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なぞのうらないし
誰にでも有り得る、誰にも有り得ない
しおりを挟む「確証はあるのか?」
「ある、残念な事にね。王が殺された時点でおかしい。」
「王の年齢はこの際横に置くとして…。」
「この事件の犯人はアレス国の住民なら誰だって有り得る。」
それこそ、伝統に則った振りをしてるだけとかね。
と奴は、付け足す。
「おい…姫の事も考慮にいれてるっていつてんのか?」
「姫がアレス国の住民じゃないなら違うんじゃない?」
じりじりと距離を詰めていく俺達の間にどんっと構えてきた。
「お姉ちゃんが来たせいで、折角のご飯の時間もおじゃんになっちゃったし。
まぁ…冷めて美味しいヤツばっかだから食べられるよね?」
アリスさんは、ニッコリと微笑みながらそう言った。
一瞬しおしおとして寂しそうだったが、じろりとはよ食べろと目で訴えてくる。
ふむ、血は争えないと思う。
と言うか、
少し同情してしまったが思いの外似たもの同士なので衝突はアレど一方的な実害は無さそうだった。
づらりと、並んだ食べ物の中から比較的味の濃くないパンがゆと優しい野菜のスープをもらった。
「いやー、流石アリスの料理は毎回美味しいねー!」
奴も、何だかもしゃもしゃと犬のように食い漁っていた。
「ふふ、そう?ありがとう…
キリシュくんは…」
「おかわりください!」
この一言で、2人は笑う。
「分かったわ。」
「アリス、カルデアくんに食レポなんて求めちゃいけないよ…ぶぷ。必要な容量満たせば満足するカルデアくんがおかわりしただけでも珍しいし…」
その言葉を聞くと、尚のこと嬉しそうにアリスさんは食事をまたよそってくれた。
「…さっきは、悪かったな。」
ん?と首を傾げながらああと薄ぼんやりな返事を返される。
「証拠も提示しないで、やれ犯人だやれ容疑者だって言うのは醜いよね。」
容疑者、犯人。似たような言葉を出されて少しではなく苛立ちを覚えたが。
「証拠…だと?」
なるべく声に動揺を漏らさないように、あくまで言葉を絞る。
「いや、可能性と言うべきか…まぁ見たまえ。」
奴は、手を差し出すと上には綺麗なダリアの形をした水晶があった。
「でも、水晶は占い師が使う様な透明な感じとか紫ではないんだな。明るいオレンジ色だ。」
で、これは何だと率直に言えず遠回りな言葉を並べて相手の出方を伺う。
「なに、言った通りだよこれは可能性。あったはずの未来。」
その不思議な魔性の水晶に俺は、振り回されると形となり忘れることは無い。
この水晶は、未来を見せてくれる。
あったはずの、未来。
あったはずの、過去。
あったはずの、終わりを。
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