入させ、ユリアンを拉致、あるいは殺害し、その『鎮めの番』としての力を奪い取ろうとする秘密工作が進められているという衝撃的な内容まで含まれていた。
(和平を望んで、僕は故郷を捨ててここに来たのに……。今さら、なぜ!?)
セレスタが武力侵攻という最悪の選択をした事実が、重い鉄の塊となってユリアンの胸に沈み込む。
評議が終わった後も、ユリアンは一人、自室で立ち尽くしていた。
窓の外を吹き抜ける風が頬を撫でるたび、故郷の山並みや、幼い頃に駆け回った野原が脳裏に浮かぶ。
あの穏やかな村々も、戦火に飲まれれば跡形もなく消えてしまうだろう。ライオネルと共にいる兵士も、自分の故郷の兵士も、等しく血を流す。
どちらの死も彼にとっては耐え難い苦痛だった。
「……僕に、何ができる?」
問いかけは、静かな部屋に虚しく溶けて消えた。祈るだけでは、もう何も変わらない。愛する人を、二つの国を守るためには自らの足で運命の中に踏み出さねばならないのだ。
ユリアンは、宰相グレンと大神官セラフィオを密かに訪ねた。
神殿の奥、厳かな雰囲気に満ちた一室で、二人を前にユリアンは静かに、しかし揺るぎない声で告げた。
「――僕が行きます」
「……と、申しますと?」
グレンが訝しげに問い返す。
「僕が、セレスタ王……兄上の元へ赴き、直接対話を試みます。
この戦いを僕が、終わらせてみせます」
「なりませぬ!」
グレンが、即座に血相を変えて反対した。
「あまりにも危険です!報告にあった通り、奴らがあなた様を捕らえ、その力を悪用しようとしているのは明白。それは、みすみす虎の穴に飛び込むようなものです!」
「ですが、このままでは、多くの人々の血が流れます。北の砦にいるライオネルも、彼と共にある護衛団の皆さんも、そして……僕の故郷であるセレスタの兵士たちも……。
彼らが殺し合うのを、ただ黙って見ていることなど、僕にはできません」
ユリアンの青い瞳には、強い覚悟の光が宿っていた。それは、もはや誰にも覆すことのできない、決死の光だった。
セラフィオは、そんなユリアンの姿を、全てを見通すかのような静かな目で見つめている。
「……ユリアン様の、お覚悟は分かりました。ですが、ただで行かせるわけにはまいりません」
セラフィオは静かに口を開いた。
「もし、対話が決裂した場合、あなた様には、この国を守るための『最後の手段』を実行していただくことになります」
「最後の、手段……?」
「ええ。予言に記された、最後の務め。『その血と魂をもって、国を救う』……その真の意味を、今こそお教えいたしましょう」
セラフィオが語り始めたのは、神殿の最奥に、ごく一部の者だけに伝えられてきた、禁断の古代儀式だった。
予言の番の聖なる血を祭壇に捧げ、その魂そのものを対価とすることで、国全体を覆う絶対的な守りの結界を張ることができるのだという。
その結界は、いかなる敵の侵攻をも退ける神聖な力を持つが、その代償として儀式を行った番は、その生命力を全て失い緩やかな、しかし確実な死を迎えることになる。
それは、ユリアンの想像を遥かに超える、あまりにも過酷で、究極の自己犠牲を強いるものだった。
「……そんな……馬鹿な……」
話を聞いたグレンは、絶句した。それは、ユリアンの命と引き換えに国を守るということに他ならない。
こんなことが許されていいはずがない。
だが、ユリアンは静かに、それを受け入れた。
彼の心は不思議なほど穏やかだった。
ライオネルが、この国が救われるのなら自分の命など惜しくはない。
「……分かりました。それが、僕に与えられた運命ならば。
愛する人を、そしてこの国の人々を守れるのならば、僕は、その務めを果たします」
その声には、一片の迷いもなかった。
数日後。
ライオネルからの愛に満ちた手紙が王都に届く、ほんの数時間前。
ユリアンは、数名の護衛だけを連れ白旗を掲げ、セレスタ軍の陣地へと向かっていった。
愛する人との、あまりにも悲しいすれ違い。
その先に、いかなる未来が待っているのかを、まだ誰も知る由はなかった。
(第五章 完)
その間、ユリアンは王の番として、精力的に活動を続けていた。城下の視察だけでなく、グレンの補佐として、山積する陳情書に目を通し、その内容を整理して、解決策の素案を練る。彼の的確な判断力と、民の心に寄り添う温かい人柄は、これまで彼を懐疑的に見ていた大臣たちの心をも、少しずつ動かし始めていた。
「ユリアン様は、ただ美しいだけのΩではなかったのだな」
「物事の本質を見抜く力は、我々以上かもしれん」
「陛下が、あれほどまでに執着されるのも、分かる気がする……」
そんな声が、公然と囁かれるようになった。ユリアンは、自分が認められていくことに喜びを感じながらも、心のどこかで常に、ライオネルの不在という大きな穴を感じていた。
早く、帰ってきてほしい。そして、自分の口から謝罪と、そして変わらぬ愛を伝えたい。夜ごと、北の空を見上げては、彼の無事を祈る日々が続いていた。
だが、そんなユリアンの元にライオネルからの返事が届くよりも早く、王国を揺るがす重大な凶報がもたらされた。
――隣国セレスタより、王都へ宣戦布告の公式文書が届けられたのだ。
その知らせは、宰相グレンによって緊急の評議の場で明らかにされた。居並ぶ大臣たちの間に、激しい動揺が走る。ユリアンもまた、末席でその報せを聞き、全身から血の気が引くのを感じた。
「馬鹿な!和平協定はまだ有効なはずだ!」
「セレスタは、一体何を考えている!」
怒号が飛び交う中、ユリアンの元へ、グレンが密かに別の書簡を届けた。
それは、国境の警備隊や潜入していた密偵から送られてきた、より詳細な報告書だった。
ユリアンは震える手でそれを読み進める。
そこには、セレスタが和平協定を一方的に白紙撤回し、すでに国境付近に大軍を集結させているという、悪夢のような現実が記されていた。
さらに、密偵の情報によれば、セレスタの狙いは単なる領土の拡大ではない。
王都に暗殺者を潜入させ、ユリアンを拉致、あるいは殺害し、その『鎮めの番』としての力を奪い取ろうとする秘密工作が進められているという衝撃的な内容まで含まれていた。
(和平を望んで、僕は故郷を捨ててここに来たのに……。今さら、なぜ!?)
