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第7章 大罪天使の降誕
第131話 きっとお前はヒーロー①
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「おい黒フード!! 今何しやがった!?」
胸を抉られたアポキュアスはみるみる顔色が悪くなりその場に倒れ込んでいる。明らかに異常だ。
「私は商人.......取引に対しての守秘義務がありますので......では、アポキュアス様、また後で会いましょう」
「――おい待て!!――――消えた......」
黒フードはまた一切の痕跡も残さず消えてしまった。
今はとにかくアポキュアスだ!
「アポキュアス!! 大丈夫か!?」
仰向けにして見てみるが胸に傷は無い......
「マツル......今すぐ私を殺せ......」
「何言ってんだよ!! まだ俺の頼み聞いて貰ってないのにそんな事出来るわけないだろ!?」
ナマコ神様!! 今どういう状態か解析できるか!?
『ちょっと待って!! そんなにすぐには......!!』
「頼む......早く!!」
「はいそうですかなんて出来るわけ無いだろ!? クソっ......俺の所に化けて出てくるんじゃねぇぞ」
責めて苦しまないように......その首を落とす!!
「うぁぁぁぁァッ!!」
だが、その一瞬の迷いが事態を取り返しのつかない程悪い物にしてしまった。
刃が首に触れる瞬間、アポキュアスの身体から魔力が爆発的に放出され、俺は遥か後方まで吹き飛んだ。
半径数百メートルに渡って周囲は更地になり、支配領域を覆っていた結界も消滅した。
「ゴホッ......一体何が――――ッッ!?」
そこにあったのは、巨大な次元を超越した、七色の歪な七面体だった。
現代アートのような見た目......ニシュラブが闇の欠片を取り込んだ時にそっくりな......まさか!?
「あの時黒フードは闇の欠片を取り込ませていたのか......?」
だとしたら......コイツはやばい!!
「ォォォォオン......」
傲慢の体に圧力をかける技ッ!!!!
「グアッ......アアアアアア!!!!」
あそこからまだ能力が強くなってるのか!?
身体の至る所からメキメキと音がする......圧力を斬ろうにも腕が全く動かせないんじゃ不可能!
「根性ォ......圧力......跳ね飛ばせェ!!!!」
よし立てた!! 重力が俺の所だけ1000倍になったみたいなイメージだけど後はジャンプして斬れば――――
「ォォォォォン」
今度はなんだ!?
次の瞬間、更地になった地面が地下深くまでくり抜かれた。
上と下から同じ大きさの圧力を加えられていることで俺は穴に落ちる事なく浮いている......少しでも動いたら真っ逆さま必至!! 動けねぇ!!
「ォォォォォン......」
次の叫びで、上空に静止していたくり抜かれた地面が元に戻り始めた。いや、俺を攻撃範囲に固定したまま落ちてきた。
「まさか!? 俺を地下深くに埋めちまおうって事か!? まずい!! これは本気でまずい!!」
さすがの俺でも地下数百キロに埋められたら根性でもどうにかならない......てかあれが激突してきた時点で終わりだわアホ!!
「ならば俺がやる事はただ一つ!! 落ちてくる地面を受け止める!! かかってこいやぁ!!!!」
闘気を出来るだけ腕に集める......死ぬ気よりも死ぬ気で!!
「ハァァァァァァァッ!!!!!!」
地面がバンザイをした両手に衝突する。
一瞬、ほんの一瞬だけ地面は落下速度を落としたが、なんの抵抗を示す事もなく俺を巻き込み落ちていった。
「やっぱり斬れば良かったァァァァァ!!」
これだけは......これだけは言いたくなかったのについ口から漏れてしまう!!
