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第12話 嫌われ美少年の成長
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狩猟大会当日――。
天気は、曇ることが多いこの辺りでは珍しい雲一つない快晴、狩猟日和だ。
会場はじめじめとしている大湿地だから、空がカラッとしているのはとても助かる。
修行の成果を発揮しようと意気込み、気合十分な俺たちだが……。
「レオ。僕たち、注目されているね」
大湿地に到着してからずっと、参加者から好奇の目を向けられている。
でも、俺もリアムもまったく気にしていない。
笑い飛ばす余裕があるリアムに、また成長を感じて嬉しくなった。
「あれが王家の邪魔者と飼っている魔物か」
「よく参加できたな」
「恥を知らないのよ」
クスクス笑う声が聞こえてくるが……。
今は勝手なこと言っていればいい。
アベルだけじゃなく、お前達もぎゃふんと言わせてやるからな!
※
開会の挨拶をしたのは、リアムの父である王だった。
王冠がなければただの優男、という感じに見える。
自分の息子をちゃんと守ってやれないのだから、俺にとってはただのクズだ。
王妃とアベルも偉そうに高いところに座っていた。
本来なら、リアムも同じところにいるはずなのに……。
まあ、あんな奴らの近くにはいない方がいい。
退屈な開会式が終わり、本格的に狩猟大会が始まった。
参加者には腕輪が渡されていて、これでポイントの集計をするらしい。
倒した魔物の魔力が計測されるそうだが、原理はよく分からない。
とにかく、強い魔物の方が魔力が多い、だから高ポイント、という考え方でよさそうだ。
腕輪を貰えなかった俺が、魔物を倒してもポイントにはならない。
でも、リアムがトドメをさせばリアムのポイントとして計測されるようなので、俺は魔物にダメージを与えて動きを抑えることに徹しよう。
参加者たちは魔物を探して大湿原に散って行ったが、馬に乗って移動する者もいれば、自らの足で駆けて行く者もいる。
俺は体を大きくし、リアムを乗せて、強い魔物を探して駆けだした。
どんな駿馬でも俺の速度には敵わない。
追い抜いてやったときの、参加者たちの顔は見ものだった。
俺たちはライバルが少ない良い環境で、次々と魔物を倒していった。
優しいリアムが魔物を倒せるのか、俺は少し不安だったのだが、リアムの剣捌きは素晴らしかった。
無駄な体力を使わず、正確に仕留めていく。
『リアム、順調だな! 随分強くなったなあ』
尻尾をブンブンふると、俺の意志は伝わったようで、リアムが笑顔を見せた。
「ありがとう! レオもすごいね!」
『ふっ、リアムには負けていられないからな!』
俺も特訓した魔法でリアムをサポートして、魔物討伐に貢献している。
たまに見かける参加者たちを見かけるが……弱い。
大して強くもない魔物を、ちまちまちまちま倒していて、見ているとイライラした。
本気で俺たちが優勝するかもしれない。
そう思うくらい順調だ。
少し気になるのは、アベルのことだ。
一度目が合ったが、何やら企んでそうな笑みを浮かべていた。
どうせ禄でもないことだろう。
まあ、アベルごときに何をされても対処できると思うが、念のため気をつけよう。
そろそろ、もっと大物を倒した方がいいかな、と考えていると、リアムも同じことを考えていたようで――。
「レオ、最高得点の大物、ギガントフロッグを倒しに行かない?」
『そうしよう』
吠えて返事をすると、耳を澄ませてギガントフロッグを探し始める。
『あー……いるけど……ここからは少し遠いか。先を越されないように急ぐぞ!』
察知した俺は、リアムを乗せて大湿地を駆け抜けた。
※
『……俺たち、マジで強いよな?』
「ギガントフロッグ、仕留めちゃったよ! 僕たちすごい!」
倒れている巨大蛙の前で、リアムが嬉しそうに飛び跳ねている。
気合を入れてギガントフロッグに挑んだのだが、割と簡単に倒せてしまった。
遠巻きに俺たちを見ていた参加者たちが、ぽかんと口を開けていた。
リアムの成長が想像以上だ。
