【R18】白濁英雄~強い男がXXまみれになる短編集~

ぬお

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04 淫魔女(①④)

01

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俺は今、淫魔女(いんまじょ)と呼ばれる邪神を崇拝する悪名高い魔女の討伐に来ている。
魔女の住処である森は強い淫気に包まれていて、並みの騎士ではすぐに理性を失ってしまうだろう。

俺は聖教国の若き聖騎士だ。
幼い頃から神殿騎士として厳しい教育を受け、これまでに何十体も悪魔共を討伐してきた。
自慢ではないが、聖教会の神殿騎士の中でも将来を嘱望されている。
神殿騎士の中でも精鋭中の精鋭である聖騎士の称号を最年少で授与された身だ。

そんな俺が聖教会からの指示で淫魔女の討伐に向かっている。
今まで数々の神殿騎士達が討伐に向かったが、誰一人として帰ってこなかったからだ。
俺は悪を絶対に許さない。
必ずや淫魔女を仕留めてみせる。

そして、俺は森の奥へどんどん進んでいった。

森の中では淫魔女の配下と思われる悪魔共が俺を襲ってきたが、全て容易く返り討ちにした。
聖教会の高位聖水で清められて作られた聖騎士の装備は強力だ。
全身を覆う聖騎士の鎧と、左手に持つ大盾・・・聖騎士の盾はいかなる悪魔の攻撃も防ぐ。
そして、俺の身長を超える長さの聖騎士の槍は、鋼のように固い悪魔の皮膚さえも突き通すことができる。

それらは神聖な気を身に着けた者・・・聖騎士でしか操ることはできないが、身に着ければ一騎当千の力を得られる。
この聖騎士の装備を持つ俺に敵はない。

そして俺はついに森の奥深くにある淫魔女の住処と思われる屋敷までたどり着いた。
とてつもない淫気を感じるが、俺は迷わずに屋敷の門をくぐった。
その先には・・・

「あら、意外と早かったわね?騎士様」

屋敷の中庭の中央に、討伐対象である淫魔女が待ち構えていた。
淫魔女は年若い絶世の美女で、一糸纏わぬ姿をしていた。
長い艶々とした黒髪に、抜群のプロポーション、その顔は美女と形容する以外の言葉が見つからない。
おそらく、その魔術を用いて肉体を維持しているのだろう。
淫魔女からはとてつもない淫気が噴き出している。

「邪悪なる神に仕える淫魔女よ、聖教会の名において貴様を討伐する」

「うふふふ。今までそう言って何人もの騎士が私に向かってきたわ。でも全然だめ!口ほどにもない奴らばかりだったわ」

小馬鹿にしたような口をきく淫魔女に俺は怒りの声を向ける。

「黙れ!これまでに散った騎士の仇を取らせてもらう!」

俺は疾風のように淫魔女に突進し、右手の聖騎士の槍を繰り出す。

「うわっと!いきなりのご挨拶じゃない。・・・ふふふ、あなた聖騎士ね。それなら私も本気でお相手してあげる」

俺の突きを後ろに飛んで避けた淫魔女がそう言うと、突然淫魔女の周りの地面から複数の触手のようなものが生えてきた。
ミミズのような姿に、先端には口のようなものがある触手だ。
粘液を纏ってうねうねと動くその姿に、生理的嫌悪感から思わず顔をしかめる。
一体何をするつもりだ・・・。
左手に持つ聖騎士の盾を構えて警戒する俺に淫魔女は笑みを向ける。

「警戒しなくてもいいわよ。この子達は攻撃はしないから」

そう口にする淫魔女、そして・・・

どぴゅうううううううう!
びゅるうううううううう!
びゅるん!びゅるん!
びゅくびゅくびゅくびゅく・・・

突然触手達はその先端の口から大量の白濁した液体を放出した・・・淫魔女に向かって。
その白濁液を頭から浴びた淫魔女は恍惚な表情を浮かべている。

「う~ん、触手達のザーメンは何度浴びても気持ちいいわぁ♡」
「なんだと!?」

触手が放出したのは精液らしい。
たしかに、独特のつーんとする臭いはまさにそれだ。
そんなものを全身に浴びて悦ぶとは・・・

「・・・くっ!名前の通り淫乱な魔女め!隙だらけだぞ!」

俺は魔女に向かって再度突進して渾身の突きを繰り出した。
隙だらけの魔女は反応することもできない。
俺は勝利を確信するが・・・

「ざーんねん!あなたの攻撃は、もう効かないわよ」

俺の渾身の突きは精液に塗れる淫魔女の胸、心臓を狙ったのだが、その皮膚で止まっていた。
信じられないことだが、このまま止まっていられない。
俺は更に槍の連撃を魔女の顔や腹、足など全身に繰り出す・・・が

