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第5章 魔王僭称
第65話 Talk in 闘気
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先ず前提条件の闘気を習得できた......出来たは良いものの......
「どうした? かかってこないのか?」
「行けてるなら行ってるわクソ......」
なんだあの師匠から発せられてる重圧は!? すごいプレッシャー放ってたのか気付かなかったぞ!
とりあえず攻撃しない事には始まらない......やるしかないか。
【我流”抜刀術“幻影連弾】
「マツルが5人に分身した!?」
ホノラの目には分身して見えているようだが、実際そんな忍者チックな事は出来ないので、残像を見せているだけだ。
あとは斬り掛かる瞬間! 呼吸で取り込んだ自然の魔力を全力で闘気に変換!! パワーの底上げをして叩く!
「闘気を習得してまた一段と動きが良くなった......だが」
なんでこの人は四人の残像の攻撃も全て受け止めた上で本体の攻撃も止めてるんですかねぇ!?
「まだ闘気での防御はお粗末なようだな」
予備動作無しに飛んでくる蹴りに俺は胸ごと後方に吹き飛ばされた。
ばっっっっか痛え......闘気のお陰か気絶する程では無くなったけど気絶できない分ずっと痛い......一瞬胸と体がサヨウナラしたかと思った。
「まじ痛えんだけどチクショオ!」
「おうおう転がり回る暇があるならお師匠様のありがた~い言葉を聞きやがれ! 闘気による防御はどうやっても魔法には負けるから、魔法が使える奴と戦うなら闘気を過信するなよ。多分一瞬で消し炭になる」
しかも肉弾戦限定なのかよ! 使えねぇなぁ闘気!!
「じゃあなんで師匠は魔法を使わないんですか......それだけ闘気に変換出来るなら魔力量も相当ですよね......」
「俺ァ魔法っつーのがどうも肌に合わなくてな。相手と命を削りあってるって感覚がねーのよ。だから今のところ魔力を全て闘気変換に使ってる」
「師匠さん!! その気持ち、よく分かるわ!!」
ホノラと師匠が親指を立て合いながらお互いに頷きあっている。
謎の親和性!!
「師匠! よそ見してると......叩き斬りますよ!!」
「おっとあぶねぇ......そら!」
ちゃんと闘気と腕で二重ガードすれば力半分位のパンチなら受けられるようになってきた!
この調子で勝つ! 俺には秘策があるのだ!
「うぉぉぉぉぉ!」
「ハッ! そんな直線的な動きじゃあ! 反撃喰らっても文句は言えないよな!!」
今だ!
俺は少しだけ後方に飛び退く。
「うぉぉ!? おお......」
そうすればどんな達人でも一瞬は呼吸の繋がりが乱れる!
師匠の体勢がほんの少し崩れた!
その瞬間を狙う!!
【西宵流”斬り上げ“降雷】
「まじか――――!」
俺の目的に気が付いたのか、師匠も一瞬で体勢を立て直しにかかる。
「当たれぇぇぇぇ!!!!」
いや、駄目だ。このままじゃ当たらない。
俺は前方に押し出すように木刀を投げた。
若干だがリーチが伸び、木刀の先端を師匠に当てる事に成功した!
「当たった......俺の勝ちだァァァァ!!!!」
「うおー負けちまった......これは俺のまけだー。」
なんで棒読みなんだ? まさか!?
「師匠わざと当たりましたね?」
「いやーそんなことはないぞー?」
わざとだ。絶対わざとだ。
「まぁ良いではないか小僧! わざとかどうかはともあれ、貴様が一太刀入れた事に変わりはないのだから!」
モフローが俺にくっついてしっぽをぶん回している。
「その狼の言う通りだ! まぁ俺のお願いも聞いて貰うが、その代わりに色々質問に答えたり新しい刀もあげるんだから良いだろうが!」
......お願い?
「師匠......? お願いって......」
「あ? 俺は最初に言ったぞ? 『俺に勝てばこっちからもお願いはあるが色々教えてやるし、新しい得物もやる』って」
師匠は「計画通り」といった表情でニヤニヤしている。
確かに言ってた気もする!!!! あれ、もしかして全部計算ずくで俺......嵌められた?
「マツル良いじゃないの! あたらしい剣が貰えるんだから師匠さんのお願い一つくらい聞いてあげたって!」
そうなのだが、そうなのだがこういう時のお願いは大抵ロクでもないと相場が決まっているのだ......
