俺の専属精神科医の治療法は身体!?

ちろる

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「八神さん、初めまして。こんにちは」

 先生はニッコリ笑って目を細めた。
 冷たそうな外見には似つかわない、その笑顔に見惚れてしまっている自分がいて、気付かれないように小さく頭を振った。

「初めまして……」

 俺は少しだけ委縮しながら挨拶をした。
 先生の背後についている女性看護師さんがなんだか怖かった。

 手をブルブルと震わせていると「金田さん、ちょっと外してもらっていい?」と先生が女性看護師を退けた。

「何があったのかな?」

 先生が優しい声音でそう尋ねてきて。俺は不覚にも瞳が滲んでしまって。
   ポロリと涙をこぼしてしまった。

「俺、ゲイなんです……彼氏に浮気されて捨てられて……それから夜眠れなくて、食欲もなくて……」

 気付けばポロリとこぼれていただけの涙は号泣に変わっていて。

 誰にも話せることじゃなかったから。
 それを打ち明けられたことで心がスーッと楽になって行くようで。

 嗚咽をこぼして泣く俺に先生が座っていた椅子から立ち上がって近付いてきた。ぎゅっと抱きしめられて俺は頭の中が混乱状態になる。

「せん、せ⁉」

「八神さん、僕もゲイなんだ。だから性差別なんてしない。気にしないで、何でも話して?」

 俺は真っ赤になっている自分に気付いた。
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