かなり剣の才能があったのだろう。
そして、ベルントという良い師を得て、すさまじいスピードで開花したようだ。
ここまで本当に拍子抜けするほど順調だ。
順調すぎて、嵐の前の静けさのように感じる。
このまま何も起こらなければいいが……。
「ねえ、レオ。アベル達はどうしているんだろう?」
リアムも不安が過ったのか、アベルのこと思い出したようだ。
「変わった様子はないのかな?」
首を縦に振って返事をする。
『リス子が指示して、カラス達が様子を見てくれているけれど、普通にがんばっているみたいだ。何か妨害してくると思ったのに……予想外だな』
「正々堂々と勝負しようとしているのかな」
正直、俺はアベルをそんな素直な奴だとは思えないが……。
何とも言えないモヤモヤと不安を抱えながらも時は過ぎ、狩猟大会は終了の時間を迎えた。
※
退屈だった開会式とは違い、結果発表となる表彰式はわくわくしている。
どう考えても、俺たちが優勝間違いなし! だからだ。
ギガントフロッグを倒したのは俺たちだけのようだし、魔物を倒した数でも圧倒的だ。
リアムが表彰されるところを早く見たいな! と思っていると、何故かアベルが参加者達の前に出た。
……何をするつもりだ。
リアムも嫌な予感がしたようで身構えている。
「みなさん! 狩猟大会はまだ終わっていません!」
響き渡ったアベルの声に、参加者たちは混乱した。
狩猟時間はもう終わっているのに、どういうことだ?
「最も厄介な魔物の討伐が残っています! 狩猟大会には、近隣一帯の安全を確保する意味もあります! この魔物を倒さない限り、大会は終われません!」
「そんな魔物がどこに?」と困惑する参加者達の声が聞こえる。
ああ……もう、察したよ……。
「討伐すべき魔物はそこにいます! 神界から現れた魔物です!」
アベルが俺を指差したことで、参加者の目が俺に集中する。
『ほらー! やっぱりそうじゃないかー!』
やけに大人しい、何もしてこないなあ、と思ったら、これを画策していたのか!
アベル参加者達に、俺を始末させるつもりだ。
「何を言っている!! レオは魔物じゃない!!」
リアムが声を張り上げるが、アベルは薄笑いを浮かべるだけで、参加者たちも聞いていないようだ。
『俺は魔物じゃない! 俺は神じゅ――危なっ!』
どこからか勢いよく矢が飛んできて、慌てて避けた。
おいおい……本気で俺を討伐しようとしているな!?
「神界の魔物が最高得点の獲物です!」
アベルがそう声を張ると、参加者たちからは歓声が上がった。
「お前を倒したら俺が優勝だ!」
「いや、わしだ!」
参加者たちが武器を手に取り、俺に詰め寄ってくる。
『ちょ……やめろ!』
「やめてよ! レオは僕の神獣だ!」
リアムがなおも必死に叫ぶが、その声は参加者の騒音でかき消されてしまう。
「……ふふ」
観客席にいる王妃様がニヤついているのが分かる。
クソッ、ぶっとばしたい!!
そう苛立っていると、もっとぶっ飛ばしたい奴が斬りかかってきた。
『アベル! お前……!』
「この手で始末してやる! 私は聖獣には頼らない。お前には魔物には聖獣を狂わせる能力があるみたいだからな!」
『は? 何を言ってる! 鳥がお前に従わないのだとしたら、俺のせいじゃない。お前が未熟だからだ!』
そう言い返している間も、アベルと参加者たちが俺を攻撃してくる。
幸いリアムには攻撃していないが、ここにいるのは危険だ。
人を傷つけることには抵抗があるから、人からの攻撃が一番困る……。
殺めたくないから迂闊に攻撃できない!
『ここはひとまず逃げるか……! リアム――』
いったんリアムを背に乗せて逃げようと、振り返った、そのとき――。
「レオ!! あぶないっ!!」
『!!!?』
リアムが俺に、勢いよく飛びついてきた。
抱きつかれたまま、二人で勢いよく倒れてしまう――。
『リアム!?』
どうやらリアムは、何かの攻撃に気づかなかった俺を助けてくれたらしい。
おかげで俺は無傷だが、リアムは倒れ込んだままだ。
『リアム! 大丈夫か! リア……リアム?』
それを見て、僕の頭は真っ白になった。
………何が起こっている?
