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ところかわればしなかわり
お姫様の独白 誰も愛せない彼女の言葉
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どっか、心の中で思っていた気持ちが一つだけある。
まとめて、一つというか積み重なって一つというか。
少なくとも、私は家族にそいつらを。
「家族と思ったことがない。」
いや、この表現では正しくない。
「こいつらを家族と思いたくない。」
それが1番、表現的に一番合っていると思う。
養子なんかでも、
家族になれるのに。
血の繋がった私達家族はきっと終わってると思う。
血が繋がってるからこそ、なのか。
そうも思うが
それでももう壊れてしまったら戻らないのだろう。
噴水盆にかえらず。
コップから零れたミルクを嘆いたって仕方ない。
やってしまったこと、
終わった事は。
そうなった時点で続きなんかなくて終わりでもない。
ずーっと、止まった世界。
私と、彼らの時間は止まっているのだ。
永遠に家族ごっこを続ける哀れな彼ら。
そして、私。
でも、もうやめたい。
私はきっと、家族に戻れない。
でも。
他人同士になれるはずだから。
だから、終止符を打って彼らには思いでもらおう。
自己犠牲に陶酔して周りの見えない姉を。
愛し競い合った、強く厳しい姉に。
王という盤石な地位に甘え腐った正義を振りかざす父を。
清廉潔白、威風堂々、強く清い気高き王に。
自己愛で、溢れて娘を愛せず汚らわしい男に走る母を。
子を愛し、尊重し家族を支える母に。
全部変えしまおう。
汚い事実は、美しい幻で消してしまおう。
「騎士も、王も、女王も必要ない。まぁ、チェストしたら破綻してるんだろうけど。」
「壊れて、欠品の私の人生ゲーム…それなら、少しぐらいルールが破綻しても大丈夫よね。」
初めから欠陥品の少女は、完璧を望む。
汚いものは捨てて、欠陥がないかのように振る舞う美しい人形。
親愛も、友愛も、愛情も、劣情も涙も憎しみ必要は無い。
「綺麗な人形は、飾り物として瞼の裏で何人死のうと美しく飾られて望まれるように踊るだけなんだから。」
まとめて、一つというか積み重なって一つというか。
少なくとも、私は家族にそいつらを。
「家族と思ったことがない。」
いや、この表現では正しくない。
「こいつらを家族と思いたくない。」
それが1番、表現的に一番合っていると思う。
養子なんかでも、
家族になれるのに。
血の繋がった私達家族はきっと終わってると思う。
血が繋がってるからこそ、なのか。
そうも思うが
それでももう壊れてしまったら戻らないのだろう。
噴水盆にかえらず。
コップから零れたミルクを嘆いたって仕方ない。
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でも、もうやめたい。
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でも。
他人同士になれるはずだから。
だから、終止符を打って彼らには思いでもらおう。
自己犠牲に陶酔して周りの見えない姉を。
愛し競い合った、強く厳しい姉に。
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初めから欠陥品の少女は、完璧を望む。
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