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「ふーん
ママがそんな話をね」


莉愛は恵太の話を聞いて、首を傾げた。


「ニューハーフの世界でもワタシのパターンて稀だって…」


「たしかにね。

恵太って、今の見た目って完璧に女子じゃん。
私もそこに油断した感はあるけど。
服脱いでも胸あるし、貧乳女子って感じなんだけど、本質の部分は男子であって、それは最後の最後にしか姿を現さないからこっちとしても気付かずに来ちゃった。」


「ワタシの本質は男子なの?
めっちゃイヤなんだけど」


「まあ、仕方ないよ。
多種多様なんでしょ?この世界は」


「うん。
ワタシもそう思うし、トモちゃんもそう言ってた。
その多様の中でも、ワタシは特殊だって。」


「別に悲しむような話でもないよ。
さあ、寝よ」


そう言うと、莉愛はベッドに入った。

恵太も頷き、隣にそーっと入って莉愛から距離を取った。

自分の勝手な行動により、莉愛はおろか、敬愛するトモや自分の母、敦の三人も傷つけてしまった。
もう自分由来の悲しみを与えたくない…

恵太は心に誓い、莉愛に背を向けて、丸まって寝たのだった。


だが、そんな恵太の肩を揺するようににして、莉愛は自分の方を向かせた。


「恵太、しよっ」

と、言いながら。


「でも…」


「何ビビってんのよ。

私をこんな体にしておいて。
アンタには責任があるのよ。だから私の言う事を聞きなさい。」


「うん。わかった」

恵太はそう答え、莉愛の方を向いた。

莉愛は既に恵太を見つめており、目が合い、すぐにキスをした。


また二人は裸になると、激しく体を絡め合った。

体つきは胸も大きく大人っぽいが、顔つきは美形ではあるがあどけない少女の雰囲気を多分に残していた莉愛も、この二日間ですっかり変わってしまった。
急に大人の女の色気のようなものが出てきたのだった。

莉愛は正常位で恵太を受け入れて、あっけなくイクと、次はバックで突かれてまた即イキし、騎乗位も経験するなど、次々とそのやり方を実践を通じて学んでいった。

あまりのイキやすさに、恵太も戸惑いを見せたが、マグロ女とやるよりは遥かに良いことだと割り切り、持てる力の全てを莉愛にぶつけたのだった。

何回もイキまくった莉愛は、そのままベッドに突っ伏して寝てしまい、その寝姿を見ながら恵太は莉愛の頭を撫でて、頬にキスをした。

多分、智が言っているのはこの事なんだろう。
この先女性化が進むと、このような心象は消え去り、無味乾燥な人生を送る事になるかもしれない。

それでもホルモンを続ける?
去勢する?
性転換したい?

そう問われていたのだ。

たしかにそういう一面はある…

恵太はため息をつきながらシャツを着直した。
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