どうして、倒れているリアムから……血が流れ出ているんだ?
天気は、曇ることが多いこの辺りでは珍しい雲一つない快晴、狩猟日和だ。
会場はじめじめとしている大湿地だから、空がカラッとしているのはとても助かる。
修行の成果を発揮しようと意気込み、気合十分な俺たちだが……。
「レオ。僕たち、注目されているね」
大湿地に到着してからずっと、参加者から好奇の目を向けられている。
でも、俺もリアムもまったく気にしていない。
笑い飛ばす余裕があるリアムに、また成長を感じて嬉しくなった。
「あれが王家の邪魔者と飼っている魔物か」
「よく参加できたな」
「恥を知らないのよ」
クスクス笑う声が聞こえてくるが……。
今は勝手なこと言っていればいい。
アベルだけじゃなく、お前達もぎゃふんと言わせてやるからな!
※
開会の挨拶をしたのは、リアムの父である王だった。
王冠がなければただの優男、という感じに見える。
自分の息子をちゃんと守ってやれないのだから、俺にとってはただのクズだ。
王妃とアベルも偉そうに高いところに座っていた。
本来なら、リアムも同じところにいるはずなのに……。
まあ、あんな奴らの近くにはいない方がいい。
退屈な開会式が終わり、本格的に狩猟大会が始まった。
参加者には腕輪が渡されていて、これでポイントの集計をするらしい。
倒した魔物の魔力が計測されるそうだが、原理はよく分からない。
とにかく、強い魔物の方が魔力が多い、だから高ポイント、という考え方でよさそうだ。
腕輪を貰えなかった俺が、魔物を倒してもポイントにはならない。
でも、リアムがトドメをさせばリアムのポイントとして計測されるようなので、俺は魔物にダメージを与えて動きを抑えることに徹しよう。
参加者たちは魔物を探して大湿原に散って行ったが、馬に乗って移動する者もいれば、自らの足で駆けて行く者もいる。
俺は体を大きくし、リアムを乗せて、強い魔物を探して駆けだした。
どんな駿馬でも俺の速度には敵わない。
追い抜いてやったときの、参加者たちの顔は見ものだった。
俺たちはライバルが少ない良い環境で、次々と魔物を倒していった。
優しいリアムが魔物を倒せるのか、俺は少し不安だったのだが、リアムの剣捌きは素晴らしかった。
無駄な体力を使わず、正確に仕留めていく。
『リアム、順調だな! 随分強くなったなあ』
尻尾をブンブンふると、俺の意志は伝わったようで、リアムが笑顔を見せた。
「ありがとう! レオもすごいね!」
『ふっ、リアムには負けていられないからな!』
俺も特訓した魔法でリアムをサポートして、魔物討伐に貢献している。
たまに見かける参加者たちを見かけるが……弱い。
大して強くもない魔物を、ちまちまちまちま倒していて、見ているとイライラした。
本気で俺たちが優勝するかもしれない。
そう思うくらい順調だ。
少し気になるのは、アベルのことだ。
一度目が合ったが、何やら企んでそうな笑みを浮かべていた。
どうせ禄でもないことだろう。
まあ、アベルごときに何をされても対処できると思うが、念のため気をつけよう。
そろそろ、もっと大物を倒した方がいいかな、と考えていると、リアムも同じことを考えていたようで――。
「レオ、最高得点の大物、ギガントフロッグを倒しに行かない?」
『そうしよう』
吠えて返事をすると、耳を澄ませてギガントフロッグを探し始める。
『あー……いるけど……ここからは少し遠いか。先を越されないように急ぐぞ!』
察知した俺は、リアムを乗せて大湿地を駆け抜けた。
※
『……俺たち、マジで強いよな?』
「ギガントフロッグ、仕留めちゃったよ! 僕たちすごい!」
倒れている巨大蛙の前で、リアムが嬉しそうに飛び跳ねている。
気合を入れてギガントフロッグに挑んだのだが、割と簡単に倒せてしまった。
遠巻きに俺たちを見ていた参加者たちが、ぽかんと口を開けていた。
リアムの成長が想像以上だ。
かなり剣の才能があったのだろう。
そして、ベルントという良い師を得て、すさまじいスピードで開花したようだ。
ここまで本当に拍子抜けするほど順調だ。
順調すぎて、嵐の前の静けさのように感じる。
