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懐柔編
戦果
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「使用した銃はトカレフTT-33二丁
会場内にホテルスタッフとして潜入していた者が、ケーキの中に銃を隠したまま近づき発砲。
全部で十六発撃ったが、犯人はその場で取り押さえられ確保。
死者やケガ人がどれだけ出たかは不明。」
キムは携帯を切ると、隣にいた大友と多村に、現在わかりうる状況を説明した。
「おーっ、ついにやったか!」
「さすが、キムね!
あとは、何人死んだかだね。」
「今、ホテルの周りは警察、救急車、マスコミ、野次馬でごった返し、すごい事になっています。
さらに詳しい事はもう少し後になります。」
「いえ、そのうちニュースで誰が死んだかなんてわかるし。
それよりも捜査の手がこちらに及ばないようにするのが先決よ。」
多村がそう言うと、キムは頷いた。
「今回の実行犯は、垂水組から絶縁された神頭会の構成員です。
垂水に対してかなり恨みを持っていたらしく、我々の作戦に協力を誓ってくれました。」
「いや、キムはん
ちょっと待ってくれ。
神頭会いうたら、ワシらと敵対する組織やないか。
そもそも垂水に絶縁されたんも、ワシらと戦争も辞さないという思想を嫌われたからやろ?
それがなんで、ウチの得になるような事をするんや。」
「神頭会にとって、今や憎しみの対象は垂水組であり、大友さんのとこへの関心は薄れてきていました。
それと、地獄の沙汰も金次第って諺がありますが、実行犯の男は金を必要としてましてね。
前金でかなりの額を支払いました。
残りの金もきちんと払うつもりですよ。
指定された口座にね。」
「さすがやな、キムはん。
恐れ入りました。
でも、それで犯人は事の真相を話したりはせんやろな?」
「まあ、それも金次第って事で、口を割ればどうなるか、重々説明しています。
そいつは家族思いのヤツでしてねえ。
まとまった金が必要だったのも、母親のガン治療の薬を手に入れるためだったんです。」
「あー、ごっつ高いやつやろ。
何かで見たことあるわ。」
「ええ。
そんな家族思いのヤツです。
裏切って口を割ればどうなるかという想像力は容易にはたらくことでしょう。」
「さすがはキムね。
よく、そういう人間を見つけたわね。」
「まあ、それが仕事ですから。
お二人は、安心して事の成り行きを見ていて下さい。」
キムはニヤッと笑い、タバコを美味そうに吸った。
会場内にホテルスタッフとして潜入していた者が、ケーキの中に銃を隠したまま近づき発砲。
全部で十六発撃ったが、犯人はその場で取り押さえられ確保。
死者やケガ人がどれだけ出たかは不明。」
キムは携帯を切ると、隣にいた大友と多村に、現在わかりうる状況を説明した。
「おーっ、ついにやったか!」
「さすが、キムね!
あとは、何人死んだかだね。」
「今、ホテルの周りは警察、救急車、マスコミ、野次馬でごった返し、すごい事になっています。
さらに詳しい事はもう少し後になります。」
「いえ、そのうちニュースで誰が死んだかなんてわかるし。
それよりも捜査の手がこちらに及ばないようにするのが先決よ。」
多村がそう言うと、キムは頷いた。
「今回の実行犯は、垂水組から絶縁された神頭会の構成員です。
垂水に対してかなり恨みを持っていたらしく、我々の作戦に協力を誓ってくれました。」
「いや、キムはん
ちょっと待ってくれ。
神頭会いうたら、ワシらと敵対する組織やないか。
そもそも垂水に絶縁されたんも、ワシらと戦争も辞さないという思想を嫌われたからやろ?
それがなんで、ウチの得になるような事をするんや。」
「神頭会にとって、今や憎しみの対象は垂水組であり、大友さんのとこへの関心は薄れてきていました。
それと、地獄の沙汰も金次第って諺がありますが、実行犯の男は金を必要としてましてね。
前金でかなりの額を支払いました。
残りの金もきちんと払うつもりですよ。
指定された口座にね。」
「さすがやな、キムはん。
恐れ入りました。
でも、それで犯人は事の真相を話したりはせんやろな?」
「まあ、それも金次第って事で、口を割ればどうなるか、重々説明しています。
そいつは家族思いのヤツでしてねえ。
まとまった金が必要だったのも、母親のガン治療の薬を手に入れるためだったんです。」
「あー、ごっつ高いやつやろ。
何かで見たことあるわ。」
「ええ。
そんな家族思いのヤツです。
裏切って口を割ればどうなるかという想像力は容易にはたらくことでしょう。」
「さすがはキムね。
よく、そういう人間を見つけたわね。」
「まあ、それが仕事ですから。
お二人は、安心して事の成り行きを見ていて下さい。」
キムはニヤッと笑い、タバコを美味そうに吸った。
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