セレスタが武力侵攻という最悪の選択をした事実が、重い鉄の塊となってユリアンの胸に沈み込む。
評議が終わった後も、ユリアンは一人、自室で立ち尽くしていた。
窓の外を吹き抜ける風が頬を撫でるたび、故郷の山並みや、幼い頃に駆け回った野原が脳裏に浮かぶ。
あの穏やかな村々も、戦火に飲まれれば跡形もなく消えてしまうだろう。ライオネルと共にいる兵士も、自分の故郷の兵士も、等しく血を流す。
どちらの死も彼にとっては耐え難い苦痛だった。
「……僕に、何ができる?」
問いかけは、静かな部屋に虚しく溶けて消えた。祈るだけでは、もう何も変わらない。愛する人を、二つの国を守るためには自らの足で運命の中に踏み出さねばならないのだ。
ユリアンは、宰相グレンと大神官セラフィオを密かに訪ねた。
神殿の奥、厳かな雰囲気に満ちた一室で、二人を前にユリアンは静かに、しかし揺るぎない声で告げた。
「――僕が行きます」
「……と、申しますと?」
グレンが訝しげに問い返す。
「僕が、セレスタ王……兄上の元へ赴き、直接対話を試みます。
この戦いを僕が、終わらせてみせます」
「なりませぬ!」
グレンが、即座に血相を変えて反対した。
「あまりにも危険です!報告にあった通り、奴らがあなた様を捕らえ、その力を悪用しようとしているのは明白。それは、みすみす虎の穴に飛び込むようなものです!」
「ですが、このままでは、多くの人々の血が流れます。北の砦にいるライオネルも、彼と共にある護衛団の皆さんも、そして……僕の故郷であるセレスタの兵士たちも……。
彼らが殺し合うのを、ただ黙って見ていることなど、僕にはできません」
ユリアンの青い瞳には、強い覚悟の光が宿っていた。それは、もはや誰にも覆すことのできない、決死の光だった。
セラフィオは、そんなユリアンの姿を、全てを見通すかのような静かな目で見つめている。
「……ユリアン様の、お覚悟は分かりました。ですが、ただで行かせるわけにはまいりません」
セラフィオは静かに口を開いた。
「もし、対話が決裂した場合、あなた様には、この国を守るための『最後の手段』を実行していただくことになります」
「最後の、手段……?」
「ええ。予言に記された、最後の務め。『その血と魂をもって、国を救う』……その真の意味を、今こそお教えいたしましょう」
セラフィオが語り始めたのは、神殿の最奥に、ごく一部の者だけに伝えられてきた、禁断の古代儀式だった。
予言の番の聖なる血を祭壇に捧げ、その魂そのものを対価とすることで、国全体を覆う絶対的な守りの結界を張ることができるのだという。
その結界は、いかなる敵の侵攻をも退ける神聖な力を持つが、その代償として儀式を行った番は、その生命力を全て失い緩やかな、しかし確実な死を迎えることになる。
それは、ユリアンの想像を遥かに超える、あまりにも過酷で、究極の自己犠牲を強いるものだった。
「……そんな……馬鹿な……」
話を聞いたグレンは、絶句した。それは、ユリアンの命と引き換えに国を守るということに他ならない。
こんなことが許されていいはずがない。
だが、ユリアンは静かに、それを受け入れた。
彼の心は不思議なほど穏やかだった。
ライオネルが、この国が救われるのなら自分の命など惜しくはない。
「……分かりました。それが、僕に与えられた運命ならば。
愛する人を、そしてこの国の人々を守れるのならば、僕は、その務めを果たします」
その声には、一片の迷いもなかった。
数日後。
ライオネルからの愛に満ちた手紙が王都に届く、ほんの数時間前。
ユリアンは、数名の護衛だけを連れ白旗を掲げ、セレスタ軍の陣地へと向かっていった。
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