「誰か助けてぇぇぇぇぇぇぇ~!」
次の瞬間、地面は割れ、俺は救い出された。
俺を背負っているのは、大柄な体躯をした、俺もよく知っている鬼だった。
「ッ!! お前はァ!!」
「フハハハハ!! 天を統べ、大地を裂く大空の鬼牙!! 誰かが助けを呼んでいる......誰かが俺を呼んでいる! 正義のヒーロー! クーガーマン!! ここに参上!!」
胸を抉られたアポキュアスはみるみる顔色が悪くなりその場に倒れ込んでいる。明らかに異常だ。
「私は商人.......取引に対しての守秘義務がありますので......では、アポキュアス様、また後で会いましょう」
「――おい待て!!――――消えた......」
黒フードはまた一切の痕跡も残さず消えてしまった。
今はとにかくアポキュアスだ!
「アポキュアス!! 大丈夫か!?」
仰向けにして見てみるが胸に傷は無い......
「マツル......今すぐ私を殺せ......」
「何言ってんだよ!! まだ俺の頼み聞いて貰ってないのにそんな事出来るわけないだろ!?」
ナマコ神様!! 今どういう状態か解析できるか!?
『ちょっと待って!! そんなにすぐには......!!』
「頼む......早く!!」
「はいそうですかなんて出来るわけ無いだろ!? クソっ......俺の所に化けて出てくるんじゃねぇぞ」
責めて苦しまないように......その首を落とす!!
「うぁぁぁぁァッ!!」
だが、その一瞬の迷いが事態を取り返しのつかない程悪い物にしてしまった。
刃が首に触れる瞬間、アポキュアスの身体から魔力が爆発的に放出され、俺は遥か後方まで吹き飛んだ。
半径数百メートルに渡って周囲は更地になり、支配領域を覆っていた結界も消滅した。
「ゴホッ......一体何が――――ッッ!?」
そこにあったのは、巨大な次元を超越した、七色の歪な七面体だった。
現代アートのような見た目......ニシュラブが闇の欠片を取り込んだ時にそっくりな......まさか!?
「あの時黒フードは闇の欠片を取り込ませていたのか......?」
だとしたら......コイツはやばい!!
「ォォォォオン......」
傲慢の体に圧力をかける技ッ!!!!
「グアッ......アアアアアア!!!!」
あそこからまだ能力が強くなってるのか!?
身体の至る所からメキメキと音がする......圧力を斬ろうにも腕が全く動かせないんじゃ不可能!
「根性ォ......圧力......跳ね飛ばせェ!!!!」
よし立てた!! 重力が俺の所だけ1000倍になったみたいなイメージだけど後はジャンプして斬れば――――
「ォォォォォン」
今度はなんだ!?
次の瞬間、更地になった地面が地下深くまでくり抜かれた。
上と下から同じ大きさの圧力を加えられていることで俺は穴に落ちる事なく浮いている......少しでも動いたら真っ逆さま必至!! 動けねぇ!!
「ォォォォォン......」
次の叫びで、上空に静止していたくり抜かれた地面が元に戻り始めた。いや、俺を攻撃範囲に固定したまま落ちてきた。
「まさか!? 俺を地下深くに埋めちまおうって事か!? まずい!! これは本気でまずい!!」
さすがの俺でも地下数百キロに埋められたら根性でもどうにかならない......てかあれが激突してきた時点で終わりだわアホ!!
「ならば俺がやる事はただ一つ!! 落ちてくる地面を受け止める!! かかってこいやぁ!!!!」
闘気を出来るだけ腕に集める......死ぬ気よりも死ぬ気で!!
「ハァァァァァァァッ!!!!!!」
地面がバンザイをした両手に衝突する。
一瞬、ほんの一瞬だけ地面は落下速度を落としたが、なんの抵抗を示す事もなく俺を巻き込み落ちていった。
「やっぱり斬れば良かったァァァァァ!!」
これだけは......これだけは言いたくなかったのについ口から漏れてしまう!!
「誰か助けてぇぇぇぇぇぇぇ~!」
次の瞬間、地面は割れ、俺は救い出された。
俺を背負っているのは、大柄な体躯をした、俺もよく知っている鬼だった。
「ッ!! お前はァ!!」
「フハハハハ!! 天を統べ、大地を裂く大空の鬼牙!! 誰かが助けを呼んでいる......誰かが俺を呼んでいる! 正義のヒーロー! クーガーマン!! ここに参上!!」
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