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kaoru

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第二章 四大精霊

四十六話

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[ちょいといいかい?]

 お菓子の包みが開けれないで、妖精達に開けてもらいながら、お菓子の感想を言い合っていたももんぐさんが、声をかけてきた。
 バナナが、お気に入りらしい…

「どうしました?」

[いや、何、異国の事は、よう知らんが、この国では、ダリル達のような存在は、神として祭られておるぞ]

「えっ?ああー、確かに、日本って、神様多いよね」

「そうだな、火の神とか、水神とかなんて、精霊みたいな言伝えあるしな」

「神様?ですか…」

「そう言えば、キルさんが、神というのがよく分からないとか言っていたけど、神様っていないの?」

「そういったものは、僕達は、知りませんが、人間がそういったものを、心の支えにしていることは知っています。まぁ、僕達も、人間が作り出したようなモノなので、ももんぐさんの言うように、同じなのかもしれません」

「精霊や妖精や妖怪がいるから、神様もいると思ったけど…あれ?精霊が神様なの?ダリルくん達、神様?」

「まぁ、そうなんだろうな。神話とか読めば、始まりは、混沌から、大地の神だの、海の神だの、空の神生まれ、そこから、山の神が生まれてとかあるからな。しかも、日本は、細かく分かれていたりするから、そうだな、ももんぐさんの、言う通り精霊は、神様になるのかも、今まで、考えたことなかったけどな。でも、人間が作り出したって?確か、ももんぐさんも、言ってましたよね」

[ああ、人がワシ達を妖怪にしたんじゃよ。人間達に、妖怪扱いされたら、妖力ついたんじゃ。ほんに、すごいのう]

「では、僕達は、逆ですね。元々、力が貯まったモノを、人間が名を付け、形を決めた。まぁ、形に関しては、僕達が、人間や動物を真似たりしていたのが、定着したような感じですね」

「そうなんだ…えっと、それなら、妖精はどうなるの?」

「妖精ですか?妖精は、ももんぐ様とおなじですよ。リュタンは、元々は、小さき人々でしたから、この国でいう、妖怪と同じですね。何らかの力が作用して、魔力が付いたモノ達です」

 そっ、そうだったんだ…

「あれ?」

「瑞樹どうした?」

「なんか、ゴタゴタしてたから、ちゃんと見てなかった…妖精さん達、羽がなくなってる」

「あっ、本当だ。トンボみたいな羽ついてたのに…」

[今さら、何を言うとる。キルとやらが、魔女の力を取り去った時に、なくなっておったのに…しかも、こんなに、大きくなってから…]
 
 うっ、ももんぐさんに、呆れらた…でも、仕方がないと思う。いろいろ、ありすぎて視界に入っていても、認識出来ていなかったんだな…

「羽なんて付いてたんだ…」

 正兄は、逆か…

「魔女達の好みでしょう。人間は、本当に、想像力豊ですからね。次々と、色々なモノを産み出しますよね」

[ほんにのう、見ていて飽きんな]

「そうですか?でも、ダリルくんたちが、神様なら、俺達が敬う立場だよな」

「そうだね。『ダリル様、力を御貸しください』とか、言わないといけないのかな?」

「えっ?いえ、あれ?何故ですか?」

「何故って、神様なんだから」

「そうだな、神様なんだから、礼を施さないと、瑞樹が、持っている宝石も神棚に祭った方がいいかな?神棚もだけど、まず、入れ物も、相応しいもの用意しないと、どうしようか…」

[それなら、ワシの知り合いに、神に近し職人がおるに、頼んでみるかいのう?]

「そうなんですか?お願いします」

「えっ?いやいやいや、何か、おかしな方向に、話が進んでないですか?」

「全然。ももんぐさん、ついでに、神棚もお願い出来ないですか?神に近し何て言うと、とんでもない、依頼料になってしまいますかね?」

[いんや、依頼料は、美味い酒と料理があれば良いじゃろ]

「そうなんですか?では、用意しますので、お願いします」

[あい、分かった。あやつは、夜にならんと起き出さんからな、夕飯の後にでも行ってこよう]

「ちょっ、ちょっと、待って下さい」

 瑞樹の一言で、悪のりしだした正兄とももんぐさんを、ダリルくん…様かな?が、慌てて止めにはいって、三人でなにやら、言い合いだした。
 俺は、時計を見て、ももんぐさんが、言っていた夕飯の用意をするために、キッチンに向かう事にする。ファラムを、膝から下ろしおとなしく待っているように言ってから、ファラムも、神様なんだっけと思ったけど…
 まぁ、正兄達の話の行方次第ということで…

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