やっぱり師匠には敵わないと心の底から思うのであった。
「どうした? かかってこないのか?」
「行けてるなら行ってるわクソ......」
なんだあの師匠から発せられてる重圧は!? すごいプレッシャー放ってたのか気付かなかったぞ!
とりあえず攻撃しない事には始まらない......やるしかないか。
【我流”抜刀術“幻影連弾】
「マツルが5人に分身した!?」
ホノラの目には分身して見えているようだが、実際そんな忍者チックな事は出来ないので、残像を見せているだけだ。
あとは斬り掛かる瞬間! 呼吸で取り込んだ自然の魔力を全力で闘気に変換!! パワーの底上げをして叩く!
「闘気を習得してまた一段と動きが良くなった......だが」
なんでこの人は四人の残像の攻撃も全て受け止めた上で本体の攻撃も止めてるんですかねぇ!?
「まだ闘気での防御はお粗末なようだな」
予備動作無しに飛んでくる蹴りに俺は胸ごと後方に吹き飛ばされた。
ばっっっっか痛え......闘気のお陰か気絶する程では無くなったけど気絶できない分ずっと痛い......一瞬胸と体がサヨウナラしたかと思った。
「まじ痛えんだけどチクショオ!」
「おうおう転がり回る暇があるならお師匠様のありがた~い言葉を聞きやがれ! 闘気による防御はどうやっても魔法には負けるから、魔法が使える奴と戦うなら闘気を過信するなよ。多分一瞬で消し炭になる」
しかも肉弾戦限定なのかよ! 使えねぇなぁ闘気!!
「じゃあなんで師匠は魔法を使わないんですか......それだけ闘気に変換出来るなら魔力量も相当ですよね......」
「俺ァ魔法っつーのがどうも肌に合わなくてな。相手と命を削りあってるって感覚がねーのよ。だから今のところ魔力を全て闘気変換に使ってる」
「師匠さん!! その気持ち、よく分かるわ!!」
ホノラと師匠が親指を立て合いながらお互いに頷きあっている。
謎の親和性!!
「師匠! よそ見してると......叩き斬りますよ!!」
「おっとあぶねぇ......そら!」
ちゃんと闘気と腕で二重ガードすれば力半分位のパンチなら受けられるようになってきた!
この調子で勝つ! 俺には秘策があるのだ!
「うぉぉぉぉぉ!」
「ハッ! そんな直線的な動きじゃあ! 反撃喰らっても文句は言えないよな!!」
今だ!
俺は少しだけ後方に飛び退く。
「うぉぉ!? おお......」
そうすればどんな達人でも一瞬は呼吸の繋がりが乱れる!
師匠の体勢がほんの少し崩れた!
その瞬間を狙う!!
【西宵流”斬り上げ“降雷】
「まじか――――!」
俺の目的に気が付いたのか、師匠も一瞬で体勢を立て直しにかかる。
「当たれぇぇぇぇ!!!!」
いや、駄目だ。このままじゃ当たらない。
俺は前方に押し出すように木刀を投げた。
若干だがリーチが伸び、木刀の先端を師匠に当てる事に成功した!
「当たった......俺の勝ちだァァァァ!!!!」
「うおー負けちまった......これは俺のまけだー。」
なんで棒読みなんだ? まさか!?
「師匠わざと当たりましたね?」
「いやーそんなことはないぞー?」
わざとだ。絶対わざとだ。
「まぁ良いではないか小僧! わざとかどうかはともあれ、貴様が一太刀入れた事に変わりはないのだから!」
モフローが俺にくっついてしっぽをぶん回している。
「その狼の言う通りだ! まぁ俺のお願いも聞いて貰うが、その代わりに色々質問に答えたり新しい刀もあげるんだから良いだろうが!」
......お願い?
「師匠......? お願いって......」
「あ? 俺は最初に言ったぞ? 『俺に勝てばこっちからもお願いはあるが色々教えてやるし、新しい得物もやる』って」
師匠は「計画通り」といった表情でニヤニヤしている。
確かに言ってた気もする!!!! あれ、もしかして全部計算ずくで俺......嵌められた?
「マツル良いじゃないの! あたらしい剣が貰えるんだから師匠さんのお願い一つくらい聞いてあげたって!」
そうなのだが、そうなのだがこういう時のお願いは大抵ロクでもないと相場が決まっているのだ......
やっぱり師匠には敵わないと心の底から思うのであった。
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