このまま何も起こらなければいいが……。
「ねえ、レオ。アベル達はどうしているんだろう?」
リアムも不安が過ったのか、アベルのこと思い出したようだ。
「変わった様子はないのかな?」
首を縦に振って返事をする。
『リス子が指示して、カラス達が様子を見てくれているけれど、普通にがんばっているみたいだ。何か妨害してくると思ったのに……予想外だな』
「正々堂々と勝負しようとしているのかな」
正直、俺はアベルをそんな素直な奴だとは思えないが……。
何とも言えないモヤモヤと不安を抱えながらも時は過ぎ、狩猟大会は終了の時間を迎えた。
※
退屈だった開会式とは違い、結果発表となる表彰式はわくわくしている。
どう考えても、俺たちが優勝間違いなし! だからだ。
ギガントフロッグを倒したのは俺たちだけのようだし、魔物を倒した数でも圧倒的だ。
リアムが表彰されるところを早く見たいな! と思っていると、何故かアベルが参加者達の前に出た。
……何をするつもりだ。
リアムも嫌な予感がしたようで身構えている。
「みなさん! 狩猟大会はまだ終わっていません!」
響き渡ったアベルの声に、参加者たちは混乱した。
狩猟時間はもう終わっているのに、どういうことだ?
「最も厄介な魔物の討伐が残っています! 狩猟大会には、近隣一帯の安全を確保する意味もあります! この魔物を倒さない限り、大会は終われません!」
「そんな魔物がどこに?」と困惑する参加者達の声が聞こえる。
ああ……もう、察したよ……。
「討伐すべき魔物はそこにいます! 神界から現れた魔物です!」
アベルが俺を指差したことで、参加者の目が俺に集中する。
『ほらー! やっぱりそうじゃないかー!』
やけに大人しい、何もしてこないなあ、と思ったら、これを画策していたのか!
アベル参加者達に、俺を始末させるつもりだ。
「何を言っている!! レオは魔物じゃない!!」
リアムが声を張り上げるが、アベルは薄笑いを浮かべるだけで、参加者たちも聞いていないようだ。
『俺は魔物じゃない! 俺は神じゅ――危なっ!』
どこからか勢いよく矢が飛んできて、慌てて避けた。
おいおい……本気で俺を討伐しようとしているな!?
「神界の魔物が最高得点の獲物です!」
アベルがそう声を張ると、参加者たちからは歓声が上がった。
「お前を倒したら俺が優勝だ!」
「いや、わしだ!」
参加者たちが武器を手に取り、俺に詰め寄ってくる。
『ちょ……やめろ!』
「やめてよ! レオは僕の神獣だ!」
リアムがなおも必死に叫ぶが、その声は参加者の騒音でかき消されてしまう。
「……ふふ」
観客席にいる王妃様がニヤついているのが分かる。
クソッ、ぶっとばしたい!!
そう苛立っていると、もっとぶっ飛ばしたい奴が斬りかかってきた。
『アベル! お前……!』
「この手で始末してやる! 私は聖獣には頼らない。お前には魔物には聖獣を狂わせる能力があるみたいだからな!」
『は? 何を言ってる! 鳥がお前に従わないのだとしたら、俺のせいじゃない。お前が未熟だからだ!』
そう言い返している間も、アベルと参加者たちが俺を攻撃してくる。
幸いリアムには攻撃していないが、ここにいるのは危険だ。
人を傷つけることには抵抗があるから、人からの攻撃が一番困る……。
殺めたくないから迂闊に攻撃できない!
『ここはひとまず逃げるか……! リアム――』
いったんリアムを背に乗せて逃げようと、振り返った、そのとき――。
「レオ!! あぶないっ!!」
『!!!?』
リアムが俺に、勢いよく飛びついてきた。
抱きつかれたまま、二人で勢いよく倒れてしまう――。
『リアム!?』
どうやらリアムは、何かの攻撃に気づかなかった俺を助けてくれたらしい。
おかげで俺は無傷だが、リアムは倒れ込んだままだ。
『リアム! 大丈夫か! リア……リアム?』
それを見て、僕の頭は真っ白になった。
………何が起こっている?
どうして、倒れているリアムから……血が流れ出ているんだ?
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