「馬鹿な!悪魔の鋼の皮膚でさえ突き通す聖騎士の槍が!?」

信じられないことに、淫魔女の身体を付いた槍は・・・溶けていた。
欠けたのではなく溶けてしまった。
槍の長い円錐部分・・・穂先と柄はドロドロに溶けてしまっており、俺の手には握りと石突部分しか残っていなかった。
あまりのことに俺は溶けた槍を捨て、淫魔女から距離をとるように後ろに飛ぶ。

「精液を身に纏った私は無敵よ。いかに聖騎士の槍でも、私の精液に触れれば無力と化すのよ。私が淫魔女と呼ばれる所以、身を持って知りなさい」

そう言うと、淫魔女は体に付着していた精液を魔力で俺に飛ばしてきた。
物凄い速さだ。
避けることは不可能だと判断した俺は左手の盾でそれを防ぐ・・・が。

「なに!?聖騎士の盾までも!?」

左手に持っていた聖騎士の盾は、淫魔女の放った精液によって急速にドロドロと溶けていった。
俺の手には盾の取っ手の部分しか残らなかった。

「あらあら、自慢の盾が台無しね。でも、私の攻撃はまだまだ続くわよ!」

そう言って、次々と精液を飛ばしてくる淫魔女。

「くっ!」

俺はその精液を身に受けまいと動き回るが、超速で飛んでくる精液全てを避けることはできなかった。

その精液によって、兜や鎧のところどころが溶けてしまった。
兜は被弾した直後にすぐに身から外して投げ捨てた。
聖騎士の装備を溶かす精液だ。
それを生身に食らったらどうなるのか、考えたくもなかった。

「あら、あなた意外と若いのね。しかもなかなかいい顔じゃない♡」
「ふざけるな貴様!」

兜を外した俺の顔を見ておちょくる淫魔女に対し、俺は思わず怒りの声を投げる。

「あら、ふざけてないわよ。私あなたのこと気にいっちゃったわ♡だから、私の能力を特別に教えてあげる♡」
「・・・なんだと!?」

「私の能力は、精液に特別な力を付与すること。武器や防具をドロドロに溶かす力よ。ま、あなたは既に身を持って知ってる訳だけどね」
「!」

「ちなみに、精液は人体を溶かすことはできないわ。だから、飛ばした精液が身体にあたっても大丈夫よ。あともう一つ、私は精液を身に纏っている間は剣や打撃などのあらゆる物理攻撃の衝撃を中和できるの。魔法攻撃も吸収できるわ」
「な・・・なんでもありじゃないか」

「うふふ、そうね。でもね、一つ弱点があるの。精液がないと私は無力なのよ。私の身に纏う精液が全て無くなってしまうと、私はただの女になる」
「・・・なぜそんなことを俺に教えるんだ?」

「さっきも言ったじゃない、あなたが気に入ったからよ♡だから、すっごい大チャンスを与えるわね。これから1時間。私はこの場を動かないし、魔法も使わないわ」
「なに!?貴様、正気か!?」

「うふふふ。私はね、自分に絶対の自信があるのよ。だからこれは余興よ。もしあなたにまだ私を倒す気概があるのなら、私の自信を打ち破ってみなさい」
「く・・・舐めやがって・・・」

淫魔女から種明かしをされた俺。
奴が言っている話が嘘の可能性もある・・・が、自信満々な態度と聖騎士の装備が溶けたことを考えると、真実の可能性が高いと思う。
俺は聖騎士の槍を失ってしまっていて、このままでは勝ち目が薄い。
奴が油断している今を逃すともう勝機はなさそうだ。
完全に舐められていて癪だが、俺は勝利のために苦渋を飲んで淫魔女の挑発に乗ることにした。

「いいだろう。俺に情報と時間を与えたことを後悔させてやる」
「うふふ。さすが聖騎士様ね♡じゃあ私をしっかり後悔させてね♡」
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